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神のDB(014)

(014)勘違いからの自己嫌悪だぞぉ~|ω・)どうぞ~

前のお話:https://note.com/daikiha/n/ndcaf9307810d

後のお話:https://note.com/daikiha/n/n19182dfa339b

【十五】


ボクができること

我慢すること

人のやったことを真似すること

そして、
考えること

自分が傷つかないように、泣かないようにするために
できることは、それだけ、ただそれだけ。

そんなボクだから、
ボクは人から、求められない。誰からも、求められない。
いつもぼくからの、一方通行。
ボクの思いはいつも、一方通行。

求めるときはいつも、ボクから。
いつも求めているだけで、与えるだけで、なにも貰えない。

だから考える。
どうやったら貰えるのか?
そして真似する。
人から貰えるやり方を。
ずっと我慢する。
人から、「想い」を貰えるまでずっと。ずっと。我慢する。

それが、それだけが、ボクができる「全て」だ


【20】


☆⇒/⇒走⇒+激⇒/
朝のちょっと刺激の強かった出来事から約25分後、ボクは勤めている会社の最寄り駅に着いた。
なんとかウォーカーといった街紹介雑誌で特集されちゃうようなおしゃれで有名な繁華街に、ボクが勤める会社はある。
なので、
モデルさんかなんかなんだろうか綺麗な女の人がでっかいサングラスをかけて歩いていたり、
外国人の人が朝から開いているおしゃれなカフェでわざわざ寒い外のテーブルでくつろいでいたり、
FやらBやらの外国の高級車が通勤なのかどこかに遊びいくのか道路をぶぉんぶぉん桁鳴らしながらちんたら走っていたり、
などなど。。。そんな光景を当たり前のように見ることができる。

そんな光景を横目に、ボクは勤めている会社に向かった。遅刻しそうなので小走りに。。。
『ふぃ~』
ボクの席につく。なんとか遅刻せずにすんだぁ、と一息ついていると、前に座っている女性の同僚がこっちをみている。
こっちが気付き目線を向けると、なぜか不機嫌な顔をして、目をそらした。
『・・・・・』
まっ、いいか。何時ものことだし。
ボクは特に気にもせずに仕事を準備を始める。

パソコンをつけ、
IDとパスワードを入力する。
メールを開き、
IDとパスワードを入力する。
仕事の依頼や情報共有の内容を確認し、
仕事で使っている管理共有サーバのフォルダにアクセスし、
IDとパスワードを入力する。

ボクの仕事はクライアントの日々の顧客購買履歴情報を管理、確認し易いようにデータを加工したり、情報からクライアントの実績に貢献できる情報を見つけたりする、データ分析業務だ。
分からない人にはマーケティングっていうと少し聞き覚えがあるかもしれない。
もっと簡単に言えば、物やサービスが「儲かる情報」をデータから見つける仕事だ。
専門職の分類になっているが、実は、素人でも結構簡単にできてしまう。なので資格も必要としない。
仕事全般に言えることではあるが、この仕事では特に「センス」がものをいう。
なので、「儲かる情報」を見つける嗅覚があると、比較的、「できる人」とみなされる仕事である。

ボクはこの仕事をもう8年ほど続けている。
会社は2回変っているが、勤めている会社の中で、必要なスキルを全て吸収している。
その術は「人まね」だ。

基本、ボクは自分でなにかを生み出すことは苦手だ。
だから初めての仕事はいつも分かる人、できる人に仕事のノウハウを全部聞く。相手が嫌がっても聞く。そうなっても気にしない。
だって、全部聞いてしまえば、その後はその人に関わる必要がなくなるから。
だから気にせず、ボクの為に、全て吸い取ることをする。
そうして人がやってきたことをまねて、より簡単に、正確に、効率的にするために少し手直しして、仕事をすることで、上やクライアントに評価される。
でも、ボクが評価されることは決まって「仕事のスピードが速いね」としか言われない。それしか。他には何も言われない。当たり前だ。
だって、ボクがやっていることは

「人まね」だから。

前に座っているこの同僚も、多分これが理由でボクを嫌っている。
この部署に来て任された仕事の前任者が彼女だった。ボクは何時もの通りに彼女を頼って、おだてて、全部のノウハウを吸収した。
そして、何時ものように任された仕事を効率化をしたことで、引き継いだ仕事はもちろん、彼女がやっていた仕事までするようになっていた。
そんなボクの仕事ぶりをみた上司がある彼女が休んでいるときに、ボクに彼女の仕事を依頼してきた。そしてボクがソツなく、彼女よりも良い内容で仕事をしてしまった。結果、ボクの仕事になってしまった。そう、ボクは彼女の仕事を「奪った」。

そんなことを思っていると、不意に
『なんですか?なにか用ですか?』
と、彼女がボクに言ってきた。
無意識のうちにボクは彼女のほうを見ていたらしい。やばい。ここは穏便に。。。
『ううん。なんでもないよ。ごめんね。少しボーとしちゃっただけ。』
と、波立てない内容で言った。
『そうですか。でも、気になるのでそういうの、やめてください。』
・・なんとも直球なお言葉。朝からきついなぁ。まあ、ここは穏便に。。。
『ああ、ごめん。わかった、そっち見ないようにするね。』と言った瞬間、
『あ?』
と、これまた不機嫌な反応。いやいや、別に喧嘩売ったわけじゃないのに、すんごく緊迫感のある状態に。。ああ、周りの同僚も完全にこちらに関わる気、ゼロ。まあ、ここは相手にしないでこのままスルーに・・
『なんですか、それ?私とは関わりたくないってことですか?』
おうぅぅ。。これまた追い討ちを掛けるお言葉がまいりましたよぉ~。
『いやいや、そんなことないよ。なんか言い方悪かったかな?ごめんね。これから気をつけるね』『なんですか?それ。私の聞き捕らえ方が悪かった、みたいな感じですね。鳴沢君。』 ・・・どしよ。泥沼化になる気配がぷんぷんする。。あーうー、この子は、いつもこうなんだよねぇ。人の言葉に揚げ足取るような感じで。
でもって最後は何時も。。『わかりました。やっぱり鳴沢君はそういう人なんですね。もういいです。』と、席をたって、そのままどこかに行ってしまった。

はうぅぅぅ。やっと行ったよぉ。これで今月2回目だ。というかこんな状況になってからは・・・忘れた。
でもこれで終わりじゃないんだよなぁ。
この後決まって他の女性社員に言いふらして、そんでもって上司にちくって、ボクが呼び出される。まあ、上司は彼女のことは分かっているから別に仕事の評価とかには影響しないんだけど・・・、きつい(>-<:)

実は、ボクは彼女に一度、告ったことがある。
それはまだこの部署に来て、仕事を教えてもらっていたときだ。結構、仲良くなって、お昼を行くようになって、その内、夜遅くまで一緒に仕事するようになって、ふたりで呑みに行くようになっていた。ボクは彼女のことが好きになってきて、彼女も同じ気持ちなのかと思って・・・
でも違った。
告った時に言われた言葉は「勘違いしないでください。そんなこと言われるなんて鳴沢君は非常識です!」確かにその時、ボクは彼女に将来のこととか結構プライベートのことまで聞いてしまった。多分、そのことに彼女は怒ったんだろう。そう、まさにボクの勘違いだ。
それ以降、ボクと彼女はこんな感じ。
だから最近では少し慣れてしまった。ちょっと、悲しいけど。

しかし・・・・・・・・・(ジィー)社内の視線が痛い(・_・、)ホロッ

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