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【詩】 アサガオ

朝顔
 日を浴びる前に咲いて 光を浴びてしおれる
 それはまるで私のよう

わたし
 日を浴びる前に咲いて 期待を浴びてしおれる
 それはまるで朝顔のよう

 どうしてだろう 朝顔も私も 光を浴びる前の方が輝いていられた

 光は誰もが望む素晴らしいもののはずなのに……
 
 なのに 私たちは……

 光を浴びて 壊れてしまった……

 私は きっと誰かに求められる形になるのが耐え切れなかったんだと思う

 朝顔もそうなのだろうか 誰かに求められる美しさになるのが耐え切れず

 心を閉ざしてしまったのだろうか

 もしそうならば 私たちにとって自己を破滅させることが

 唯一の 自己表現だったのかもしれない

 そうなんだ……

 私たちにとって 光は 花になるための 栄養分ではなかったんだ……


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