隙間時間と習慣の話①
「時間がもっとあればいいのに」
これは、日々お仕事やお勉強に追われて一日を駆け抜ける現代人に共通の悲願である。
何かやりたいことがあっても、時間がなくてそれができない。もしくは、頑張って手をつけてみたものの、継続ができない。そんなことは日常茶飯事。現代人の悲願、なんて言ってはみたものの、要するに自分のことなのだ。ああ、時間がもっとあればいいのに。
でも、世の中には、まるで1日がその人にだけ35時間くらいあるんじゃないだろうか、というくらい色々やってる人というのがたまにいる。そういう人の数は多分あまり多くはないのだろうが、なんせ目立つので、自分の周りにはそういう人が実は溢れており、自分だけが遅れを取っていると思い込んでしまったりする。完全な認知の歪みである。人間のやること、できること、能力などは基本的に正規分布しており、平均の周囲が一番多い。つまり、あなたの悩みは私の悩み。私ができることは大抵あなたにもできるし、あなたができないことは大抵私にもできない。そんなものである。だから、そういう突出した人物の何チャラなどは外れ値として放っておけばいい。
とはいえ。である。時間がないのはみんな同じだし、正規分布だし、諦めようよ、とはならないのが人間の悲しいサガ。欲望も大抵正規分布しており、あなたも私も平均的に、同じように、時間を欲している。「正規分布だし、諦めようよ」とはならないのだ。
あぁ、それにしても時間が欲しい…!時間が欲しい…!カイジ限定ジャンケン編の冒頭を思い出す。学生時代、あれだけ暇だ暇だと言っていたその口が今や恥も外聞も無く時間が無いと言っている。その転向ぶりたるや学生運動から企業戦士へと華麗な転身を遂げた団塊世代熱血サラリーマンもびっくりである。
しかしながら残念なことに、クロノスでもない限り、時間を新たに生み出すことはできない。1日は誰にも平等に24時間しか無いことは誰でも知っている。この事実だけは確率変数ではないので正規分布しない。地球の自転に分布などなく、昨日も今日も明日も、幸か不幸か24時間しかない。ならどうするか。一度よく探してみてほしい。あなたの周りには時間が色々と落ちているはずだ。そう、いわゆる「隙間時間」と呼ばれる時間が。
隙間時間など無い
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