コーチング×「want to」⑥~やりたいことが見つからないはなぜか~
昨日、読者の方(メガベンチャーのマネージャー)から、
「部下が仕事においてもプライベートにおいても、やりたいことがないと言われる。どうすれば本音を引き出せるのか悩んでいる」
という質問をもらいました。
これは、先日の私の記事と同じような事象だなと思っています。
このやりたいことが見つからないはなぜ起こるのか?そしてどうすれば解決できるのか?を書いていければと思います。
====実体験====
私も同じような経験がありました。同じような経験とは、その場その場は楽しいんだけど、上司や社外の人から「やりたいことって何?」と聞かれた時に、すぐに出てこないという経験です。
「え、やりたいこと?今、仕事で成果を出すことが楽しいことですね」と伝えていました。
実際に自分でも、やりたいことは仕事で結果を出すことだよな、という風に考えていました。しかし、時折、自分の中で巡ってくる「自分の人生を生きているっけ?」という問いに対して、答えが明確にyesと出ないことは、「やりたいことをやっていない瞬間があるんだろうな」と薄々感じていました。
====やりたい事が見つからない、答えは「抑圧」====
やりたい事が見つからない、仕事においてもプライベートにおいても。
この答えは、「抑圧」だと最近になって気づきました。
私の場合は、過去、「何かをやりたい」「~した方が良いと思う」など伝えると、権威者(親、先生、親友、彼氏・彼女、配偶者、上司、師匠など)から、
「いや、絶対にやめた方がいいよ」
「これはこうだから(私の言う通りにやって)」
という、「ドリームキラー」によって、やりたい事が抑圧されていた、ということに気づきました。そして、社会人になり、仕事をやっていくうちに自分の「やりたい」というよりも他者・会社(組織)・資本主義ルールに基づく「他者のシステム」が正解とする、期待するものを、「無理やり自分のやりたい」に紐づけることをしていたように思います。
この「自分以外のの意見・命令・期待・ルール」が、「自分のやりたい」を消してしまうこと、これこそが「抑圧」です。
「抑圧」を日常的に経験することによって、「自分のやりたい」が見えなくなってくるのです。
「自分は東大に行きたいんだ!」と親に言って
「いや俺の子だからいけるはずないよ」(ドリームキラー)
というドリームキラー(権威者)の言葉が、自分の言葉(セルフトーク)になり、自分自身のコンフォートゾーン(自我)を形成していきます。幼いころからの、このセルフトークが無意識的に「やりたいこと」を抑圧していきます。
例えば、ランチでフレンチを食べたかった人が
周りが「中華料理に行こう」というので、周りに合わせて中華料理屋に行ったとします。
メニューを見て、周りから早く料理を頼みなよ(やりたい事言ってよ)と言いますが、そもそも中華ではなくフレンチに行きたかったので、うまく決めることが出来ません。
でも、周りから早く頼みなよ、と言われる(抑圧的に)ので無理やりメニューを決めるしかなくなります。
そして、ここからは仕事との関連で、周りからは、そのような状況で「チャレンジしなよ」「将来何したいの?」といわれるので、「じゃあこの中華料理屋のシェフになりたいです」(フレンチに行きたかったのに)となるわけです。
本当は、周りに嫌われても何でもよいので、中華屋に行くことを断ってフレンチに行くべき、行くことを自分に許可するべきだったものが、周りの抑圧に負けて、その中華屋の中で色々と決めなければいけないという、自身の本音と周りからの抑圧のギャップが生まれてしまうのです。
====解決方法はシンプル。やりたい事をやる====
皆さん自身、周り、会社の中で上記のケースが至る所でみられると思います。
やることはただ一つで、「自分のやりたいこと」を周りを気にせずやる、ということです。フレンチに行きたければいけばいいのです。そしてそのフレンチに行って、ここでのチャレンジは何だろうと考えて、フレンチのオーナーになればいいんです。
冒頭の相談事項に戻ります。
「部下が仕事においてもプライベートにおいても、やりたいことがないと言われる。どうすれば本音を引き出せるのか悩んでいる」
仕事において、将来の「やりたいこと(いわゆるwill)」を見つけるためには、未来の話をするのではなく、「今日」・「今」現状で周りに抑圧されずに「やりたいことをやる」から始める必要があります。
そのために、仕事だと周りへの影響・迷惑がかかる可能性があるので、仕事以外の時間の「やりたい」に許可を出すこと・出させることをおススメします。
例えば、
「一旦仕事の事を置いておいて、周りに気にせずに出来るとなったら、仕事以外のことも含めて、今日一日(今週)やりたい事は何?」
「じゃあ、そのやりたいことに対して、まずやってみて、それに対してストレッチな目標を立てるとしたら何?」です。
次の記事で詳しく書く予定ですが、私のコーチングの源流は「認知科学」いわゆる「マインドのカラクリ」を基にしたコーチングです。
こちらでは、仕事の「やりたい」「ゴール設定」をする前に、趣味のゴール設定をしてみることを推奨しています。
純粋にやりたいことをやる、を実現でき、やりたい事だと思ってやったことが違ったら、趣味なのでいつでもやめれるからです。
そして、そのやりたい「趣味」の領域でゴール設定をし、ゴールを達成するという体験を、「仕事」の領域で実現していけばいいわけです。
※「マインド」は仕事とプライベートを区別しない。趣味の領域でゴール設定と達成経験を体験出来れば、仕事にも「無意識的に」転用される。
そうすることで、やりたいことが徐々に見えてくるようになります。
ちなみにあるあるですが、「やりたいこと」を昇格昇給にすることはお勧めしません。なぜなら、昇給昇格こそが「他人のレール」におけるやりたいこと、だからです。昇給昇格は、あくまでも「やりたいこと」を実現するための手段です。
この辺りの「認知科学」を基にしたコーチングの詳しい部分を次のnoteで書いていければと思います。
趣味のゴール設定、興味ある方はぜひお声がけください!
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