あるセミナーでの公開セッションです。クライアントは30代女性です。今回も逐語録に解説をつけますが、文字数が多いので、一部分ダイジェストにする予定です。(本人特定を避けるために、一部改変しています)
ケースの公開を許可してくれたクライアントに感謝します。コーチ、カウンセラーの方の勉強になるなら、ということなので、参考にしてもらえたら嬉しいです。
ではスタート
参加人数はそう多くない場でしたが、クライアントからしたらよく知らない人もいる場で緊張しているようすです。
クライアントは僕のことはよく知っています。僕の声がけが若干ぞんざいなのはそのためです。
念の為守秘義務の話をしています。ちょっとふざけつつ、安心感を作ろうとしています
クライアントは一気に話してくれました。子どもが欲しくて、妊活しているはずなのにセックスする気になれない。何が起こってるんだろう。そんな話ですね。
コーチング、カウンセリングの最序盤の定石は、相手の話がひと段落するまで真剣に聴いてみるということです。
とりあえずここまでで、クライアントは一息ついたようなので、質問を開始します
繊細な話題であることは承知していますが、これからワークしていく上で、重要な情報については、率直に質問していきます。専門家としては当然の態度だと思いますが、
後にクライアントに振り返ってもらったとき、僕が躊躇せず直接きいてくれたのがよかったと言っていました。コーチに言葉を選ばれたら、自分も言葉を選びながら、話しづらくなってしまっただろう、と。
クライアントに何が起こっているのか知りたいので率直に質問しています。
「相手の期待に応えなきゃいけないと思っている。でもめんどくさい」
と答えてもらった上で、
夫婦でコミュニケーションとって、どうするか決めるしかないんじゃない?
と言った上で、
「(でも)何に困ってるの?」
とやることで、コーチと相談したいことはなんなのかを教えてもらおうとしています
ここで僕は一つ決めました。
身体にスイッチが入るように関わろう。器質的に問題ないなら、心理的な問題が解除されたら変わるはず
僕は別に、クライアントに妊娠してもらいたいと思っていません。そもそも本当にそれを望んでいるかどうかまだわからないからです。
でも、クライアントの心理的な問題が、身体にブレーキをかけているとしたら、他にも問題が起こっている可能性がある。他にも身体で起こっていることをクライアントが感じられていない可能性も高い。
イキイキした身体をしっかりと感じられるようになってもらいたい。僕はそう思いました。
ここで僕は思いました。
このご夫婦のセックスの形を見つけるのを手伝いたい
別に挿入や射精は必須ではなく、ただ心身でつながり安心や喜びを感じること。そういう意味でのセックスの、この2人の形を見つけてもらいたい
極端な話、何かのスポーツでも、ある種の食事でもなんでもいいのです。この2人が心身ともに繋がり喜びあえる形を見つけてもらいたい、と
ということで、そろそろ方針も決まりつつあるし、ワークに入りたいのですが、確認したいことがいくつかあるので質問していきます。まずは
大切なことは、ズバッとききます。もしこの答えに窮するようなら、そこから考えたほうがいいのですから
セッション後に振り返った時、クライアントはこの質問をされたとき
「なんで分かるんだろう、とドキッとした」
と言っていました。
「私も欲しいと思ってたと思う」とか「本当に欲しいなら、妊活への取り組み方はもっと違うよな」とかリアルな回答という感じですね。
現状はわかったので、セッションのゴールを確認します
この気持ちはわかります。夫のことが好きなのに、セックスしなくて済むとなるとホッとする自分。。。。なんなの?と
でも、これ原因論的な発想に聞こえるんだよね。
どんな原因があるんだろう。。。と
そして、それを知ったところでどうするつもりなんだろう。だからストレートに確認しました
と葛藤しているわけですね。クライアントの混乱している様子がわかったので、僕の考える方向性を伝えてみました
僕としては、ここまでのやりとりで、これから何をどの順番でしていくかの構想が決まりました。
と思ったら、念の為確認しておきたいことがもう一つありました。だから
とりあえず「セックスを避けたい自分」と「ご主人の椅子」をだして、2人の関係を表現してもらいます。
僕のコーチングカウンセリングは、最初のヒアリングで「どのようなポジションをつかってワークするか」を決めてから本格スタートすることが多いのです。
ここからさらに「イキイキした身体」という謎の椅子が登場して、とても興味深いセッションが進行していきます。
クライアントの悩みの背景にあった物語は?
セッション後のクライアントに起こった劇的変化とは?
こうご期待!!
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