自然に生きる 21
藤林邦夫の3分メッセージ(『生きる楽しみ』1991年版、pp.29-30。)
自然に生きるとはどういうことでしょうか。
それは、何事に対しても、あるがままに相対していくことです。そして、何事もあるがままに受け入れていくことです。
禅僧でも、良寛さんはよく知られています。
子どもたちと手まりをついて遊んでいる良寛さんの姿は、無邪気な宗教者の姿の典型でしょう。
この人が、大地震があって、友人を見舞った手紙の中で、こう書いています。
と。
人は自分の力では、どうしようもないこともあるのですし、その時、見苦しく振る舞うことなく、敢えて、それを受け入れていくことは、大切なことです。
聖書のヨブも、財産や子どもを災難で失い、また病気で苦しんだ時に、
と告白しています。
パウロも
と言っております。
母の胎を出発した原点に、また立ち帰るのが一生の終わりです。
自然に生きるとは、そのサイクルに従うことで、敢えてそれに逆らわないでいくと楽であります。
とはいえ、欲望のある生身の人間です。
悩み苦しみもだえるのは、仕方のないことでしょうが、やはり「自然」に生きようと心に語りかけ、神に委ねることを学ぶことであります。
万事の中に、神はおられるのです。
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<著者紹介>
藤林邦夫 1935年(昭和10年)生まれ。日本純信聖書学院自主退学、京都福音教会で、35年牧師として従事。ホザナ園園長も務めた。1992年2月26日、56歳で召天。この一連のエッセイは、亡くなる直前に、4年間にわたり、3分間テレフォン・メッセージとして書き溜めたもの。
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