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ヒッチハイクの方に声をかけられた日

利用者とスタンドに行き
送迎車を洗車した。

私の職場は毎月大掃除の時間があり
その時間に洗車に行く。

 
その利用者と洗車機を利用するのは初めてだった。
洗車している間
多弁な利用者が黙ってボーッと見ていた。

 
洗車した後は利用者と水滴を拭いた。
驚いたことに
丁寧に丁寧に水滴を拭いていた。
普段の作業はもっと雑なので驚いた。

ワイパーを上げて拭いたり
扉を開けて内側を拭いたりしていた。

 
想像より早く洗車が終わってビックリした。
その利用者は前もやったことがあると言っていたが
リーダーやベテラン同僚に聞いても首を振る。

 
洗車後、水分補給をして一息ついていると
一人のイケメン男性がやってきた。
一体なんだろう?

「僕、大学一年生〇〇って言います。今ヒッチハイクをしていまして、▲▲方面に行きたいのですが、もしよろしければ乗せてもらえませんか?

ヒッチハイクの方からの誘いだった。
遭遇は人生で二、三回目だろうか。

 
私は仕事中だからと断った。
イケメンからの頼みだろうとダメだ。

 
利用者は食いつく。

「ヒッチハイクってなに?」

「なんで断っちゃうの?」

「僕んちで休憩していけばいいのに。」

 
私は頭を抱えたり、笑ってしまった。

 
私はどうして見知らぬ人を車に乗せるのは警戒してしまう。

そんな風に人を信じられる素直さが羨ましい。

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