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さくらももこ展(そごう美術館) 2023年5月

さくらももこ展を横浜駅近くのSOGOで行うと知り
私はチケットを買った。

 
私は好きな作家を問われたら、さくらももこさんの名前を出すくらいに敬愛している。
漫画や小説は全て持っているし、読んだ。

 
前売り券はアッサリ買えたし
多分当日券でも大丈夫だったのだと思う。

 
さくらももこ展は全国各地を期間ごとに回っていて
横浜では2023年4~5月の期間にやる予定だった。

 
チケットをとった時は開催期間が二ヵ月あるのなら必ずどこかで行けると余裕ぶっていたが
まさかの4月に足を骨折し
さくらももこ展どころか仕事まで行けなくなるとは思いもしなかった。

 
GW前の5月2日に包帯はとれたものの
約一ヶ月まともに歩いていなかった為、私の筋力は大幅に低下し
しばらくは松葉杖を使って短距離を歩くのが精一杯だった。

 
骨折により4、5月の予定が延期及び中止になった私にとって、5月いっぱいまでのさくらももこ展は既に余裕ではなくなっていた。

 
包帯が外れればすぐに歩けると思っていたが
思いのほか歩けないし、疲れやすいし、足が痛んだ。

 
それでも、包帯がとれて二週間が経った頃には一万歩歩けるようにはなり
なんとかさくらももこ展に行けそうだと思った。

 
我が家の最寄り駅から横浜駅は乗り替えなしで行けるし
横浜駅ほどの大きさなら、エレベーターやエスカレーターが完備に違いない。

   
そう、私は一万歩は歩けるが
どうにも階段はネックだった。
特に下りの階段はなかなか足が素早く動かなかった。

 
さくらももこ展当日はなるべく足を温存しようと
初めて最寄り駅のエレベーターを使った。

最寄り駅なのにエレベーターの位置をろくに知らないぐらいには
骨折前の私はだいぶ恵まれていた。

 
狙い通り横浜駅はエレベーターもエスカレーターも分かりやすい位置にあるし
駅から会場であるSOGOは本当に近かったので
私は難なく会場へ着いた。

 
かわいらしい看板が私を出迎えた。
写真を撮らずにはいられない。

 
誤算だったのが
想像以上に混んでおり、しかも進みが悪いことだ。

 
手描きのエッセイや漫画が多く展示されていた為
じっくり読むとなると、そこで列が流れないようだった。

 
漫画やエッセイ本で読んだことのある話の生原稿や学生時代の文集、私物、さくらももこ先生の写真に胸が熱くなる。

熱くなるといえば、主催の息子さんからのメッセージだ。

 
私達読者はさくらももこ先生の子供時代から大人になった時に何があり、何を感じたかを間接的に知っており
妊娠や出産、子育て、離婚や再婚も知っている。

 
息子さん…さくらめろんこと三浦さんが大人になり
こうして母亡き後にさくらももこ展をやっていることに
私はウルッと涙した。

 
息子さんを大切にしていたさくらももこ先生。

その成長や活躍を見届けることなく若くしてこの世を去ったのはさぞや無念であろう。

親子合作の「おばけのて」の展示も、込み上げてくるものがあった。

 
館内では当時のさくらももこ先生のオールナイトニッポンの音声も流れていた。
チャキチャキとした話し方に、さくらももこ節を感じた。

あぁもうこの世にはいないんだな、と何度も感じてしまう。

 
展示された漫画やエッセイを改めて読むと、そのテンポの良さや着眼点、文才、センスに脱帽し
今もなお私の大好きな作家さんなのだなと痛感した。

私の文章は間違いなく影響を受けている。

 
 
私にはたまちゃんのような親友がいる。

 
私は性格がまるちゃんみたいで、親友はたまちゃんに似ている。
見た目は私がたまちゃんのようで、親友はまるちゃんみたいだが。

 
コロナ禍になり、親友が遠方に引っ越したこともあり
もう三年近く会っていなかった。

他県に住んでいた時でさえ
ほぼ毎月会っていたのに。

 
さくらももこ展に行き、私は親友がより恋しくなった。

お互いにいつ何があるか分からない。
会えるうちに、会いたい。












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