石橋あやめ園(栃木県下野市)
旧4号を南下していくと、マックの近くに石橋あやめ園の看板が見える。
また、電車で県北に行く時も電車から看板が見える。
昔からあやめ園が気になりつつ、私は行ったことがなかった。
街中であやめ園があるようには見えなかったし、看板がある場所から奥に入っていくのは勇気が必要だった。
2023年5月、下野新聞に石橋あやめ園が見頃だと書いてあった。入園料は無料だという。
去年の今頃、骨折し、ギプスがとれたばかりの私は
まだ左足に違和感を感じており、長距離は歩けなかったが
約一ヵ月自宅静養をしており
出掛けたくてウズウズしていた。
両親の話によると、あやめ園は車で近くの駐車場まで行けるらしいし、広くないらしいので
私は初めて行ってみようと思った。
その日は雨が降ったり、止んだりを繰り返していたが
私が行った時は曇りだった。
旧4号から看板の場所をドキドキしながら入っていくと、奥まで砂利道が続いていて、ビニールハウスがたくさんあった。
まさか旧4から入っていくと、こんなに広いあやめ園があるとは。
ビックリした。
私が行ったのは9:00くらいだったが、既にたくさんの人が来ていた。新聞効果もあるだろう。
ただ、駐車場はたくさんあったので停めやすかった。
ワクワクしながら、橋を渡ってあやめ園へ。
あやめというと紫のイメージがあったが、様々な色があって驚いた。
ここには200種類のあやめがあるらしい。
なかなかに年季が入っている。
あやめは一部非売品だが、大抵が購入できる。
あやめが想像以上に高くて驚いた。
名前と色合いが最高。
さすが非売品。
きれいな紫。
私が花を愛でていると、近くにいた夫婦から声をかけられた。
なんと朝早く県外から初めていらしたらしく(そんなに有名なんだ!?)、あやめ園の他に花がキレイな場所に行きたいようだった。
私は「わんぱく公園がオススメですよ。」と伝えた。
こうして一人で気ままに過ごしていると、見知らぬ方と交流できたりするのが面白い。
あやめを見ると、私はある元利用者を思い出す。
あやめが咲く季節が誕生日のそのとある利用者は、あやめから名前をつけたらしかった。
(※あやめちゃん、ではない)
名は体を表す、ではないが
紫が似合う、肌が白くてキレイな顔立ちの利用者だった。
その利用者には夢があった。
次に動物園に行く時は私と一緒にうさぎに触りたいとよく言っていた。
一緒に動物園に行った時は勇気が出なくて、触れなくて、帰ってきてからずっと後悔をしていたのだ。
毎日毎日、うさぎを一緒に触りたいと私に訴えていた。
だけどコロナ禍になり、外出はできなくなり
私は退職になり
その夢は叶わないで終わった。
今、あの利用者は他の夢を見つけただろうか。
笑っているだろうか。
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