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手のぬくもり

私は朝、送迎で利用者を迎えに行った。

その利用者と私はたまたま同じ色の服を着ていて
まるでペアルックのようだった。嬉しい。

 
その日は朝からあたたかくて空は晴れていて気持ちのよい朝だった。

 
車内で利用者が私に甘えてきた。
その利用者の手のぬくもりがあたたかかった。

 
その利用者は話せないけれど
こうしてただ私の横にいてくれる。

私を否定したりしない。
責めたりしない。
私の足りない部分ばかりを見て、ああしろこうしろと言ってこない。

一緒にいて居心地がよかった。

 
利用者はかわいい。
利用者は愛しい。
仕事で嫌な思いをしても
利用者には何度だって癒やされる。

 
利用者の障害故のこだわりや課題が仕事の大きなストレスにはならない。
仕事のストレスは大抵が人間関係で、大抵が上司にまつわる何かだ。



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