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山と自転車を同時に"やる"

僕なりに、山と自転車を同時に"やる" ということを考え、振り返って結果的に自分語りになるやつをやろうと思います。

1.登山に自転車で行く

アプローチを自宅もしくは鉄道の駅などから自転車でやり、山を歩くというものです。
この場合、当然自転車を登山口なりにデポしますから、馬蹄型もしくはピストンの登山になるでしょうね。

夏山なら、キャリアなどに荷物を分散して積み込み、山歩きをするというのは結構気軽に出来ると思います。全てを人力でやりきる登山って良いですよ。
日帰りなら、リアキャリアやフロントキャリアにザックをドカ積み出来る容量に出来ますし、結構攻めた行程もできるのでは?

私がこの方法で最も攻めた?のが冬の八ヶ岳です。
冬なので大荷物、かつ積載の工夫はなーんにもしていません。
行程は二日間
1日目にすずらんの里駅から美濃戸口に自転車アプローチし、美濃戸に自転車をデポ。
硫黄岳を越えて、オーレン冬期小屋に一泊。
2日目にはオーレンから硫黄岳→横岳→赤岳と縦走し、美濃戸に下山、自転車で富士見駅。


50lのザックに寝具と2日分の食糧、アイゼン、ピッケルをつけて、冬靴でペダルを踏むのは中々にしんどいものでした。これで100km自走とかになると、ちょっと厳しいですかね。このときの自走は10kmとちょっとなのでほんっとにゆるふわです。

写真は赤岩の頭に向かう斜面で撮影したものです。
これは同行者を後ろから撮影したものですが、結構大荷物なのがわかるかと思います。

自走自体はキツいですが、バスが無い時間や、バスがそもそも無い登山口にアプローチでき、下山時刻も自由なのがよいですね。さらに、下山中に寄り道出来る幅も広いのです。
自動車のように駐車スペースの心配も少ないのがいいですよね。林道深くにも切り込んでいけます。

2.ツーリング中に登山に行く

先述のやつをツーリング中にやる感じです。
ここで言うツーリングとは、帰宅せずに続ける複数日に渡りサイクリングのこととお考えください。
あくまで登山はサブの楽しみという認識です。

自転車ツーリングの服装=山歩きの格好としてしまえば荷物も増えませんし、雨具なども当然山で使えます。
荷物をパッと背負えるようにサブザックを用意して整理しておいたりすれば、気軽にやれます。

ツーリング中に峠に寄ると、登山口があったりします。そういうポイントを事前に調べておいて、自転車をデポして登る。そういう計画を組み込んでおくとツーリングの楽しみの幅が広がります。

私は度々ツーリング中にさらっと山に寄ったりします。

これはツーリング仲間たちと撮った写真ですが、このどれもが、山でもツーリングでもイケる服装なんですよね。
中でも、七分パンツやニッカボッカ、短パン+スパッツなどは応用の幅が広く、足先も軽やかなのでオススメです。

ちなみに、一時期はレーパンのままガンガン山歩きもしていました。
多少見た目が良くないかもしれませんが、ライドがメインのツーリングで夏場等は楽なんですよね。
とはいえ、時には藪っぽい山もありますから、最近は夏でも脚を全部保護できるニッカボッカスタイルでツーリングしつつ山に行くのが常になりつつあります。

3.ツーリングルートに登山を組み込む


ツーリングルートの中に登山を組み込むと言っても、ピストンではありません。
旧街道の峠などをはじめとした、舗装はもちろん車道など通っていないルートをツーリングに組み込み、時には押し担ぎ上げて山を越えて、その先でツーリングを続行するというものです。ある時代にはパスハンティングと呼ばれたスタイルですね。

場合によってはハイカーと道を共有することもありますから、十分な配慮や事前調査が必要です。
また、MTBとは違い、ツーリングの行程として山を通過するのでとにかく安全第一です。効果的に、押し、担ぎ、乗り、体力を温存してやりきることが大事です。

装備面、スキル面特殊になりますが、ツーリングの可能性を飛躍的に広げられます。

こういうツーリングの装備については一年くらい前に書いたこの辺の記事をばごらんください。

担ぎ、乗車の訓練に加え、山歩きの経験を積めば飛躍的にルートの選択肢が増えて楽しいです。
旧街道の峠や山と言っても、林道みたいなルートだったり、2時間も担げば越えられるものだってあります。
はじめのうちには林道ミックスツーリング、そして、担ぎ越えるツーリングへと発展させていくと良いと思います。

画像は南信の街道の道路のない区間を踏破する途中のものです。舗装路を150kmくらい走りつつ、分断区間を担ぎ越えるというツーリングでした。
誰もいない辺境の道を行く、もちろんリスクはありますが、理解した上で注意しつつ踏み越えていく、そして、忘れられかけた道を自分の足跡で繋ぐというのは、痺れます。

時に自転車に乗っていなくても、自転車と人間の可能性をフレキシブルに発揮して展開されるツーリングは、間違いなく山と自転車同時進行の野外活動と言えるかと思います。

自分はたとえ1日ずーっと担いだって、次の日に山の向こうで自転車に乗れるのなら、それは意味の濃いものだと信じている人間なもので、過去に5日間のうち丸2日ほど担ぎ通しみたいなツーリングも何度かやっています。
歩きだけでは出せない機動力を林道や舗装路で自転車が発揮して、人間は山岳で踏破力を発揮する。癖になります。

山と自転車を同時にやると楽しいですよ。

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