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2022/09/28【アメリカ】現地からレポート、米国にリーマンショック並みの不況【世界情勢】

今回はアメリカから、現在のアメリカの現状、物価高をご紹介しながら、今後のアメリカ経済の見通しと日本に与える影響についてお話をしたいと思います。

アメリカ、ニューヨークに行ってみて

今私はアメリカにきておりまして(9月22日~1日)、先週岸田総理も出席された国連総会が開かれたニューヨークにおります。
2020年、コロナ感染が始まった時は、毎日1,000人近くが亡くなられるという大きな被害を受けたニューヨークも、賑わいという意味ではコロナ前の姿に完全に戻った印象です。
最も変わったのはやはり物価高、インフレです。食事や、コンビニで購入する水や食料は、かなり寝上がっていまして、コロナ前からすればドルベースでも1.5倍から2倍くらいの印象で、更に日本円にすると驚くほど高くなっています(詳細はYouTubeご参照)。
 勿論、ニューヨークは大都市かつ観光地でもありますので、地方とは多少差があるとは言え、アメリカ国民にとってこの物価高、インフレが生活に与える影響は非常に大きく、中間選挙でも、一番のファクターになるであろうと見られています。

先日開かれたFOMC


 この様な状況の中で、20日、21日にFOMCが開かれました。前々回お話した通り、パウエル議長は非常に強気で、インフレを抑えるまで何があっても利上げを継続するんだ、という意思を強く示し、予想通り0.75%の利上げを決定しました。
 加えて大きく変化したのが、FOMCの経済見通しです。まずFF金利(政策金利です)、これは、2022年末で4.4%、2023年は4.6%と、前回6月は、それぞれ3.4%、3.8%だったのに比べて大幅な押上げ予想となりました。政策金利が4.5%前後と言うことになれば、一般企業はお金を借りることに相当躊躇する金利レベルとなりますので、企業活動が大きく制限されることが予想されます。身近なところでは、住宅ローンも今金利が6%超えてきていますので販売は大幅に縮小していまして、そうなると材料がだぶつく、建設業界も余る、ということで、こういった流れを全体的に起こすことで、インフレを抑制していくと言うことと同時に、景気はかなり悪化することが確実となってきています(ニューヨークでは住宅価格の高騰に伴い賃貸住宅の家賃の高騰も大きな問題となっています)。
 あとはどこまで労働力不足が緩和して、賃金インフレが抑えられるかどうかですが、業界によって非常に差がありますので、ここはまだまだ注視が必要と思います。
 ちなみにFOMCに経済成長率予想は、2022年が0.2%とほぼゼロ成長、2023年も1.2%と大きく下方修正されていますので、意図的に不況を作り出してでもインフレを抑えるという意思表示だと思います。
これは日本も確実に影響を受けます。景気悪化の波と円安の物価高と、スタグフレーションと言われる状態に陥る可能性が高く、これにどう備えていくかをいよいよ真剣に考える時期が来たと思います。

今回の内容を動画で見たい方はこちら↓


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