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院生が基本情報技術者試験に挑戦する~今年度から変更となった科目Bについて~

概要

色んな人が基本情報技術者試験に受かった記事を書いてますよね。ありきたりなことを喋ってもつまらないので、院生の観点から試験について述べたいと思います。
また、今年4月から大幅に内容が変更になった科目Bについてネタバレしない程度に解説していきます。

自己紹介

現在は、大学院で人工知能とりわけ転移学習という分野の研究をしています。転移学習なんじゃそれ?ですが、AIの一分野ぐらいの認識で大丈夫です。
気になる方は下のリンクを見てください。

中学生の頃からパソコンは触り始めていて、高専に進学。大学には行かずに専攻科に進学しました。
その後も情報系で大学院に進学し、現在は博士課程で四苦八苦しています。

基本情報技術者試験とは?

ITエンジニアのための国家試験の一つで、ITに関する基礎的な知識を幅広い分野で問われます。
出題範囲が広いためか比較的合格率が低く25%程度だそうです。
特定の分野に特化しているわけではないので、ITエンジニアとしての武器としてそこまで強くはありませんが、汎用的な知識を学べることができます。

試験の詳細

試験は科目AとBに分かれており、それぞれ90分60問、100分20問です。
科目Aは四肢択一の選択式で過去問から再出題されることが多く対策は容易です。
科目Bは2023年4月から大幅に出題範囲が変更され、「アルゴリズムとプログラミング」が8割、「情報セキュリティ」が2割となっており、プログラミング言語の実践力が試される試験となっています。

対策

注意:IT系出身/現在も携わっている方向けの対策になっており、初学者には向いていない恐れがあります。

基本情報技術者試験全体の解説と例題を含む書籍と今年の科目B対策の書籍を買いました。
書籍は情報量が多く、色々な分野の知識を浅く広く学ぶことが出来て充実しているのですが、あんまり見ることはなく、、、というよりも網羅的に情報が載っているので短期間で資格を取るには情報量が多すぎました。
そのため、科目A対策は主に基本情報技術者試験ドットコムにお世話になりました。

試験がCBT方式になるまでの過去問と、CBT方式以降の午前免除試験の問題が掲載されており、テスト形式でひたすら勉強することができます。
私のやり方は、

  • 過去問をひたすら解き続ける

  • 間違えた問題を復習し、その問題の分野の知識に不安がある場合、書籍で学び直す

をひたすらループしました。
気をつけていたことは、過去問を丸暗記しても少し問題が変わるだけで解けなくなるので、過去問に関する周辺知識を間違えるたびにおさらいするようにしていました。
科目Aに関しては、情報系出身の方であればこれで十分に60%正解できると思います。

科目Bについて

変更によって過去問が一切通用しなくなった科目B、対策のために一冊だけ本を購入しています。
読んでみて思ったことは、”プログラミングをある程度経験している方は科目Bの対策は一切いらないんじゃないかなあ”です。
情報系でプログラミングを学んだことのある方は、for文とwhile文、if文などの文法は分かりますよね?1次元配列や2次元配列、スタックやキューなどの初歩的なアルゴリズムも出てきます。
上記がわかれば十分に問題を解くことが出来ます。
アルゴリズムが問題に出てきますが、アルゴリズム自体を解かせるのではなく、アルゴリズムの実装の大枠が書かれており、その一部を穴埋めする程度ですのでコードを一行ずつしっかり読んでいけば大体解けると思います。
更に付け加えると、科目Bで要求する知識は科目Aで学ぶことができるので、科目Aが解けるようになったら科目Bもだいぶ解きやすくなっていると思います。

「情報セキュリティ」については、論理的に考えれば知識があまりなくても解けるようになっています。その知識も科目Aで学べちゃいます。そう、「アルゴリズムとプログラミング」と同様に、対策しなくてもなんとかなる!

所感

大学院に進んでいるが、実際自分の技術力がどの程度か不安もありながら受けた試験。既に知っている知識も多く、あまり時間をかけなくてもよかったですが、ネットワークやマネジメント系、ストラテジ系など、普段触れる機会があまりない分野について学ぶことができ、知識の幅が広がってよかったと思っています。
今まであまり資格試験を取らなかった人生でしたが、実践が勉強にとても有効なのと同様に、試験を通して強制的に頭に叩き込むことが私にとってめちゃくちゃ有効なのが分かりました。
新しい分野を学ぶ時に、とりあえず試験を目標にして勉強するとみなさんも効率よく学ぶことができるかもしれません。


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