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物思いNo.37:ディスクブレーキのロードバイクでの初輪行

さて、今回はこんなお話。
ディスクブレーキのロードバイクでの初輪行について。

ロードバイクで輪行をしたい

ブロンプトンではたくさん行っている輪行。
輪行とは、公共交通機関に自転車を持ち込んで移動することです。

元々自転車を買った理由が、散歩の延長線としての手段、電車に乗った後の出先で使いたい、という目的=輪行ありきで考えていました。
折りたたみ自転車であるブロンプトンでは、輪行はなんともお手軽。
では、折りたたみ自転車よりもはるかに大きく、当然ながら折りたたむこともできないロードバイクで、どうやって輪行するのか。
電車でブロンプトンで輪行している時にも、時々ロードバイクで輪行している人をみていましたが、外側が袋に覆われていて「どういう過程でその状態になるの??」といろいろと疑問でした。

ロードバイクを2023年5月に購入し、5ヶ月ほど。
ブロンプトンでやっていた輪行をやってみたい、という思いがふつふつと湧いてきました。

輪行の準備と練習

とりあえず道具がないとどうしようもありません。
輪行袋、その他諸々の周辺備品を購入。
使っているのはオーストリッチさんのこちら。まぁ定番品です。

あと、周辺備品で細かいものを。
・ディスクブレーキ用のカバー
→ディスク部は鋭利かつ繊細なので保護のため
・スプロケット(いわゆるギア/歯車のまとまり)用のカバー
→スプロケットはは鋭利かつ繊細なので保護のため。あと、シンプルにオイル汚れとかで汚い。
・ダミーローター
→ホイールを外した後にブレーキ部分にはさむ。ホイールがない時にブレーキをにぎると色々面倒くさい。
・エンド金具
→自転車本体を立てる時に安定させる+地面に直接つかないようにするための保護
・チェーンを安定させるフック
→チェーンが暴れて外れたり、汚れないように。
・ゴム紐
→自転車本体とホイールを安定・固定のため
実際に自分で使ってみて、「これ、確かに必要だわ」という備品ばかりでした。
ただ、正規品でなくても、使う目的や意味がわかればほかのものでも代用できると思います。百均とかでも作れそう。
あと、理想は輪行袋を丸めて袋に入れる時に周辺備品も一緒にするのがいいのでしょうが、僕は周辺備品だけ小さめのサコッシュにまとめて入れました。作業中にたすき掛けしながら必要なやつをその場ですぐに出し入れできるのと、床に置いてて無くしちゃう、風で飛ばされちゃう、みたいなことを避けたかったので。

そして、自宅で輪行袋に入れる方法、そして分解した自転車を戻す方法を練習。
参考にしたのはこの動画などです。同じ輪行袋だったので参考にしやすかったです。

他にも、「ロードバイク ディスク 輪行」などで調べればいっぱいでてきます。
最初は動画を見ながら一緒にやりました。
一番苦戦したのが、後輪の外し方と、戻し方。
僕は自転車をまずひっくり返してから車輪を外すやり方にしているので、その後、後輪を外す際にはディレイラーと呼ばれるパーツを引き上げるような動作をすることになります。戻す時も似たような動作をしつつ、スプロケットの歯車を噛み合わせながらはめ込まないといけません。
そのやり方がわからなくて、コツを掴むまでに一苦労でした。
まだまだ初心者な身としては、ロードバイクの後輪を外すのってすごいおっかないんですよ。壊しちゃうんじゃないか、という不安。精密機械の触っちゃいけないような感じ。
車輪を外すのはたくさんでてくるけど、動画でも戻す方法って少ないんですよね。当たり前すぎるからでしょうか?それともみなさんあっさりできるモノ?ロードバイク乗っている人たちはみんな器用なのか…。

だいたいの所要時間などもわかったので、あとは経験を積まなきゃどうしようもないと思いつつ、チャレンジすることとしました。

いざ出陣

朝家を出て、駅へ。
駅前の、人の邪魔にならないところ、かつ作業できるスペースを確保。
とにかく、慌てないこと、ゆっくりやることを意識。
乗る電車もあえて決めず「次のやつでいいや」くらいの余裕をもたせました。
家での練習を思い出しつつ、なんとか梱包完了。

例の、「袋に包まれた状態」にできました

やはりブロンプトンと比べると大きいのと、形が歪(突起部分が多い)なので、持ち運びにくさは否めません。
また、肩で背負うための紐は面倒で使わず、手で本体(フレーム)を鷲掴みにするスタイルにしたので駅構内の移動は大変でした。エレベーター、エスカレーターという文明の利器に頼ります。

電車に乗車。

最後尾の車両に乗り込みました。
ただ、うまく壁際には置けず、停車時の慣性で一度自転車が倒れてしまいました。(どこか壊れて走れなくなったらどうしよう、と本当にひやっとした)
結局一番端の席に座り、ドアと座席の間部分に自転車を置き、紐を手で持って固定していました。

今回の目的地、土浦駅に到着。
この駅は駅構内に自転車を組み立ててOKなスペースがあるのです。
さっそくそのスペースをお借りして今度は組み立て作業。

梱包時と同じく、ゆっくり、落ち着いて行うように心がけ。
最後に忘れ物がないかも確認し、組み立て完了!
まったくサイクリングしていないのに、もうここまでで今回のミッションの半分以上を達成したような気がしました。

霞ヶ浦一周にチャレンジ

なぜ初輪行の場所を土浦、霞ヶ浦にしたのか。
それは、2023年5月にブロンプトンで霞ヶ浦のショートコースを走破したことが、ロードバイクへの興味のきっかけだったから。
思い出と決意の地、それが霞ヶ浦でした。
詳細はこちらから↓

今回はコラテックで、かつショートではなく本来の一周ルートにチャレンジ。

ショートコースだと約100km、フルだと約130kmほど。
(ショートコース、というけどショートじゃないですよねこれ)

到着して外に出ると、まさかの雨。
これまで基本的には雨の中では走ったことがありませんでした。
しかも雨雲レーダーをみると、ゲリラ豪雨的な真っ赤の表示が近づいている状況でした。駅で雨足をひとまず様子見していると、レーダー通り、次第に雨が強まり、その後やや小降りに。
土浦駅から霞ヶ浦を反時計回りに一周する場合、雨雲は東北方向に移動し、自身はやや南寄りに東方向に進みます。つまり、雨雲から逃げるような位置関係になります。
「雨だからとて、このまま乗らずに帰るのはありえない」「雨の中でもいずれは走る時が来る」「方角的に、走っていくうちに雨はおさまるのでは」という思惑のもと、小降りになった時点でスタートに踏み切りました。

開始10分程度で一通り体中や自転車本体もびしょ濡れになりました。
霞ヶ浦は基本的に常に風が湖面から吹き込んでくること、雨に濡れて自転車を漕げば体温が奪われてしまうことなどでいいことはありません。(そもそも自転車で走る、ということは常に風を受ける状態なのですから。)
今回、念の為に持ってきた薄手のウインドブレーカーとレインジャケットがまさかの大活躍・本領発揮。特にレインジャケットは、雨を想定していたわけでなく、電車に乗った際にサイクルジャージで乗るのが恥ずかしいからその対策として羽織るものとして持ってきていたものでした。まさか本来の使い方になるとは。
一方で、下半身、特に濡れた靴を通じて足の指先は早々に冷え切ってしまいました。しもやけのような感覚がずっと続き、じわじわとダメージが蓄積していきました。
50km地点までは、予想通り雨が止んで快適な状況に。
ただ、これから向かっていく方向を見ると、明らかに黒い雨雲がただよっており、しかも時々雷が落ちるのが目視できるという状況。

60−70km地点で、また雨にふられました。
その地点だと霞ヶ浦の東側を北上するところであり、おそらく、移動していた雨雲に追いつく形になったのでしょう。
ちょっと乾いてきたところでまたずぶ濡れ。体力・脚力もだいぶ削られました。ケツが痛くなってきた。
霞ヶ浦大橋に到着し、ここがショートコースにするかどうかの分かれ道です。

橋をくぐったところ
向かう方向

ブロンプトンの時は橋を渡りましたが、今回は渡らず直進。ここから先は初めての世界です。
この辺りではすでに雨は止み、晴れてきました。もう雨の心配はなさそうでした。足も重くなってきました。そしていかんせんケツは痛い。
この辺りから、立ち漕ぎと座り漕ぎを交互に繰り返していました。なによりもケツを休めるため。
あとは、流していた音楽のプレイリストが一周し、次のプレイリストが「平成ヒットソング」だったことでだいぶ気持ちが鼓舞されました。(理由なく思いっきり歌ってみたりしていい感じに精神面が壊れ出す)

100kmあたりで霞ヶ浦大橋の逆側に到着。
このあたりから、自分の影が長くなっていき、徐々に陽が傾きだしているのを感じ出しました。
夕日になってきた頃合いでちょっと写真も撮りつつゴールに向かいます。

そんなわけで、無事に土浦駅まで戻ってきました。再度輪行のために梱包。
出発から約6時間半。休憩を挟みつつでもずいぶんゆっくりだと思います。
が、タイムアタックをしたいわけではないですし、何よりマシントラブルもなく走破できたことが嬉しいのです。(ケツの痛みのトラブルはあったが)

帰りの電車はそれなりにお客さんもいたため、座らず立っていました。
途中立ちながら意識が飛びかけるなどもありましたが、無事に自宅最寄り駅に着き、自転車を組み立てて帰宅。
無事に初めての輪行を終えました。

最後に

初輪行、初の雨ライド、初の走行距離(自己ベスト)、と初めてのことだらけだった今回。
遠くの地で自分の相棒と共に行動できる楽しさはたまりません。何より、やりきったことの自信、達成感が生まれました。

これで、輪行での行き来や、片道だけ輪行を使うなど、いろいろな行き先の選択肢が増やせそうです。

それでは、今回はここいらで。

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