物思いNo.34:『フラット・マネジメント 「心地いいチーム」をつくるリーダーの7つの思考』を読んで
友人が共著したと聞き、久々に漫画や雑誌、お酒絡み以外の本を読みました。
こういったビジネス書的なものを読むのはいつ以来でしょうか。
なかなか面白くて読み始めてから2時間かからずに読み切ってしまいました。
基本情報
フラット・マネジメント 「心地いいチーム」をつくるリーダーの7つの思考
僕自身も、仕事の一環として新人を教育・指導・マネジメントすることもしばしば。
もし自分が、プレイヤーとしてではなく、人を取りまとめるマネジメント側になる時、どのようなことを意識するでしょうか。
マネジメントと教育とチームビルディングは、密接に関わっていると考えています。
自分がやっていたことは、知らず知らずのうちにこの本のでいうフラット・マネジメントと言われるものと表現できるのでした。
※チームビルディング:複数の人をとりまとめ、一つの組織として動かすこと)
詰まるところは、コミュニケーションスキル、それに行き着きます。
「じゃあどうすればいいの?」という部分、具体的な方法書いてあるのが良いですね。
また、この本は、人生の諸先輩方から若者をみるためのツールでもあり、同時に、若者から諸先輩方をみるツールにもなりましょう。
そして、その狭間の自覚をもつ世代・立ち位置の人にも、ささるものがあるでしょう。
自分がやっていたことは、知らず知らずのうちにこの本のでいうフラット・マネジメントと言われるものと表現できるのでした。
これだけしっかりと文章化されていると、「俺の考え方、ここにまとまっているから読んどいて」という形でも使えそうです。
「近頃の若者は」と一度でも言ったことがある方。
“いま”の若者の考え方、覗いてみたくありませんか?
自分の学び方・人への学ばせ方
本の内容に刺激されて、今回はこんなお話。
自分の学びのスタイル
自分が何かを学ぶ時はどうやっているだろう。
学生の時の部活、サークル。社会人になってからの仕事。
思い返すと、自分のスタイルは、「教えられたら吸収し、見ても盗む」という二刀流なのでした。
まずは指示があるならひとまず聞く。過去のやり方やマニュアル、業務上のフローがあればそれは一読。その上で、実際の様子をふまえて微調整しつつ、現場で帳尻があうように適用。
・・・ただ、これがそんなに都合よく話が進むことはそうそうなく。
特に新入職のときは「とりあえずやってみろ」「動いてから考える」「マニュアルはあるけど昔のやつだから実情と合っていないから」「いま忙しいから教えている時間なんてない」なんていう状況もザラでした。
まぁ、そんな状況はわかる、それこそ「見ればわかる」わけですよ。
忙しいのは当然。なんなら暇である方が変な話。
そんな時にどうしていたか。
“頼れないなら、じゃあ自分でどうにかしてやる”という、反骨精神で切り抜けていました。元々負けず嫌いでしたし。
確かに結果として生産性があがったり、効率化になったり、自分自身のためにはなりました。
自分だけでやるならこれでよかったのでしょうけど。
自分が指導する立場になった時
社会人経験を重ね、新人も入り、自分が教える立場になりました。
ただ、自分でなりたくてなったわけでもなく、他に人がいないから、という消去法的な流れです。
まぁこれもままある展開、よくある話ではないでしょうか。
自分がされた指導を思い出し、「あの環境を当たり前にしてはいけない」と感じました。
・自分が当たり前のようにしている「見て盗め」は皆が皆できるわけではない
・通常業務をしてさらに指導、教育も担うなら忙しいのは避けられない。ただ、それだとしても、もう少し「相手に向き合っている感」は出すことがいる
・自分が経験したいたずらな苦労はする必要はない。より上質な経験をして、あわよくばショートカットしてほしい。
・自分がしてほしかったことを相手にする、されたくなかったことはしない。
・チーム全体を、各々をレベルアップさせた方が自分が楽になる。そこを出し惜しむ理由はない。なぜなら教える時間よりもはるかに大きなリターンになるから。
自分の対応として核とするのは、シンプルなルールにしました。
自己流の教育・マネジメントでの意識
・相手のやる気がでる手段とタイミングを知る
→目で見るのか耳で聞くタイプか、ツールとして使うのは文字なのか写真(ビジュアル)がどちらがいいか。
もちろんこちらはそれにあわせてどのような方法でも教育・マネジメントをする手段ができないといけませんけどもね。
また、意欲があるときにやる。これも言わば当然で、TPOが重要。
「飢えている人がいるときに、魚を与えるか、魚の釣り方を教えるか。」という話では、長期的展望で魚の釣り方を教えるのを是とされますが、「まず魚を与えて空腹を満たさないと釣り方を学ぶにまで至れない人もいる」ということ。
種を蒔き、育てるには、耕された畑が必要です。
比喩が連続してしまいましたが、相手との呼吸とテンポを合わせることが必須です。
・自分自身の経験則をメタ認知し、客観的な情報素材として提供する
→あくまで自分の経験は自分の経験。その人にとってそれがベストな経験とは限らない。
相手の立場になって情報のコントロールをしないと、ただの自己満足な自分語り、誰得で不毛な時間の出来上がりです。
・時に人間味を見せる
→信頼関係を構築する手っ取り早い方法は、自己開示。
自分がしなければ、相手もしない。とてもわかりやすい。
信頼関係のない人からは、何を言われても聞く耳はもたれない。
そりゃあそうですよ。シンプルなものです。
それをすっとばして押し付けるようなマネジメントは、本末転倒です。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、という言葉があります。
逆に考えれば、信頼している相手からなら、ちょっと背伸びな相談でも前向きに受け止められるということ。ただ、「酒を飲むために仕事している」とかねがね公言しているので、時に、ではなく、常に人間味しかでてない、かもしれない。
・自分の価値観への猜疑心を持ち続ける
「この時はこうあるべき」「当然・・・○○だ」と、言いたくなる時は確かにある。
ただ、所詮「普通」とは自身の主観と経験値から生み出された偶像。
そのためには様々な人と会い、話し、様々な価値観に触れること。
多様性、という言葉を自分で実体験しなければ、多様性という言葉を軽んじるだけですからね。
教え上手、という人は、きっとこのあたりを自然とできるのでしょうね。
それでは、今回はここいらで。
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