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物思いNo.43:僕が銭湯で手拭いを使う6つの理由

さて、今回はこんなお話。
特に銭湯で手ぬぐいを使うということについて。

◾️手ぬぐい、使いますか

改めて、手ぬぐいとは何か。

手拭(てぬぐい)は、顔や手を洗った後の汗や水を拭ったり、入浴時に体を洗ったりするための木綿の平織りの布である。
その他、寒暑除けや塵除けなどの目的や、祭礼においての装身具として頭にかぶるものである。

上記Wikipediaより

いわばジャパニーズトラディショナルタオル/ハンカチな手ぬぐい。
僕は手ぬぐいという代物そのものが結構好きで、日常生活でよく使っています。
汗を拭う、食器やテーブルなどを拭く、何かを持ち運ぶ時の緩衝材、飾り付け、・・・などなど。
その中でも、ひときわ手ぬぐいというツールにフォーカスを当てて使う時。それが入浴時、それも銭湯で使う時です。
自分自身、銭湯に行くことを趣味の一つとしていて、手ぬぐいで立ち回ること、はや10年近く。
なぜこんなにも手ぬぐいを銭湯で使っているのか。
そこにはただ単に好きという感情だけでなく、実用性の多さにありました。

使っている手ぬぐいの一例

◾️その1:軽いから

銭湯に入る時には、タオルセットなどを借りて入る人も多いでしょう。
おおよそ、バスタオルとフェイスタオルが組になっていることが多く、フェイスタオルを持って浴室に入り、身体を洗ったり大事なところを隠したり身体の水を拭いたり、とすると思います。
常々思っているのですが、水を吸ったタオルって、しぼったとしても重くないですか?
身体を洗っている時ならまだしも、湯船に浸かる時には湯にタオルを沈めないように頭の上にのせたりしますが、タオルの重みで首が疲れませんか?

その点、手拭いは言ってしまえばただの布切れ。重さといっても数十グラムのものです。
そこで水を吸ったとしても、そもそも手ぬぐいが水を吸える容積にも限界があり、かつ、しぼれば簡単に大半の水を落とすことも可能です。そのため、頭の上に乗せても負担にならないのです。
銭湯でタオルを使うことにあまりに当たり前すぎて意識しないかもしれませんが、水を吸ったタオルと手ぬぐい、持った時の重さを一度比べてみてください。思った以上に違うはずです。

◾️その2:薄いから

主観ですが、いいタオルであればあるほど、生地がしっかりとしていたり、ふわふわしていたりします。その感触に包まれる経験はなんとも代えがたいのですが、その場合、えてして、タオルそのものが分厚いのですよね。
(町内会の粗品でもらうような)ペラペラでガサガサなタオルもありますが、それだと肌に触れた時に痛かったりします。
では、手ぬぐいはどうでしょうか。
手ぬぐいを実際に手に取ってみたことはありますか?
お土産屋さんなどでも販売されていることもあるため、使ったことはなくても一度は手にしたことがあるかもしれません。生地一枚あたりはかなり薄いです。
また、畳んだ時も同様です。売り物の新品の手ぬぐいは綺麗に折り畳まれておりますが、一度使って雑に畳んだとしても厚みは2cmもいかないでしょう。なんなら、柔らかいので押しつぶすこともできちゃいます。

薄さは何にかかわるかというと、水をしぼる時のパワー。
みなさん、タオルの水を落とすためにフルパワーでねじっていませんか?手ぬぐいはそこまでの頑張りはいりません。
余計な力をかける必要がそもそもないですし、手ぬぐいをしぼろうとする時にはほどほどなパワーに自然とコントロールされるのです。
もちろん思い切りやればその分水は落とせます。手ぬぐいを捻り切るようなものすごい握力の方は注意ですが、そんな人はごく少数でしょう。
ちなみに、手ぬぐいの生地が薄くても、大事なところを隠しているのに透ける、なんてことはないですよ。(よほど真っ白な生地の手ぬぐいなら、影絵のようになるかもしれませんけど…あと肌に密着させてたら透ける云々ではなくなります。)

◾️その3:コンパクトだから

縦横のサイズ感はおおよそ一般的なフェイスタオルと手ぬぐいは同じです。水を吸っても大きさはそこまで変わりません。
しかし、手ぬぐいのその軽さや薄さ故に、タオルよりも相当コンパクトになります。体積が小さい、ということですね。
そのコンパクトさが活躍するのは銭湯への移動時・持ち運びです。

人によっては、自宅近くで銭湯があり、銭湯へ入浴に必要な道具一式を銭湯へ持っていく、ということもあるでしょう。(僕自身もそのことが多い)
その際、代表的なものとしては

  • バスタオル(入浴後用)

  • フェイスタオル(浴室内用)

  • 着替え

  • 入浴セット(シャンプー・ボディーソープ類など)

  • 貴重品

などでしょうか。
これが、

  • フェイスタオル(入浴後用)

  • 手ぬぐい(浴室内用)

  • 着替え

  • 入浴セット(シャンプー・ボディーソープ類など)

  • 貴重品

あるいは、

  • 手ぬぐい×2(浴室内用、入浴後用)

  • 着替え

  • 入浴セット(シャンプー・ボディーソープ類など)

  • 貴重品

となった場合、だいぶ軽量化、かつコンパクトになるのですよ。

実際に比べてみた。
左から、バスタオル+フェイスタオル、フェイスタオル×2、手ぬぐい×2

入浴セットが常備されている場所なら、さらに少なくなりますね。
※入浴後に脱衣所から戻る際にちゃんと水をふきとれば、フェイスタオルでも十分身体の水分はとれると思います。(髪の長い方などは難しいかもしれませんが・・・)
個人的には、銭湯に行く時には、なるべく軽装かつ最小限の荷物で行きたいのですよね。

そういえば、銭湯や温泉あるある?なのでしょうか。
例えば、出先で銭湯や日帰り温泉を見つけて入りたくなった時。
リュック背負っていて、ロッカーがそこまで大きくなく入らなくて、さあどうしよう。でも脱衣所の荷物スペース2つ使うのは心苦しい。棚に大きなカゴだけ、のような、そもそも鍵のつくロッカーがないパターンもある。
番頭さんに荷物を預けたりするのも、できる場所できない場所とある。
・・・こういう、いたずらなストレスを抱えずに、なるだけ自己完結させたいのですよね。
あと、ビニール袋とか、ジップロックが一つあると便利ですよね。洗濯物をまとめて入れておけます。その時に入浴で使った手ぬぐいもほかのものと一緒に入れておけばいいですし、濡れたものを中央にするような形でまとめておけば周囲の荷物に浸水することもありますまい。

◾️その4:成長するから

一回で使い捨てるような方はいさしらず、基本的にはタオルも手ぬぐいも、洗濯をして繰り返し使うものでしょう。
手ぬぐいは繰り返しの使用感がその手ぬぐいの味になります。共に過ごした時間や回数が形になり成長していくような感覚とでもいいましょうか。革製品が使うとともに変化していくのと似ています。
具体的には、手ぬぐいの手触りが柔らかくなる、色が少し落ちて雰囲気が変わる、などです。格好良く言うなら・・・エイジング?
それに、手ぬぐいって結構頑丈なんですよね。僕も、最も長く使っているものはかれこれ12年近く経っていますが、いい感じに育っています。

こちらがその12年選手。最初はもっと色合いが濃かったのですが、いい感じに淡くなりました。

なお、手ぬぐい特有の端の“ほつれ”は何回か使用(洗濯)すれば自然と落ち着きますよ。

◾️その5:たくさんあるから

手ぬぐいには様々な色や柄のバリエーションがあり、それ故に気に入ったものがあるとつい買ってしまいます。そして手元に枚数がどんどん増えていくという無限ループ…。
そんなわけであくまで結果論として手ぬぐいを何枚も持っているため、同時に複数枚使ったとしてもストック・ローテーションには困りません。
使う手ぬぐいによってちょっとした気分転換にもなります。それに、結構、“その手ぬぐいをいつ、どこで手に入れたか”という記憶は覚えているものです。
おしゃれなもの、デザインが可愛いものなどは使うのをためらいがちですが、個人的にはせっかくなんだから実際に使ってなんぼ、汚れてなんぼだと思っています。
もちろん、タペストリー的に使う場合はその限りではないですが。

◾️その6:節約になるから

銭湯や日帰り温泉にたまに行く分なら、タオルのレンタル代も別に気にならないかもしれません。
しかしながら何度も行くようになると細かい値段だとしても馬鹿になりません。たかが一回数百円、されど一回数百円です。塵も積もれば山となる、とはまさにこのこと。
まぁ、タオル代を節約した分、風呂上がりの牛乳やお酒に使いたい身としては、手ぬぐいを持っていくことで節約になるのは願ったり叶ったりではあります。

なお、風呂上がりの気持ちよさで、節約したタオル代以上に飲み食いしてしまうのはご愛嬌。

◾️終わりに

いまの生活でタオルやハンカチを使っているシチュエーションをそのまま手ぬぐいに置き換えてみるだけ。割とお手軽に導入できるライフハックではありますが、手ぬぐいを使うことでの実感は、まさに温故知新、という言葉がぴったりなのではないでしょうか。

ちなみに僕は今となっては、究極、手ぬぐい1本あれば銭湯に入ってこられる術が身につけました。

それでは、今回はここいらで。

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