セルフイメージであがり症を改善する方法
この記事はあがり症克服Boot Camp2023で利用した記事を一部改編したものです。
セルフイメージってなに？
ちょっと思い出してみてください。
あなたは誰かに自己紹介する時、なんて伝えますか？（または伝えたことがありますか？）
「俺の名は山田太郎。都内在住の30歳で会社員をやってる。週末に食べ歩きをするのが趣味。特技は早食いで誰とでも仲良くなれる性格だ！」
こんな感じで、名前や年齢、住まい、職業、趣味・特技、性格などを話すことが多いと思います（きっと）。
セルフイメージを一言でいうと
自分が思っている自分のイメージ
です。この時、名前や住所、趣味といった属性だけでなく
「義理人情に厚くて友だちを大事するナイスガイ」
「見た目も中身も年齢−10歳の魅力的な美魔女」
など感情や感覚までも含んだものを指します。
ちょっと人に言うのは恥ずかしいけど、実は自分のこと、こう思ってます、というのもセルフイメージ。
こういった自分に対するイメージというのは、自分ではっきりと自覚しているものだけでなく、なんとなく感じているものも含まれます。
むしろきちんと言葉にできない無意識レベルなものの方が多いかもしれません。
セルフイメージは潜在意識にある
というのも、セルフイメージのほとんどは潜在意識にあるからです。
潜在意識とは普段意識されない意識の部分。逆に普段意識できる部分を顕在意識と呼びます。ヒプノセラピー（催眠療法）の世界では、潜在意識が９割以上、顕在意識は１割以下とも言われています。
つまり、ほとんどの意識は潜在意識ということになるんですね。
ケンブリッジ大学Barbara Sahakian教授によると、人間は１日で3万5000回の決断をしていると言われています。今までの話から、これらの決断のほとんどは潜在意識で行っていると言うことができます。
あなたも、通勤経路を通る時、毎回いちいち「次はこっち行こう」と考えて決めていませんよね？
毎朝、支度をする時に洗面所の前で何をするか毎回深く考えていませんよね？
これらは潜在意識が自動で行っているものだからです。
忘れられた記憶は潜在意識にある
これらのセルフイメージは昨日今日のような短い時間で作られるものではありません。
セルフイメージは、長い年月をかけて日々の行動や思考、周りの環境によって形作られます。そういった日々の記憶は、やがて長期記憶として潜在意識の海の底に沈んでいきます。
人の記憶は短期記憶と長期記憶があります。最近の出来事は短い間覚えておけるような記憶で、時間が経つとより長い年月の間残るような長期記憶になります。
あがり症克服ではセルフイメージの書き換えが大事
では、あがり症の人に多いセルフイメージとなると、否定的なものになりがちです。（必ずしも皆が同じというわけではありません）
「人前でいつも自信なさげに話している」
「不安そうで頼りなさそう」
「ビクビクといつもどこか怯えている」
こういったセルフイメージを持っているとしたら、それは潜在意識にある記憶によるものと考えることができます。
その否定的なセルフイメージは、これまでの人生経験の中で人前で味わってきた苦痛や苦悩の影響を受けて作られています。
ですので、本章では今のネガティブな人前でのセルフイメージをもっとポジティブに書き換える方法をお伝えしていきます。
セルフイメージを変える方法
セルフイメージは記憶ということをお話しました。
ですので、セルフイメージを変えるためには、記憶を書き換えることが大事です。
「記憶なんて書き換えられるの？」
と思うかもしれませんが、記憶の書き換えとは、過去の事実を変えるという意味ではありません。
たとえば、起きた出来事を存在しなかったことにするようなものではありません。
そのかわりに、出来事の解釈を変えたり、ポジティブな感情を膨らませたりすることはできます。そもそも記憶とは事実そのものだけでなく、解釈や感情、感覚も含んだものだからです。
そして、そのために必要なことは
過去のポジティブな体験を利用する
ということです。
多くの人が悪い出来事はよく覚えています。これは人類の進化上必要なことです。生き延びるためには危険を避けることが何より大事ですからね。
なので、人前で失敗した経験を教えてください、と言われたらすぐに答えられる人が多いと思います。
一方で、良い出来事というのはあんまり覚えていない、ということが多いです。良い出来事の記憶は、生き延びる上ではそんなに必要じゃありませんからね。
だから「私は人前で上手く話せたことなんて一度もない」「自分はいつも自信がない」というネガティブな認知を持っている人が多いです。
ただ、良い出来事もきっとあるはずなんです。なので、そういった良い出来事の感情と感覚を使ってセルフイメージの書き換えを行なって行きます。
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