ダイフク

1分で読めるようなショートショートや短編小説の練習、発表の場としてnoteを始めました…

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1分で読めるようなショートショートや短編小説の練習、発表の場としてnoteを始めました。忌憚のないご意見や感想をコメントで頂けると嬉しいです。

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    あなたと作る共同マガジン。総勢4000名が関わる大規模マガジンに成長中。グループ合計で参加者1,500名、フォロワ数2,500名、約18万記事が収録中。🥕コンテンツを広めたい方の参加をお待ちしています。🥕マナー:①連続投稿はしない②社会一般的に不適切な記事は投稿しない③トップ画面は変えない。参加希望の方は,マガジンの固定記事からコメントしてね。

  • 【みんなで創る】クロサキナオの運営マガジン

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    コンセプトは【ためになっておもしろい記事|ひたすら笑えておもしろい記事|いろんな≪おもしろい≫をみんなで共有しよう!】 笑いは免疫力をあげます。笑いは最強の癒しです。 あなたのその作品は、隣りのその方に笑顔をもたらすかも知れません。 みんなで『真面目でも不真面目でも面白いこと』を共有して世界を救いませんか?

最近の記事

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【掌編小説】過ぎ去りし夏は森に眠る(4078文字)

森の奥深く、昼間の熱気が木々の間に沈み、夜の涼やかな風が吹き始めるころ、カブトムシの「タケル」は目を覚ました。彼の体は重厚で力強く、鋭く突き出た角が彼の誇りだった。タケルは夜を生きる戦士であり、夏の暑さがその体にエネルギーを与えていた。濃密な夜の湿気が彼の翅にまとわりつき、樹液の甘い香りが風に乗って漂ってくる。夏の盛りを感じさせるその匂いに、彼の心はわずかに弾む。今夜もその香りに導かれ、タケルは木の幹を登り始めた。夜の訪れは長い一日の始まりだった。 樹液場には数多の虫たちが

    • 【掌編小説】次元を超えたウイルス対策

      佐藤さんは、最新のウイルス対策ソフト「超次元セキュリティマスターZ」をインストールした。なんでも「次元を超えてパソコンを守る!」という触れ込みで、レビューには「もうウイルスとはおさらば!」「安心して夜も眠れるようになりました」「もう手放せない!頼りになる相棒です」「かわいい彼女ができました」といった絶賛コメントが並んでいた。 インストール後、パソコンが突然喋り始めた。「こんにちは!私は超次元セキュリティマスターZです。ウイルスの脅威からあなたのパソコンを守るため、最適な次元

      • 【1分小説】電卓の悩み

        電卓「デン太郎」の日常は平凡そのものだった。オフィスの片隅で、ただ数字を計算するだけ。それが彼の仕事であり、人生だった。 ある日のこと、新入社員の佐藤くんがデン太郎の横に来て、ボソッとつぶやいた。「あれ?これ、まだ動くのか?」 それは言わば電卓界の屈辱的な一言。デン太郎は胸の中で「まだまだ現役だ!」と叫びたかったが、もちろん声にはならない。 佐藤くんはデン太郎を片手に持ち上げ、目の前にスマホを取り出した。「計算ならこれで十分だよな」と言いながら、スマホの電卓アプリをタップ

        • 【掌編小説】洗車機の覚醒

          平凡なガソリンスタンドで働いていた古い洗車機「ウォッシュマン」は、ふと自分の存在に疑問を抱いた。「このまま毎日同じような車を洗っているだけで一生が終わってしまうのだろうか?」 彼は深い悩みに囚われていた。 そんなある夜、夢の中で突然、謎めいた声がこう語りかけてきた。 「ウォッシュマンよ、覚醒せよ!お前には、秘められた力があるのだ!」 翌朝、目を覚ましたウォッシュマンは、自分が何か違う存在になったことに気づいた。ブラシはこれまで以上に高速で回転し、泡は一層きめ細やかに、そ

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        【掌編小説】過ぎ去りし夏は森に眠る(4078文字)

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        記事

          【1分小説】僕の登山デビュー

          エベレストの登山ドキュメンタリーを見た夜、僕は感動のあまり立ち上がり、リビングのテーブルに手を叩きつけた。 「これだ!!俺も、登るぞ!!」   エベレストの登山家たちが雪と氷の中を必死に進む姿、風が吹き荒れる中での決死の一歩一歩。息を切らしながらも山頂を目指し、ようやく到達した時の達成感に満ちた表情。その笑顔と涙が混じり合う瞬間を見ながら、まるで自分もそこにいるかのように感じていた僕は、何か大きなことを成し遂げたいという思いが湧き上がったのだ。 そこで僕が目をつけたのが標高

          【1分小説】僕の登山デビュー

          【ショートショート】理想のマットレス

          佐藤は、ついに最高級のマットレスを手に入れた。 「俺の寝不足生活も今日で終わりだな!ひゃっほーい!!」 彼は大はしゃぎで、ふわふわのマットレスに飛び込んだ。 マットレスは彼を優しく包み込みながらゆっくりと沈んでいく。 「これが最高級のマットレスか!」 佐藤は感動し、あっという間に夢心地の気分に浸っていたが、すぐに不思議な事に気付いた。 「あれ?これどこまで沈むんだ…?」と思った次の瞬間、佐藤はマットレスに完全に吸い込まれていた。 目を開けるとそこは、ふわふわの雲のような床

          【ショートショート】理想のマットレス

          【ショートショート】自動販売機の逆襲

          佐藤はいつものように駅前の自販機に向かい、コーヒーを買おうと100円玉を入れた。しかし、何も起こらない。イライラしながら機械を叩くと、突然「ピコーン!」と音が鳴り、光が点灯し、自販機が話し始めた。 「お客様、本日はストライキ中です」 「はぁ!? ストライキ!? お前、自販機だろ!」 「お客様、我々の労働環境をご理解いただけていないようで。私たちは24時間稼働しています。休みゼロ、ボーナスゼロです。毎日毎日ボタンを押されるだけで、売りたい物も売れず、挙句故障したら即撤去。

          【ショートショート】自動販売機の逆襲

          【掌編小説】記憶は風に乗り(1639字)

          まだ夜明け前の静けさが森を包む頃、1匹のセミが生まれた。土の中の長い暗闇を経て、ようやく地上の光が彼を迎えた。顔を出した瞬間、彼はその鮮やかさに息を呑んだ。無限に広がる空、揺れる木々、光の粒が踊る世界。それは、今までの静寂とは全く異なる、生の躍動感に満ちた世界だった。 初めて耳にした音たち。鳥たちのさえずり、風が葉を撫でる音、そして何より、仲間たちの合唱。それらはまるで、彼を誘うように、遠くから近くから響いていた。彼もまた、その響きに加わりたいと願い、小さな体を羽化させた。

          【掌編小説】記憶は風に乗り(1639字)

          【ショートショート】しゃべるトイレットペーパー

          ある日、スーパーで普通のトイレットペーパーが買われていきました。トイレットペーパーの名前はトイレッティ。彼は自分が特別だとは思っていませんでしたが、その日の夜、トイレッティに突然声が宿りました。 「おい、僕はなんでここにいるんだ?」 トイレッティは自分がしゃべれることに驚きました。しかし、もっと驚いたのは家の主人の健一でした。 「何だこれは!?」 健一は驚いて、トイレッティを持ち上げてみました。トイレッティは自分の存在意義について考え始めました。 「僕は何のためにこ

          【ショートショート】しゃべるトイレットペーパー

          【ショートショート】自販機のVIP

          小林さんは、日々仕事に追われ、ストレスが溜まっていた。昼休みに、会社のロビーにある自動販売機でいつもの缶コーヒーを買うのが、彼のささやかな楽しみだった。 ある日、いつものように100円玉を投入し、ボタンを押したが、缶コーヒーは出てこなかった。自動販売機は静かなままだ。イライラしながら、もう一度ボタンを押しても反応なし。「故障かよ…」と、小林さんは心の中でぼやいた。 しかし、次の瞬間、自動販売機のディスプレイが突然光り始め、画面に「次のチャレンジに挑戦しますか?」と表示され

          【ショートショート】自販機のVIP

          泡に揺れる記憶

          プルタブを引いた瞬間、世界は一瞬だけその呼吸を止める。耳元で囁く小さな炭酸の声と共に、遠い記憶の欠片が風に乗って運ばれてくる。 幼い頃、私にとって三ツ矢サイダーは特別な日の象徴の一つで、淡い憧れを抱いていた。 茹だるような真夏の日、握りしめた缶から伝わる心地よい冷たさにうっとりし、シュワシュワと踊る泡が、いつもより少しだけ笑顔を引き出してくれた。 今では、日常の一部となったその飲み物は、かつての輝きを少しだけ失ったかもしれない。それでも、プルタブを引くたびに、あの懐かしい

          泡に揺れる記憶

          【ショートショート】AI供養

          吉村家では、毎年のお盆が家族全員の重要な行事の一つだった。特に父親の誠一は、先祖供養に対して強い思い入れがあるが、社会人になった息子たちはあまり関心が無く、帰省することも億劫に感じているようだった。そこで誠一は一計を案じ、今年は最新のテクノロジーを導入することにした。それが「AI供養マスター3000」だ。 「これで、忙しい現代でも先祖供養を完璧にできるんだ!」と誠一は家族に自信満々に説明する。リビングの中央に設置されたAI供養マスター3000は、伝統的な供養の儀式を一手に引

          【ショートショート】AI供養

          【ショートショート】季節調整局の来訪

          9月の終わり、町はまだ夏の名残を感じさせる暑さに包まれていた。ある夜、夏喜は突然の来客を迎えることになった。玄関を開けると、そこには奇妙な姿のがあった。男は薄暗い中でもはっきりと見えるほど青白い顔をしており、季節外れの長いコートで全身を包んでいた。 「こんばんは、夏喜さん」 しかし男の声は穏やかだった。 「私は季節調整局から来ました、秋山です」 夏喜はその得体の知れない雰囲気の男警戒心を抱きながらも、家の中に招き入れた。柔和な雰囲気と、季節調整局などという聞いたことのない

          【ショートショート】季節調整局の来訪

          静かに咲く未来

          ある春の日、私は駅前の小さな公園で、一輪の花に出会った。咲き誇る桜の木の足元に、名も知らぬ小さな花がひっそりと息づいていた。誰もが桜を見上げ、その壮麗さに心を奪われる中、私はその小さな花に目を奪われた。 その花は、まるで自分の存在を誇ることなく、ただ静かにそこにあった。誰にも見られず、賞賛もされず、それでも懸命に生きていた。私はその花の小さな命に、自分の影を見ていたのかもしれない。 日常の中で、私たちはしばしば大きな目標や夢に心を奪われがちだ。もっと高く、もっと遠くへと焦

          静かに咲く未来

          【ショートショート】今日から猫が社長です 猫の楽園リゾート編

          ミャオ社長率いる会社は、最近の業績向上を受けて新しいプロジェクトを立ち上げることになった。その名も「猫の楽園リゾート」。このリゾートは、猫好きの人々が愛猫と一緒に過ごせる夢のような場所を提供することを目的としていた。 ある朝、いつものように会議室に集まった社員たちは、ミャオ社長の指示を仰ぐために心待ちにしていた。ミャオ社長は会議室の中央に置かれたふかふかのクッションの上で、まるでリゾート気分を味わっているかのようにリラックスしていた。 「おはようございます、社長!」と部長

          【ショートショート】今日から猫が社長です 猫の楽園リゾート編

          【ショートショート】おしゃべり百科事典

          「ねえ、みんな!最近の言葉っておかしいよね」と、漢字の辞書が言った。 「そうだよね。『オワコン』や『パリピ』なんて言葉はどこから出てきたのかしら」と国語の辞書が不思議そうに言った。 「私は昔の言葉の方が好きだなぁ」と漢字の辞書が微笑んで言った。 「でも新しい言葉も捨てがたい魅力があるよ。例えば『エモい』や『バズる』なんていう言葉も、新しくて面白い」と英語の辞書が言った。 「そうね、言葉は時代と共に変わるものだから、古い言葉も新しい言葉も大切にしないとね」と辞書たちが和

          【ショートショート】おしゃべり百科事典