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New EducationEXPO2022を通して考える未来の学校のカタチ

こんにちは。高校で情報の先生をしていますTakitoです。
ご高覧いただきありがとうございます。

さて、先日NewEducationEXPO2022 ( 以下EXPO ) へ行ってきました。
EXPOでは教育機器、教育ソフトウェアを見学、また、さまざまな講演の聴講ができました。今回はEXPOを通して考える未来の学校のカタチを書いておこうと思います。

未来の学校のキーワードは、
「協働的な学び」「ハイフレックス型授業」「VR」だと思いました。


  • 協働的な学び
    生徒同士、地域の人と力を合わせ、お互いに意見を出し合ったり、教えあったりして、協力しながら勉強する方法。学習指導要領にも書いてあるので、最近の学校のトレンド。

  • ハイフレックス型授業
    教室で対面で授業を受ける生徒がいて、オンラインで参加する生徒もいる形式の授業。

  • VR
    言わずと知れたバーチャルリアリティー。仮想空間。


EXPOでは「FutureClassRoom」という授業体験ブースもありました。そこで行われていたのがハイフレックス型の協働学習。まず、体験ブースには先生役の司会者と10名程度の受講者おり、対面で授業が進みます。それに加えて、数名がオンラインで授業に参加していました。
行われていた授業は、提示された問題に対して、ブースの受講者とオンラインの受講生を混ぜた4名のグループで、オンライン上で話し合いながら問題の答えを導き出す、という形式でした。
残念ながら、実際に体験はできませんでしたが、一通り見学させていただき、いろいろ考える中で未来の学校のカタチを考えるに至ったので、順を追って記していきます。

まず、協働的な学び。
これは未来ではなく、現在進行形で進んでいる学び方です。学習指導要領の改訂も考えれば、間違いなく、あと10年程度はこの学び方がトレンドになると思います。

次にハイフレックス授業。
授業体験の中では、ハイフレックス型は「コロナ不安で外に出られない子ども授業に参加できる」「入院している子どもも授業に参加できる」と話していました。どちらかというとネガティブをフォローする使い方です。
しかし、私はハイフレックス授業に、協働的な学びの促進、さらに今の教育問題を解決するポジティブな可能性を感じました。
ハイフレックス型の良い所は場所を選ばず、遠く離れていても、授業に参加できることです。例えば、北海道の子どもたちと沖縄の子ども達が同じ空間で学べます。北海道と沖縄では、気候も文化も違います。そんな子どもたちが一緒学べます。文科省がいう「多様な他者との協働」が可能です。
また、学校外の人を授業に呼びやすくなります。EXPOで開催された現役の先生の講演会では、オンラインを使って地域の農家さんへインタビューをするという実践事例が紹介されていました。ハイフレックス型であれば、地域の方にオンラインで授業に参加していただくこともできるでしょう。文科省がいう「地域の方々との協働」が可能です。
さらにさらに、オンラインは過疎地の子どもの達の、多様な協働学習を助けます。子どもの減少によって特に過疎地では、1学年が数人ということもあると聞きます。ハイフレックス型であれば、いくつかの地域の子ども達を集めて、多くの人と協働的な学びが可能となります。
ハイフレックス型は、協働活動の幅を大きく広げることが可能性を秘めています。
また、これはちょっと別の視点ですが、「この授業は数校まとめてハイフレックス型」と決めてしまえば、複数校の授業を少ない人数の教員できるでしょう。で昨今の教員不足も解決できるかもしれません。はたまた、経営的な側面もある私立高校であれば、人件費の問題の解決にもなるかもしれません。

そして、VR技術。
VR技術があれば、仮想空間で対面授業ができます。VRは対面とオンラインの中間、双方の良い所を併せ持ち、VR空間の授業はハイフレックス型授業の上位互換だと思います。
EXPOではVR関係の教材、機器が展示されていました。また、現役の先生による講演ではVRを利用した活動、VR活動ができる教室レイアウトも紹介されていました。学校教育にVRが導入される日も遠くないだろうと感じました。

さて、私が考える新しい未来の学校のカタチ、それはVR制の学校です。学校は仮想空間の中。自宅から登校しても良いし、どこか拠点を作って、その拠点から登校しても良い。色んな地域の子ども達が通っていて、その学校には色々な地域から、色々な人がゲストでやってくる。そんな学校が未来の学校なのかもしれません。
対面授業が基本の全日制と定時制、オンラインなどの通信制、そして、VR空間で対面授業を行うVR制。そういう学校ができてもおかしくなく、そのような学校に入学したいと考える生徒たちも増えるかもしれないと感じました。

と未来の学校のカタチについて、色々と考えみましたが、「絶対にこうなる!」という確信までには至っていません。結局、未来がどうなるかなんてわからないと思っています。
しかし、私のできることは、どんな未来が訪れても、それに対応できるように準備を怠らないこと。
ハイフレックス型授業は現在の状況でも実現は可能だなと思います。あとは、機会があれば。
VRは、現状では整備コストが高すぎて導入は難しいでしょう。ただ、今後も情報収集を続けたり、VRの利用環境を考えることはしていきたいと思います。
いつもアンテナを高く、志も高く。

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