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私の短歌:「ホラー」を詠んでみた

薄闇に肉の塊吊るされて昨日は息をしていた何か

私は「ホラー」が苦手です。「スリラー」ならなんとか観れるのですが、血がどばーと出たり、残虐な殺し方をしていたり、というのはダメです。せっかく時間とお金を払って映画を観るあるいは本を読むなら、気持ちよくなりたいですから。だから怖いものを想像するのも苦手。NHKラジオ「文芸選評」のこのテーマに関しては、想像力を膨らませるのが難しかったです。想像したらどこまでも怖くなって眠れないので。

眠る子のかわいや朝が来ぬのなら憎たらしいと思わぬものを

ということで総じて平凡な私の作品ですが、とりあえず紹介しますね。全部で9首できたうち、投稿したものは3首。選者が選んだのは、意外性のあるものでしたね。「怖さ」と言うテーマをいかに違った切り口から詠めるかが問われていたのでしょう。

唇の左端だけ上げてゐる背後を映す鏡の顔は

自分では最後のこの作品が一番好きです。でも読み手に意味が伝わっていなかったかな、という点は反省。女性が鏡台に向かって化粧をしていると、背後に立った夫が笑顔でない笑顔で自分を見ている。そんな状況を詠んだつもりですが、もう少し推敲が必要だったかも?(終わり)


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