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私の短歌:団地・マンション・家

太ももが家の出口につっかえる「わたしをのんで」しまったアリス

NHK短歌、2021年12月5日のお題は「団地・マンション・家」でした。ちょっと私の作歌活動は低調で、スランプ気味ではありますが、投稿歌を紹介します。最初は「不思議の国のアリス」。「わたしを飲んで」とある小瓶の液体を飲み干して、家に体がつっかえてしまったアリスを想像して。

火事のあと残った黒いスケルトン草木がぐんと息をする家

シャッターがするする下りる豪邸の庭の芝生にスプリンクラー
在宅勤務をしていた時、毎朝近所を散歩していました。近所の家を観察するのは楽しいものです。豪邸もありますし、一方で庭の手入れが全くされていなく、草木が伸び放題の家もあります。その中でも私の目を引いたのは火事で屋根まで焼け落ち、いまや誰も住んでいない空き家。放置されて久しく、草木がジャングルのように成長しています。

天井の高さは二人分欲しい家賃は二倍にしないで欲しい
私は、といえばずっと賃貸マンションに住んでいます。いまの住処は天井が低いのが悩みの種。上の住人の足音が頭に響いてきます。隣の住人の声も〇聞こえ。安普請の賃貸マンションでは仕方ないのでしょう。引退後は自分でマンションを買ってもう少しいい暮らしをしたいと思っていますが、どうなることやら。

青空がもったいないよこの街にタワーマンション十二棟建つ

タワマンの脇に這いつくばっている低層たちは日をこいねがう
私の住む街にはタワーマンションが多く建ち、青空を遮っています。そのおかげでいろいろな店ができてにぎわっている面もあるのでしょうが、天井が低いマンションと同じく、青空が圧迫されているような感じもして。リタイヤ後は低層地域に住んで、青空を満喫したいものです。この文章は、リタイヤ後の住まいのウィッシュリストになってしまいました。(終わり)


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