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クリスの物語 第三章 悪魔の儀式

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~あらすじ~  海底都市でクリスタルエレメントのひとつ”アクア”を無事手に入れてから数ヶ月。中学に進学したクリスは、平穏な生活を送っていた。ところが、ある日紗奈が学校から帰らず行…
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#魔法

クリスの物語(改)Ⅲ 第一話 睡魔

あらすじ  中学に進学したクリスは、平穏な生活を送っていた。ところが、ある日幼なじみの友…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第三話 紗奈の疑念

「最近、どうしたの?」  校門を出たところで、紗奈が聞いた。 「授業中に寝るなんて、クリ…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第五話 職員室

「お、上村。今日も来たのか。たしか昨日も来てたよな?」  田川先生の後について職員室に入…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第七話 旧校舎裏倉庫

 学校まで徒歩30分の距離を、自転車で5分とかからずついてしまった。  体中から汗が噴き…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第八話 特訓の成果

「ひっ」  クリスは思わず声を上げた。あまりの恐怖に、口から心臓が飛び出しそうだった。  …

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十話 少女の正体

 紗奈は意識を失ったままだった。 「紗奈ちゃん」  クリスは、紗奈の体を揺すって名前を呼ん…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十一話 紗奈の記憶

 翌日の昼下がり、クリスは昨夜置きっぱなしにしてきた自転車を学校へ取りに行った。  そして帰宅したクリスの元へ、紗奈から電話があった。  今から会えないかという。散歩に連れて行くようベベからせがまれていたクリスはそのことを紗奈に伝えたところ、紗奈も一緒に行くと言った。  今すぐにでも出かけたがっていたベベだったが、クリスの説得に仕方ないというように了承した。  そして15分ほどしてから紗奈が来た。自転車を停める音がすると、クリスとベベは家を飛び出した。  ガレージから出

クリスの物語(改)Ⅲ 第十二話 不審点

「恨み」という言葉を聞いて、クリスはサッカー部のサカモト先輩のことを思い出した。  ひょ…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十三話 訪問

「────の5313ね。はーい。ありがとー」  電話を切ると、紗奈が笑顔で振り向いた。 …

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十四話 紗奈の提案

 母親に続いてうつむきがちにリビングに上がった優里は、ソファに座るふたりに向かって「いら…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十五話 土曜日の学校

 優里の家から、小学校はそう遠くない。自転車だとゆっくり走っても5分とかからない距離だっ…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十七話 目論見

「そうなんだ・・・」  優里の話を聞き終えると、紗奈は何度かうなずいた。 「そんなことが…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十八話 悪魔の能力

「え・・・ぼく?」  じっと見つめる二人に、クリスが聞き返した。 「え、ぼくをどうするつ…

Daichi.M
3年前
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クリスの物語(改)Ⅲ 第十九話 犯人

「もしかしたら予想外のことが起こって、そのままでは状況的にまずくなったから、召喚したアーマインを一度封じ込めようとしたってことかな?」  首をひねって優里が言った。 「予想外のこと?」とクリスが聞き返すと、優里は顔を上げてうなずいた。 「うん。それってたぶんクリス君があの場に現れたことなんだと思う。悪魔に依頼する内容が術者以外の人に関することで召喚が行われた場合、術の最中にその本人に見られてしまったら失敗するって何かで読んだ気がする」 「失敗するとどうなるの?」 「依頼し