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私が上場企業子会社役員を辞めてまでやりたいこと。

こんにちは。
今回は、私が何のために会社を立ち上げて、今後何をしていきたいのかを書いていきます。

会社を立ち上げた理由

6月30日にCROOZ Media Partners株式会社の取締役を任期満了で退任して、7月1日にCURVA(クルヴァ)株式会社を設立しました。
上場企業子会社の広告代理店で3年間、取締役を務める間に様々なプロジェクトに携わらせていただく機会がありました。
広告代理店として外部からマーケティングを支援させていただきましたが、既存のやり方だと構造上の問題があるなと常々感じており、それならば私が広告代理店とは違う形のマーケティング会社を立ち上げてしまおうと思ったのが理由です。
※CMPを含め、特定の広告代理店を批判しているわけではありません。

広告代理店側の問題

まず現状の広告代理店の構造から説明していきます。
多くの広告代理店が採用している「広告費×〇%が手数料」という報酬体系だと、広告主と広告代理店は利益相反関係になるケースが多いです。

広告主は広告費を減らした方が利益が出やすい。
広告代理店は広告費を増やした方が利益が出る。

この報酬体系だと、こういうケースが起こりえます。
広告代理店の担当者の個人売上目標があと10万円足りない。
クライアントの目標は達成中、10万円を余分に使っても目標達成できる。
この時、担当者はどうするでしょう?

私はミスが起きた時には人のせい(ヒューマンエラー)ではなく、構造のせい(システムエラー)で考えるべきだと思っています。
つまり、こういう状況が起きてしまう構造に問題があると思います。

広告主側の問題

広告代理店側だけではなく、広告主側の問題もあると思っています。
例えば、月間100万円広告費を使っている広告主が、広告代理店に10%の手数料を支払っている場合に
広告主は110万円(広告費100万円+手数料10万円)払っている感覚
広告代理店は10万円(手数料10万円)貰っている感覚になります。

この感覚の違いで期待値がずれてしまい、後に揉めるケースが結構あります。

手数料は何の費用なのか?

解決策を考える前に、そもそも広告代理店の手数料とは何の費用なのか?を考えました。

①広告を運用している「運用代行費用」である。
→昔に比べて運用工数も減ったので、広告費が10倍になったら、10倍工数が変わるわけではないので月額固定費に変えた方が良い。
②広告成果を出している「成果報酬費用」である。
→アフィリエイト広告のように、広告費を広告代理店で負担して1CV毎に報酬が発生する成果報酬体系に変えた方が良い。

このように、冷静に考えてみると「広告費×〇%が手数料という報酬体系」以前からなんとなく続いていた業界の慣習でしかないと思います。
もちろん全てのケースにおいてこの形態を変える必要はないと思いますが、「何かしっくりこない」という声を多くいただくので今後変えていくべきポイントなのかもしれません。

何故、マーケティングを外注する?

業界構造の問題点を感じると同時に、そもそも何故、マーケティングを外注するのか?という疑問点が浮かんできました。
私は経営者側として事業に取り組む機会が多かったのですが、その経験を踏まえても絶対に内製化すべきだと考えています。その理由は3つあります。

理由①マーケティングはビジネスにおいて重要だから

一般的なBtoC企業の場合

私は、マーケティングとは「需要」と「供給」をマッチングさせることでありビジネスには不可欠なものだと考えています。
「誰に」「何を」「どうやって」販売するのか。
この3つのうち1つでも間違っていると上手くいきません。

因みに、主にリスティングやSEOなどの集客部分だけをマーケティングだと思っている方もいますが、私の解釈では「リサーチを行って、需要(悩み)を見つけ出して商品企画を行う」こともマーケティングだと思っています。

事例:マーケティングで業績を伸ばした「すき家」

出典:出典:https://gyokai-search.com/4-gyudon-uriage.html

すき家は牛丼大手の中では最も後発であるにも関わらず、2020年-2021年決算では2,162億円と吉野家の倍以上の売上で圧倒的なトップを取っています。

吉野家や松屋は当時、牛丼の主要顧客だと思われていた
「30代~50代サラリーマン男性」にターゲットを絞っていました。
そこで、すき家は吉野家や松屋と競合しない「家族連れ」「女性1人客」にターゲットを変更しました。

家族連れ向けには、テーブル席を設置したり、クレヨンしんちゃんとコラボを行い、女性1人客向けには、ミニサイズ・サラダ・トッピングなどを増やすなど、ターゲットに合わせたマーケティング・商品展開を実施した結果、トップを取ることが出来ました。

後発であったとしても、正しくマーケティングの力を使えば売上シェアトップを奪えるという非常に良い例だと思います。

理由②PDCAを高速回転させないと競争に勝てないから

4P:マーケティング戦略を考える時に 4つの視点で分析するフレームワーク

広告代理店に「マーケティング」を外注していたとしても、ほとんどの広告代理店は4Pのうち、「プロモーション」領域しか対応できません。
本来のマーケティングは4P全ての視点で考えなければなりません。

そして、この4Pのうち「商品・サービス」「商品流通・小売」において変革が起きています。

「商品・サービス」に関しては、OEM(自社の製品を他社に製造してもらう)が主流になりつつあり、製造難易度が大幅に下がっています。
「商品流通・小売」に関しては、以前は小売を挟んだ取引が主流でしたが、D2Cなど、メーカーから直接ユーザーに販売できるように市場環境が変わっています。
つまり、これまで以上にメーカーが出来ること、やらなければならないことが増えています。

ほとんどの広告代理店は、未購入から初回購入を促すことまでしか担当しませんが、売上を伸ばすために重要なのは、初回購入からいかに再購入させるか、購入回数を増やし優良顧客であるロイヤルユーザーまで引き上げて、LTV(顧客生涯価値)を最大化することです。
この領域は自社でデータを保有し、改善を繰り返していくしかありません。

※広告代理店によっては解約時にアカウント情報を引き継いでくれないことが意外と多いです。自社データを守るためにも内製化は必要です。

理由③脱属人化で安定した組織を作れるから

これまで色んな企業と取り組みをさせていただいた中で、マーケティングにおいて最も多い悩みは人材不足です。
マーケターは独立・転職がしやすい職種なので、優秀な人材が抜けてしまった後に組織が崩れてしまうことがかなり多いです。

なので、組織を安定させるためにも「社内のマーケターの育成」ではなく
「社内にマーケティング組織を構築」から取り組む必要があるんです。

属人化を防ぐためには、今まで通り担当者だけが目標数値や課題設計を把握しておくのではなく、フレームワークに落とし込むことにより、いつ誰がやっても適切なコミュニケーションが取れるようにする必要があります。

やりたいことの整理

改めて自分のやりたいことを「目的」「目標」「手段」で整理してみました。今回のnoteは目標の必要性を深堀しています。

目的:マーケティングの力で企業の売上を最大化する。
目標:社内に強固なマーケティング組織を作る。
手段:CURVAが内製化の支援をする。

ですが、マーケティング組織を社内に作る必要性を感じていても、なかなかうまくいかない企業が多いと思います。

よくある失敗例としては、いきなりマーケティング部長・担当者を採用して全てを任せてしまうことです。そもそも社内にマーケティング組織を作れる人が転職市場にほとんどいません。仮にいたとしても、それこそCMO(マーケティング最高責任者)クラスの人材なので、その分給料もかなり高いです。

しかし、私は上場企業子会社でグループ内外に対してマーケティング組織を複数構築してきた実績があります。
具体的にマーケティング組織を構築するポイントは3つあります。

①マーケティング戦略設計
②定量的な数値目標設計
③オペレーション設計

長くなってしまうのでここでは詳しくは書きませんが、上記3つの設計が間違ってしまうと上手くいきません。
この3つの設計を企業に合わせてオーダーメイドで設計します。

1~3ヶ月:事業分析してマーケティング戦略・目標数値設計
4~6ヶ月:オペレーション設計、CURVA主導で運用開始
7~9ヶ月:社内で回せるように教育して引き継ぐ
~12ヶ月:完全に社内で回せる状態

因みに、ロードマップとしては約1年間で組織を完成させるイメージです。
ただどうしてもイレギュラー対応などがあるので、都度相談できるようにするつもりです。

最後に

最後に、自分が今後やりたいことは、もっと本質的なマーケティングを限られた企業様と二人三脚でやっていきたいという思いから生まれています。
がっつりコミットしていきたいと思いますので、もしご興味ある方は早めにご連絡いただければ幸いです。

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