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言いづらいことをはっきりと言えるように

月曜日は毎週、僕らとお客さんと協力さんと3社交えて定例会を行う。人数は10人ぐらい。大きなモニターにスケジュールや図面を映しながら進行する。

この仕事は僕がメインではない。助っ人で途中からプロジェクトに入り、メインはチーム長だ。なので基本的に話すのは僕ではない。ただ全く話さないと、信頼を得られないので、話す役目をもらう。ただ今日は別件の予定があり、途中で抜けなくてはならなかったため、役目はもらわなかった。ただ発する言葉は無いわけではなく、途中退室する際の一言だけが必要であった。

この案件は体制が若干複雑で進行は協力さんで行う。そのため途中で抜けることは事前に協力さんに伝えた。しかし僕から言うのか、協力さんが言ってくれるのかはわからなかった。

退室する時間は15時。次の打合せも重要度が高く、少しも遅れたくはなかった。15時2分、若干オーバーしつつ、一旦区切りが良さそうな空気感だったので、僕から声を発した。

「あの、すみません、ー」

これ以降の言葉は覚えていない。言葉に詰まりながら、途中から声が小さくなり、細かくお辞儀を交えながら、ドアのレバー引いた。思えば僕は伝える内容に少しでもネガティブな要素があると、曖昧な言葉使いになりがちであった。「すみません」という言葉に思いのほとんどを託してしまい、お辞儀でごまかしてしまうのだ。

退室してから次の現場までの移動時間はずっとこのことばかり考えていた。信頼を失うほどの失敗じゃないにしろ、次からは直したいと思った。すごく悔しいと思った。このような経験は何度かあったのだけど、今回は特に悔しかった。僕は言葉に興味がある。だからこそ、たくさんの言葉を知って使いたいと改めて思ったのが、最近の話だ。だからうまく伝えられなかった自分が嫌だった。

ということを考えている内に、気付けば何の準備もせずに、次の現場に到着してしまった。図面に目を通しておくぐらいはしておきたかった。こちらも大失敗ではないにしろ、過去の図面を探すのに手間取ったりして、自分の力の無さを感じる場面があった。

今日の日記の着地は「言いづらいことも言葉にして、はっきりと伝える癖をつける。曖昧な言葉で片付けない。」にしようと、最初の失敗をした時点から、ぼんやりと決めていた。これを達成するためにやるべきことは、2つ目の失敗が、答えを出す鍵であった。

それは前準備だ。
事前に資料に目を通して手元に置いておくのは当然やるべきことだが、「言葉の前準備」は社会人歴が長くなると、やる場面が少なくなる。これをやろう。明日から。

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