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2017年-5

自分の体の中身を想像してみる。

そこには内臓など無くて、冷たい機械が薄い薄い膜で覆われているような、今にも突き破って出てきてしまいそうな、ギリギリのところで、僕は僕の形を保っている。

彼の肌に触れると、自分の体が冷たくなっていることに気がつく。

とても、とても冷たくて、こんなにも冷たい僕がどうしようもなく恥ずかしくなってしまうから、僕はまた、人間のフリをして、好きかもわからない男と眠っている。

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隣で彼は、スマホばかりをじっと見ている。
こんなにも近くにいるのに、彼は僕なんて見えていない。

僕たちは、どうして会っているのかよくわからないまま、お互いの寂しさを都合よく埋めるために、ただなんとなく、繰り返し会っている。

隣で彼は、スマホばかりをじっと見ている。

何も生み出せない僕たちが、
知られなくてすむように。

このデタラメが醒めないうちに。

早くこの部屋から出よう。

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