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人類の未来は大学生の夏休み

こんにちは。東京大学医学部を卒業後、医師かつ脳神経科学や人工知能の研究をしている紺野大地と申します。

最近のAIの急速な進歩を見ていると、
「頭の良さでAIと張り合うのは無意味である」と強く感じます。

現時点でも既に多くの面でAIは人間を上回っていて、その差が今後縮まることはないでしょう。
「人類で一番頭が良い人と一番頭が悪い人」との差は、「人類で一番頭が良い人とAI」との差に比べ、本当に取るに足らないものになりつつあります。

そしてAIがこの先さらに進歩すると、
「世界の富の大半を人工知能が生み出し、その富が人類全体に再分配される」という時代が来る可能性が十分ある、と考えます。
(OpenAI CEOのSam Altmanは以前から、このような”Universal Basic Income(UBI)”の必要性を示唆しています。)

これが実現するかは未知数ですが、もし本当にそのような世界が訪れたら、「生きていくために働く」という現在の常識(呪縛)が意味をなさなくなるかもしれません。

では、「働かなくても生きていける」という未来において、私は何をして生きていくのでしょうか?
また、人類は何をして生きていくべきなのでしょうか?

この疑問に対する私の現時点での結論が、タイトルにも書いた

「人類の未来は大学生の夏休み」

です。
どういうことでしょうか?

将来人類に訪れるであろう「お金のために働く必要がなくて、時間は無限にある」という状況に、現代で一番近いのは誰かと考えると、「夏休みの大学生」ではないか、ということです。
彼らは一体、どのような生活をしているでしょうか?

私の夏休みはほぼ全てを大学野球に捧げていましたが、友人には研究に没頭する人や、手塚治虫の漫画の読破に一夏を費やした人もいました。
さらには、「全国のうどんを食べる会」の様な(意味不明な?)サークルを立ち上げ、日本中を旅した人たちもいました。

このように、「働く必要がなく、時間だけは無限に存在する」という夏休みの大学生たちは、誰に命令された訳でもないのに気の合う仲間たちとプロジェクトを立ち上げ、思い思いの日々を送ります。
この生き方が、大学生に限らずあらゆる世代に広がっていくのではないか。私はそう考えています。

各々が心からやりたいことを追求でき、無駄なことに時間を奪われない日々が続く。
もしAIの進歩によって訪れる未来がこのようなものであれば、とても明るい世界になるのではないかとワクワクします。

そして、実際にこの様な未来が訪れたとしても、私は今のように脳や人工知能の研究を続けると思いますし、情熱的な友人たちといつまでも夢を追い続けたいと考えています。

こういったことを高知県立高知追手前高校で話したところ、彼ら彼女らは
「そんな未来が来たら、私は〇〇をして一生を過ごしたい」と目を輝かせながら話してくれました。

いつの時代も未来を切り開くのはフレッシュな若者たちだなと強く感じましたし、私自身も彼らに負けないようエネルギッシュな人生を送りたいと改めて感じた、そんな週末でした。

※ なお、「人類の未来は大学生の夏休み」というフレーズの生みの親は、株式会社HOKUTO CEOの五十嵐北斗さんです。
先日北斗さんと議論した際にこのフレーズが生まれ非常に得心し、以降使わせていただいています。

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高知追手前高校の皆さん、ありがとうございました!

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