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過ぎ去った温もりの
過ぎ去った温もりの
哀しみが
喜びが
今日の僕の背中を押す。

今まで間違ったこともたくさんしてきたけども
きっとそれはそれで
間違ったことは間違ったことのまま
グングンと進行していって
闇の中に一本の道をつくった。
輝く一本の道を。

僕はこれからも歩いていく。
間違っていても歩いていく。
正しくても歩いていく。
道をつくっていく。
いつまでも続く道だ。
いつまでもどこまでも
たとえ僕が朽ち果てても
誰かがこの道を歩いてくれることを夢見て。

あぁそうか
僕が歩いてきた道の向こうには
僕の前の人がつくった道が永々と続いている。
僕の先も誰かが歩いてくれることを信じて。
歩け。
歩き続けろ。

僕は歩く。
たとえ負けても
たとえ風に倒れそうになっても
歩いていくんだ。
道をつくっていく。
誰も歩いたことのない道だ。
僕がつくって僕が歩いた道だ。
僕の命で闇を灯して生まれた道だ。

かつては誰かと歩いてきた気がする。
今はいない誰かと
今はいない誰かと歩いていた。
もういない誰かと
僕は一人歩いていく。
僕は一人歩いていく。

ポッカリと開いた孤独
温もりの思い出をそこに捨てよう。
いつかはまた誰かと出会う。
「いつか」はいつになるのかそれは知れない。
でも今日かも知れないだろう?
明日かも知れないだろう?
一年後かも知れないし、
僕がいなくなる直前かもしれないけども
きっと会えるさ。
一緒に歩いてくれる人へと
この真っ暗な闇に一本の道を共につくるんだ。
そんなことを考えながら僕は今日も歩く。

闇は冷たい。
闇は真っ黒でその先に何が在るのか知れなくて
それは絶望かもしれない。
この一歩で僕は歩けなくなってしまうかもしれない。
これまでの道が全て闇に戻ってしまうかもしれない。
それでも僕は歩く。
とうに感覚など無くなった右足を
深淵へと踏み出す。
闇は深くて僕を呑み込んでしまいそうだ。
いつか僕は食べられてしまうのだろう。
でも、どうか、この道だけは
僕が食べられた後も輝いたままであるように、と願う。
この道が僕たちの生きた証になりますように、と願う。

長いこと生きてきた。
でも何かを得ては
すぐに失って、失って
何もかも失って
最後に残ったのはこの道だけ。
だから残れ、道よ❗️
僕の人生の軌跡よ❗️
そして願わくば、この道が誰かの光となりますように。





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