ラストスパートを強化する方法

こんにちは。
今日はラストスパートを強化する方法について考えていきましょう。

ラストの「切れ」を高めるにはどのようなトレーニングをすれば良いのでしょうか。

競技現場の指導者、選手は
・ポイント練習のラスト1周を全力で走る
・練習後に流しを入れる

と考えることが多いと思います。

これはある意味正しいとも言えるし、間違っているとも言えます。
その理由は、ラストスパートが出せるようにはなるけど、ラストスパートの能力を高めることはできないからです。

何度か書いたことがありますが、トレーニングの目的は大きく分けて2つあります。それは「能力を高めること」「能力をパフォーマンスに変換すること」です。

 上記の内容は後者に該当します。つまり、ラストスパートを強化する練習にはならない、ということです。

では、ラストスパートを高める練習はなんでしょうか。
①VO₂max、LT、REを向上させる練習
②スプリント能力を向上させる練習

①は、インターバルであり、ペース走でありはたまたjogでもあります。選手権型のレースでラストまで生き残り勝ちきるには、有酸素性能力の高さが絶対条件です。いかに他のランナーよりも余裕を持ってラスト勝負に入れるか、が最重要です。

②は、スプリントトレーニングがメインとなり、筋力トレーニングやプライオメトリクストレーニングも効果的でしょう。スプリント能力は高ければ高いに越したことはないし、余裕度が同じであればスプリント能力の差がものを言うのは間違いありません。
 ただ、ヨーイドンのスプリントではないので、長時間走ってきたなかでフォームをいかに変えれるか、あるいは動きを変えずにスピードをだせるかといった技術的な部分もあるので、単純にスプリント能力、とは言えないかもしれませんが、、、。

 注意してほしいのは、上述した練習後の流しは、スプリントトレーニングとしての効果は薄いです。身体がフレッシュな状態の方がスピードが出せるし、効果も高いです。
 スピードを高めるには、スピードを出せる状態で行なうべきです。

 私がよくやるのは、軽くアップしてからの150m×6~8本や200m×5本です。リカバリーもしっかり取って、とにかくスピードを意識します。その日はそれをメイン練習とします。

 もちろん、これらの能力を高めるだけでは、レースでのラストに活かすことはできません。そこで必要なのが序盤で述べた、練習のラストを全力で走ることや練習後の流しです。

 まあこれも重要なレースの前2~3回くらい行なえば良いのではないかと思います。

 まとめると、①まずは能力を高めること、そして②その能力をコーディネートしてレースで使えるようにすること、が大切です。

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