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ベナンにカレー屋さんができるまで③〜アフリカで失敗しない価格交渉術編〜

今回もベナンでのカレー屋オープンのために悪戦苦闘した際に得た学びを紹介します~。

アフリカなどの途上国では、買い物やタクシーなどの値段交渉が大変!といった経験をした方、もしくはそういったことを一度は耳にしたことがある方が多いと思います。

私は、アフリカ在住3年を超え、プライベートでも仕事でも何百何千と値段交渉をしてきました。

そこで、ボランティアやビジネスに関わらず、今後アフリカで活動しようと思っている方に向けて、アフリカで失敗しない価格交渉術を、カレー屋オープンの実例を踏まえて、お教えします。

👇カレー屋オープンに関する過去記事はコチラ

アフリカで失敗しない価格交渉術のポイントは2つです!

見積もりは3社からとるべし!


カレー屋オープンまでに、ざっと以下のモノやサービスにお金を払いました。

カテゴリーばらばらですが、こんなかんじ。

家賃、水道、電気、内装工事、電気系統工事、配管工事、シャッター、扉、トイレ、洗面台、外装ペンキ、内装ペンキ、窓ガラス、床タイル、蛍光灯、看板、シェルフ、テーブル、いす、カウンター、クーラー、冷蔵庫、換気扇、発電機、電圧安定器、レジ、タブレット、携帯電話、Tシャツ、コックコート、掃除用具、会計処理手数料、法人設立手数料、輸入代行手数料、などなど

スーパーマーケットで買うもの以外の全てに値段交渉が必要でした。

見積もりは3社からとるべし!

これに関しては、日本で働いてた時の上司に教わったことですが、今回のカレー屋オープン時でも、とても役に立ちました。

では、なぜ見積もりを3社からとった方がいいのでしょうか?

それは、3社から見積もりをとることによって、ここは高い、低い、そして相場はこれぐらいとわかるから。

例えばこんなかんじ。

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もし2社からしか見積もりをとっていないと、どちらかがすごく高くて、どちらかが安い可能性があります。

3社から見積もりを取ることによって、大体の相場を把握したうえで、価格交渉できるんですね。

基本的に、私の肌の色を見て、価格を上乗せして提示してくる世界です。

この事実に腹を立てても何も始まりませんし、彼らだって生きるために必死なのです。

富裕層に対しては、同じ商品やサービスでも高めの価格を提示してくるのは、当然と考えるべきかもしれません。


先述したのように、カレー屋オープンまでに、いろんなモノやサービスにお金を払いました。

クーラー、冷蔵庫、換気扇、発電機、電圧安定器などの家電製品を購入した時には、私が知る限りの家電屋さんに行って(おそらく10以上)、その都度値段交渉し、口頭もしくは書面で見積もりをもらいました。

そして、これ!と決めた製品を、最後にもう一度値段交渉して、やっと購入しました。

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家電などの製品であればお店をまわればいいけど、手数料などの費用はどうしたらいいの?そもそも3社も知らないし。。

そういう時は、信頼できる現地の方に紹介してもらう、もしくは一緒についてきてもらって購入するのがいいでしょう。

購入依頼だけしてしまうと、依頼された人がさらにネコババする可能性もあるので、注意しましょう(領収書があるからといって信じてはいけません)

見積もりの見方&支払い方には注意すべし!


次に見積もりを入手出来た後のポイントを紹介しますね。

これは主に工事とか作業の見積もりが対象なんですが、大体見積書は2つのパートに分かれています。

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これは、窓ガラス&設置料の実際の見積もり(仏語でDevis)です。

青で囲った箇所が材料費で、赤で囲った箇所が手数料or工賃です。

材料費については、こちらがお金を渡して、業者さんが「私が材料を仕入れます」と必ず提案されますが、できれば自分で調達するのがいいですね。

なぜなら仕入れ先とその業者さんが仲間ということもありえるので、自分で調達した方がいい。

それができない場合は、業者さんと一緒にその仕入れ先に行って購入するところを確認します。

この場合も事前に相場を調査することが大事です。

自分で調達することも、一緒に行って購入することも、どちらもどうしてもできない時は、お金を渡して購入を依頼します。その場合は、その仕入れた時の領収書をも必ず見せてもらってください。


実際にカレー屋さんに必要だったエアコンの取り付け依頼をした時には、電気技師がエアコン本体代も含んだ請求書を作ってきました。

しかし、エアコンはこちらで選定済みだったので、取り付け費用だけの見積もりを作りなおしてもらいました。


あとは手数料or工賃です。

もちろん、こちらが不当な価格を要求し続けることは、よくないというのは大前提で、話を進めます。


価格交渉のメインは、ここ手数料or工賃なのです。


私の場合は、請求額の4分の1もしくは3分の1から交渉を始めますね。

先程の窓ガラス&設置料の実際の見積もりの例であれば、工賃が150,000cfa(約3万円)なので、50,000cfaから交渉を始めて、相手の出方を見つつ、最終的に75,000cfaに落ち着けばな~という風に考えます。

何度も言いますが、見積もりを3社から入手する、もしくは信頼できる現地の方に聞くなどして、相場を事前に把握した上での価格交渉です。

また私の場合、価格交渉はできるだけ現地語でやりました。仲良くなって値下げしてくれることが多いので。


ただ一方で、毎回必ず価格交渉するわけではなくて、この人はいい!とか、この人とは長い付き合いにしたいな~!とかいう場合は、すこ~し高いかなって思う場合でも、全く交渉せずに相手の言い値で払うこともします。(この場合も、もちろん相場は把握しておく)

よって、最終的には人で選ぶことも多いです。


最後に、支払い方で大事なポイントを紹介しますね。

手数料or工賃に関しては、必ず仕事が完了したら払うという形をとっていました。

さすがに逃げられるということはありませんでしたが、万が一のことがあるので、ここは徹底してました。

ちゃんとやってくれないと払わないぞって!

ここも交渉次第ですが、全額は無理でも一部だけでも完了後に、支払う方がいいと思います。


あと、補足ですが、ベナンでは見積もりをもらったけど、採用しなかった業者さんにはきちんと断りの連絡をした方がいいそうです。

ここも日本とは少し違いますね。


以上、アフリカで失敗しない価格交渉術ということで、書いてきましたが、毎回毎回価格交渉をやっているとめちゃくちゃ疲れますw

それを言っちゃあ、と思われるかもしれませんが、結局のところ、信頼できる現地の方が一人いると、めちゃくちゃ楽です!

相場もすぐに確認できるだろうし、そういった方が横にいることで、法外な請求をされるということも避けられますしね。


最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は、「レバノン商人との家賃交渉の話」について書きたいと思います。

それでは。

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