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学生起業 奮闘記 vol.2 サンフランシスコ修行


前書き

noteを初めて執筆して以降、時折「サバゲーの方ですよね!」といった声を頂戴することが増え、お恥ずかしいですが多くの方に知っていただけていることを実感しております。

最近では、自身の周囲でもSFに魅力を感じる若者が増えており、そのような同世代に向けてのナレッジシェアが出来ればと思い、vol.2を執筆するに至りました。

このvol.2では、2023年3月12日から6月27日までの期間にわたりサンフランシスコで過ごした体験を、時間軸に従って忠実に綴っています。※まだvol.1(自己紹介)をお読みでない方は、こちらからどうぞ!


渡米準備 (3/12~4/21)

vol1にも書いてある通り、今年の3/12に神戸市主催の1週間のシリコンバレー研修を終えて帰国した際、飛行機の中でSFへの再訪を決心しました。

そして、次回の渡米までの約1ヶ月間、以下の3つの事項に取り組みました。

①起業に関すること全般  

まず最初に、私が起業家を志してからずっとお世話になったている松本メンターに渡米の意志を伝えたところ、なぜ起業家になりたいと思う”原点の自覚"を指摘され、それについて日々問い直す習慣をつけました。

その理由は、起業家として活動していく上で、折れない軸を持つ為。自己の原点を理解しておけば、困難に直面したときの支えになるからです。

次に、"渡米目的の明確化"。自身の中には漠然としたイメージが存在していましたが、それを具体的に文字に起こして記録することで、自己の振る舞いを規律する上で役立ち、また渡米前後での心境の変化に気づくことができました。

最後に、自分の"事業アイディア,モック"の作成。これはテックハウスに入る前に渡される資料の中に記載されている文言でもあります。

②両親の説得(休学と留学について)

帰国後すぐに両親と話し合いました。再びSFに行くことは、大学の休学を含意し、また費用や学生の身分であること、そして現地の学校に通わずに単に3ヶ月滞在するという事実を考慮すれば、簡単に"OK"が出るわけではありませんでした。

しかしながら、自身の中での覚悟は既に固まっていましたので、渡航目的、休学中の目標、詳細な計画を作り上げ、それをスライドにまとめて両親にプレゼンテーションを行い、なんとか承諾を得ることができました。これは、前年に自身の活動から成果を上げ、両親との信頼関係を築いていたことが功を奏したのかもしれません。

自分の親さえ説得できなければ、起業家失格だなと思い、必死に説得したのを覚えていますが、自身の挑戦を応援してくれる両親には言葉では表せない感謝の念を抱いています。

なお、この段階では、旅行ビザ(ESTA)を用いて最大3ヶ月間滞在した後、学生ビザを取得して語学学校に通いつつ、アメリカに滞在する計画でした。

③先輩起業家への決意表明

この行動は、自身の決意を強固にする目的がありました。自分を応援してくれる人々には、自身の意志をしっかりとお伝えするべきだとも。

具体的には、インターン先の真田社長、そして関学繋がりで応援してくださっているライク株式会社の岡本社長への報告を行いました。

加えて、インターン先のBLOCKSMITH&Co.で開催された1周年記念のBBQに出席した際、社員全員の前でも決意表明を行いました。

その際には、現BLOCKSMITH&Co. COO(元Baidu JapanCEO/元huobi JapanCEO)の陳海騰さんからの熱い激励の言葉を頂戴し、自身のモチベーションと覚悟がグッと高まったことを鮮明に覚えています。

一時期、待ち受けにしていました(笑)

また、この滞在期間について、退職する必要はなく、リモートで働かせてくださることとなり、BLOCKSMITH&Co.の皆さんには大変感謝しております。


いざ再びSFへ (4/22~4/28)

テックハウス生活

滞在したのは、テックハウスと呼ばれるベイエリアで活動する日本人起業家のシェアハウスです。初めてSFに行くのであれば、テックハウスは起業家のナレッジシェアの環境として最適です。

滞在先は、日本人起業家のコミュニティーハウス、テックハウスです。住人たちは大半が25歳〜30歳の男性が多く、それぞれがSFで事業を展開しているという、挑戦の空気が満ち溢れた場所でした。

住人たちは朝早くから市内のオフィスに出向き、目的明確な生活を送っていました。そのような環境に身を置くことで、自分自身も目標に向かって精神的に成長することができました。

学生がSFに滞在するにあたり、十分な準備をせず、"目的を持たず"に行くと、途中で取り組むことが無くなり、かなり暇を持て余し、勿体無いと思います。事前の準備を怠らないことをお勧めします。

皆さんが想像されるシェアハウスと異なり、生活は(食事など)人それぞれバラバラです。基本は"寝る場所"という風な印象です。

メルカリCTO若狭さん & メルカリLLM担当役員 石川さんとのランチ会

とはいうものの、住人間でのコミュニケーションは土日など休日は多く、上の写真のように投資家や起業家を招いたご飯会や定期的な進捗相談会、たまにポーカーなどを嗜むなど、SFで一人暮らしをするよりかは間違いなく起業家にとって有意義な時間を過ごすことができます。SFでの起業に興味がある方は滞在をお勧めします。

謎の体調不良

到着してまず、SFの街並みや文化を肌で感じるために、近くの観光地フィッシュマンズワーフへと足を運びました。SFは、年間を通して晴れた日が多く、日没が遅いため、一日を充実して過ごすことができます。

Lime初乗車

しかし、その初日の夜にフィッシュマンズワーフで食べたカニが原因で食中毒になってしまい、到着後の3日間を体調不良からスタートする羽目になりました。 これは『なんで観光してんねん!』という神様からのお叱りだったのでしょうか💦(笑)

クラブサンド🦀

事業開発を始める

事業開発ですが、当初の目標は、ChatGPTを活用した新しいアプリケーションの開発でした。SFでは当時、ChatGPT4が出た時期だったこともあり、関連のミートアップが1日に6回以上も開かれてお祭り状態でした。

ミートアップのスプレッドシート

私も勿論、各種イベントに参加して情報収集や新たな人脈作りを試みました。その際、テックハウスの住人と一緒に参加し、その結果得られた知識をシェアする経験や、ミートアップがまとまったスプシがもらえることなどは、シェアハウスに住む意義を感じる瞬間でもありました。

また、住人から教わったYコンビネーターが提供するCOOマッチングサイトを使い始め、海外の起業家とのネットワークも広げました。このサイトは日本からでも登録可能で、海外のCOOを探している場合は非常に有用です。(これ本当に良い!!)

プロダクトの試行錯誤 (4/29~5/5)

寝ても覚めても起業

SFで1週間が経過して感じた、SFの環境の良いところは、誘惑を完全にシャットアウトして、起業に打ち込めるということです。

日本での生活から一変し、コンビニや美味しいご飯、友人からの遊びの誘いなどが無くなることで、まるでドラゴンボールの"精神と時の部屋"にいるかのよう。体感としては、日本の3倍のスピードで仕事に集中できました。

寝室の様子

"旅のプレイリスト"

一方、プロダクト開発は難航を極めました。日本にいる時に検討していた事業プランから複数回ピボットを繰り返し、"ああでもない、こうでもない"と、テックハウスの先輩起業家たちに壁打ちをして頂きながら試行錯誤を繰り返しました。この回数の試行錯誤は、SFの環境だったからこそできたことです。

当時notionのファイル

その後、こちらの"旅のプレイリスト"というサービスに行きつきました。

サービス内容は、旅行先で撮影した大量の写真をアップロードすると、そこからAIが、アルバムや雑誌などを思い出として自動生成してくれるというものです。

特徴は、そのアップロードされた写真の情報から行き先や行程データを抽出し、次の旅行際のレコメンド機能や旅行計画を立てるのが苦手な人へのサンプルモデルとして提供、旅行会社への旅行データの販売をするというものです。

ANOBAKA

第2週目には、VCであるANOBAKAの槇原さんとそのツアーに同行されている方々がテックハウスに来られました。ANOBAKAは、私が現在インターンとして働いている真田さんが会長を務めるKlabのCVCからMBOを行い、独立したVCであり、大変ご縁を感じていました。

こういう出会いが結構大切

ANOBAKAでは、Generative AIに特化した創業支援ファンドを3日前の4月26日に設立したばかりで、出資先を検討されており、槇原さんには滞在期間中、何度も"旅のプレイリスト"について壁打ちを行なっていただきました。

さらに、ツアーに同行されていた方の中には、私のnote(vol.1)を読んでくださった方もいらっしゃり、「大貴さんですか?会えたらラッキーだなと思っていました!」と言ってくださったことで、noteを書く意義を改めて感じました。

生サム・アルトマンCEO

また、この週は、槇原さんのご友人の紹介でStripeのカンファレンスに参加する機会がありました。

そのイベントではなんと、時の人であるOpenAIのサム・アルトマンCEOが登壇されるということで、一目見ようと会場には多くの人で溢れかえっていました。

Stripe CEO & OpenAI CEO

迷走期 (5/6~5/10)

第3週目に入り、自身のプロダクト自体もかなりブラッシュアップが進みました。しかしながら、詳しくは明示できないのですが、プライベートでのハプニングと"旅のプレイリスト"のコンセプトの迷走が重なり、この期間はかなり精神的に辛かったのを覚えています。

ストーリー上げる余裕はあった

SFでないと出来ないこと

SFでの滞在中、"せっかく大学を休学してSFに来ているのだから、SFでしかできないことをやらなければならない"というプレッシャーに常に悩まされていました。

この悩みが膨らんでしまったのは、SFでの生活に少しずつ慣れてきたと同時に、自分自身の足りない能力に気づいたからです。

例えば、「もっと流暢な英語が話せたら」や「もっとコードが書けたら」などといったことです。これらの能力は、SFに限らず日本でも身につけられるものです。

その一方で、せっかくSFに来ているのだから、家で英語やコーディングの勉強をする時間は無駄だと感じてしまいました。しかし、そのような能力がなければ、チームビルディングやプロダクト開発をうまく進めることはできません。学生であり、休学している私にとっては、これは大きなジレンマでした。

このジレンマは、数あるSFに来ないとわからないものの一つです。

しかし、この経験は良い意味で、自分が必要とする能力が欠けていることを自覚する機会となりました。

"今必要だから身につける"というモチベーションを刺激し、自分の弱点を自覚することは起業家として非常に重要な要素だと考えます。

もう一度走り出す力

そんな第3週目には、3月の神戸市シリコンバレーツアーの際にお世話になったB-Bridgeの桝本さんにご挨拶に伺いました。

滞在中の悩み相談だけでなく、事業の壁打ちまでしていただき「応援しているから、困った時はいつでも連絡しておいで」と言っていただき、当時焦りで一杯だった心に余裕を持てるようになりました。

相談内容の一部

加えて、その当時ちょうど真田さんがアメリカに出張中で、SFに寄られると伺っていたおり、SFでご活躍されている大東さんをお繋ぎし、近況報告や盛り上がりを見せるAIと冬のWeb3で話が盛り上がりました。

SFでも変わらずのバイタリティでした😆

この数日後には、真田さんからこのような励ましのお言葉もいただき、このメッセージをいただいた時のことは、今でも鮮明に覚えています。

真田さんには1年間以上お世話になっています(vol1にて)

こうした経験を通じて、尊敬する人たちと話す機会を得て、励ましを受けることができたことで、再び前に進む力を得ることができました。

真田さんと話す前と話した後の変化
(当日の本当の様子です笑)

AIプロダクトの考え方

AIプロダクトを作る際に重要なのは、顧客のデータをどれだけ効率よく、迅速に、大量に収集できるかということです。これが競争優位性を生み出す要素となります。

AIプロダクトには、情報を収集する"インプット設計"と、どのような形で出力するかの"アウトプット設計"が必要です。そのうち、インプット設計が課題だと感じています。どのようにして顧客に負担を感じさせずに情報を集めることができるのか、という問題。そのような学びを踏まえ"旅のプレイリスト"も設計しました。

大企業は、既に多くのユーザーを持っている基盤サービスにAI機能を追加することで、製品をアップグレードしたり、その多くのユーザーを利用した情報収集が可能です。しかし、スタートアップは、速さで勝負することがAIツールとして終わらないために必要なのではないかと、SFでAIサービスを手がける起業家たちと話す中で感じました。

AIに取り組む自分への懐疑心

SF1日目からこの日まで、ずっとAIに関係するプロダクトを作ってきていました。ですが、ふと振り返ると、なぜAIをやっているのか。LLMなどのAIテクノロジーに興味関心が少ないのにも関わらず、ただトレンドに乗って取り組んでいた自分がわからなくなっていました。

そう確信したきっかけは、とあるミートアップです。いつも通り参加者のAI事業者の人たちと話した際に、全然楽しくなかったんです。

毎度AIミートアップに参加する際に、薄々感じてはいたのですが、AIに関するディープな話に全く関心が沸かず、自分の中で虚勢を張っていました。(AIのアプリケーションレイヤーにおける話題はすごく関心があります)

少し話題が逸れてしまいましたが、そのような疑念からこれまでAIに一筋で取り組んできた行動への疑問が湧き、自分が真剣に取り組みたいことは何なのか、なぜ自分は起業家を志すのか、本質的な部分と向き合うことにしました。

ここで出発前に松本メンターにご指摘いただいたことに立ち返ることとなりました。改めてここまで先読みされていた松本メンターの偉大さにさらに尊敬の念が高まりました……

そう。

なぜ自分が起業家になりたいのか (5/11~5/20)

SFの内省環境

私が起業家を志望する動機。その問いに対し、私が答えを出していなかったわけではありません。むしろ、何度も何度も自己反省の時間を設け、自問自答を繰り返していました。

その答えを何度も「これだ!」と確信し、松本メンターに伝えた際、『う〜ん、もっと深遠な理由があるはずだよ。人に言いにくい、真の理由があるはず』とやり直しを何度も繰り返しながら自問し続けていました。このような内省期間を設けることができたのもSFの環境だからできたと今では感じます。

ちなみにやり直しになった例の一部は、①お金持ちになりたいから②自分の時間を自由に使いたから③趣味に没頭したいから などでした。なんだか表面的ですよね。

答えは自分のすぐそばに

自分の中で目標はありました。
それは『父を越えること』

父は家業としてタクシー会社を経営しており、私にとっての直近の目標はその父を超えること(より多く稼ぐこと)でした。その目標を達成するための最善策としては、起業家になる以外になかったのです。

※父を越えるKPIはランボルギーニウルスを父にプレゼント出来るかどうか

しかし、真の答えは思いのほか単純で、
それは『経営者の血が自分を駆り立てるから』

実は自分の父も祖父も、曽祖父も事業家で、そのような環境で育った自分は将来、経営者として生きることが当たり前になっており、ただその事実に対する自覚が欠けていただけだったのです。

当時、私の動機は単に『お金を稼ぎたい』と考えていましたが、ある先輩起業家(キヨさん)に相談したとき『どれほど稼ぎたいのか?』と問われ、それに答えられませんでした。

幸運にも私は恵まれた環境で育てられ、欲しいものや経験したいこと(留学など)を叶える機会には恵まれてきました。そのため、現状維持であってもそれはそれで充分とも言えるわけです。それなのに、何故自分は起業家というイバラの道を進もうとするのかという疑問が生まれました。

その疑問から『経営者の血が自分を駆り立てるから』という答えに辿り着き、それが自分自身を納得させる答えとなりました。

留学計画の見直し (5/21~5/26)

先述の通り、 SFでないとできないことを突き詰めるあまり、結果行き詰ってしまうと言う課題に直面していた自分は、真田さんをはじめとする現地で出会った多数の起業家からのフィードバックを受け取り、本心から自分が追求したいことに対して率直に取り組むことを決意しました。

その上での自分の起業家としての根源も明確化され、曇っていた視界が一気に晴れたのを覚えています。

帰国する決意

テックハウスは、プロダクトを持っていない人が長期間住む意義は少ないですが、既にチームと事業をもち、社会人としてこれからアメリカに骨を埋める覚悟のある人にとっては、最高の環境です。

そう感じつつも、自分自身の準備とタイミングが一致していなかったため、この休学期間をSFで過ごすべきか、日本で過ごすべきかを比較した結果、日本で過ごすほうが有益だという結論に至りました。そのため、帰国後は日本に居を構えることにしました。

SFでやるべきか日本でやるべきかの見分け方

SFでやるべきか、日本でやるべきか。
それは、『プロダクトをグローバルサービスにしたいかどうか』コレに尽きます。

3ヶ月にわたり多数のSFの起業家と意見交換をしてきましたが、この点については全員が同意見でした。グローバル市場に向けて作りたいのであれば、

最初から世界規模で競争するべきであると

IVS京都への参戦

留学計画の再検討と並行して、6月28日に開催されるアジア最大級のスタートアップイベント、IVS京都、そしてそこで開催されるAI Crypto hackathonが、自身が不足している能力を獲得する絶好の機会であると感じました。ネットワーキング、チーム作り、事業アイデアの発想など、これらを短期間で体験できると考えたからです。

両親には、計画変更の理由を詳しく説明し、ハッカソンでの受賞を条件に、予定より一週間ほど早く帰国する運びとなりました。

先輩起業家との対話 (5/27~6/4)

さて、失速気味だった期間を経てここから一気にラストスパートを駆け抜けます!

さっそさんとの再会

自分の進むべき方向が定まりつつあったこの時、"Waffle"というメンタルケアのためのグループジャーナリングアプリのCo-founder & CEOである哘崎 悟(さっそさん)にお会いする機会に恵まれました。

さっそさんとは、大学の先輩でありかつ、尊敬する起業家の一人で、日本で一度だけお会いしたことがありました。

現在はSFを離れ、ユーザーが多いNYを拠点に活動されているようで、この時たまたま、SFにいらしていると耳にし、コンタクトを取ったところ、快くランチにお招きして頂きました。

久しぶりの関西人(私)に会ったと、ボケツッコミの嵐でした(笑) 大好きさっそさん

さっそさんのnoteは、SFで活動する多くの起業家の"きっかけと憧れ"になっており、私がSFに行くきっかけを与えてくださったnoteです。SFでの起業に興味のある人は是非、一度ご覧になってみてください。

インタビューでは、SFならではの悩みからグローバルスタートアップの作り方など、起業家として非常に価値あるお話を伺うことができました。

特に印象的だったのは、『海外でのプロダクトを作る上で、外国人の価値観がわからないので何を求めているのか,作るのが難しいのでは?』

と言う質問に対して、

「わからないからこそ、過度に想像することはない。日本だと、多分こうだろうと憶測でプロダクトを作ってしまいがちだが、海外だと逆に教えてもらわないと何もわからないのでプラスに働く』とユーザーヒアリングの重要性を教えて頂きました。

もう学ぶことがありすぎました

Majisukeさんとの出会い

この週には、BONSAI NFTの創業者であるMajisukeさんがテックハウスに短期滞在され、コミュニティの作り方や起業家としてのビジョン形成についてアドバイスをいただきました。BONSAI NFT のロードマップやサービス設計はホルダーを飽きさせることがなく、初めてのNFTには最適だと思います!

BONSAI NFTをお迎えしました🌳

ハッカソンのチームビルド

いよいよハッカソンが始まると言うことで、ハッカソンのメンバー集めを開始しました。

前回ハッカソンに初めて参加した際、適切なメンバーを見つけることができず、結局参加を見送るという失敗がありました。その経験を生かし、今回はDiscord内で気になる方全員と1対1のミーティングを設定し、直接話を聞くことにしました。

テックハウスの住人の中には、ETH Globalで受賞した経験のある起業家(hibikiさん)もおり、彼らにアドバイスを求めるなどしていました。

チームメンバーの中で私だけが学生だったのですが、SFでの活動やこれまでの成果を評価していただき、結果的には何も妥協せず、強力なチームを組むことができました。

ハッカソン期間 (6/5~6/20)

ハッカソン期間は、私を除く3人全員がフルスタックエンジニアであったため、私がいかにしてコーディング以外の領域で価値を提供できるか、日々模索しながら奮闘しました。

また、ERC6551規格をはじめとする、最新のブロックチェーン技術のキャッチアップや、欠けている知識の補填などを必死に行いつつ、特にこれまでのピッチ経験などを元に、どうすればファイナリストに残ることができるかなど、プロダクトのコンセプトの提案、見せ方などに注力しました。

期間中は、日本時間とSF時間の時差が16時間あったことで
この15日間は精神だけでなく体力的にも追い込まれ鍛えられました。

しかし、その努力が実を結び、約70チーム中からファイナリストの10組&Astar prizeに選ばれ、これが私のクリプト領域での初の成果となりました。

後悔がないように (6/21~6/27)

帰国まで残り1週間を切り、最後にやり残したことは、"自動運転タクシーに乗ること"でした。

というのも、私の父は関西でタクシー会社を経営しており、その息子である私には、サンフランシスコの街を走る自動運転タクシーに乗るという使命感を感じていました。

乗車の様子や感想はこちら↓

帰国&IVS京都 (6/28~6/30)

帰国後は自宅には帰らず、そのまま直接IVS京都へと向かい、IVS期間中も、クリプト領域で活躍される起業家の方々とのシェアハウスに3日間滞在し、様々な学びを得ることができました。

2日目のハッカソンのピッチも無事に成功しAstar prize2位を頂くことができました!

また、ネットワーキングでは、同世代で起業家を志す方々や、普段お話しすることが出来ない尊敬する先輩方とお話しすることができるなど、自分の中での世界が大きく広がったと感じるとともに、自分が超えていかないといけない壁を感じた期間でもありました。

IVS最終日の夜が一番緊張しました(笑)

そして現在 (7/1~7/24)

現在の取り組み

色々と話が右往左往してしまっていますが、やはり一番肝心なことは、『自分の取り組むプロダクト』です。

これは私の好きな言葉なのですが、自分の人生をエビの天ぷらだとした時、いくらエビ天ぷらの衣ばかりつけても、"エビ本体を大きくしない"と意味がありません。衣というのは、必要のないネットワーキングや見せかけの実績など自分の成長に繋がっていない虚像、Fake jobです。

6月末にSFから帰国し、IVSが終わった7月、私はここが自分の起業家としての一節目を迎えていると感じています。

SFに行ったことで、スタートアップへの解像度が数倍高くなった今、ここから全力で、休学中の残りの期間を駆け抜けます。

これまでに得た経験やお繋がり、自分の持つリソースを最大限に活用し、大きな成功を目指して進みます。

noteには詳細を書いていませんでしたが、ハッカソン期間中も私は事業の検証を止めることはありませんでした。現在、検討中の方針は3つあり、詳細については今後、noteにて進行状況を報告させていただきます。

その際には良い報告ができるように、引き続き努力します。

東京に滞在中

5月末、SFでの計画を見直していた頃、休学期間は関西よりも東京で過ごすべきだと考え、現在は7月中旬から東大起業部(TNK)のシェアハウスに滞在しています。

このnoteを執筆している現在も滞在が始まってからまだ数日しか経っていませんが、関西にいた時よりも得られる経験が格段に増えたことから、環境の重要性を痛感しています。

最後に

UCバークレー学生の起業事情など書きたいことがまだ少しありますが、長すぎるので、このあたりで終わりとさせて頂きます。。ほんと長くてすみません。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。今後も活動の状況はnoteにて定期的に更新予定ですので、引き続きお付き合いいただけますと幸いです。(大学を無事に卒業できるのかまで見届けてくださいw )

自身のSNSを共有させて頂きますので、感想や質問などお待ちしております。応援していただける方のメッセージもお待ちしております🙇

最後になりましたが、いつどんな時でも支えてくれる両親、そして、松本修平さんや大学の職員の皆さん、応援して引き上げてくださる起業家の先輩方々、本当にありがとうございます。

みなさんの期待に応えることができるように、これから起業家2年生として精進して参りますので、引き続きご支援賜りますよう、お願い申し上げます。


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