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20年後も忘れない思い出〜旅の記録11〜


キレイなオレンジ色の朝陽が上がる。

バラナシ滞在中は、毎日早起きしてガンジス河に浮かぶ朝陽を見るのがルーティンとなった。

バラナシには短い滞在だったけど、朝のルーティンのおかげで、1日1日を長く感じることができた。

コルカタでも、朝のチャイを飲むために早起きを続けよう。

"早起きは三文の徳" とはよく聞くけれど、三文だけじゃなく、もっと徳のような気がしている。

例えば、他の人よりも2時間早起きするとしよう。
(2時間×30日×12か月=720時間÷24時間=30日)
つまりは、1日2時間早起きを1年続ければ他の人よりも30日長く勉強や仕事、趣味の時間を多く取れるわけだ。

再び列車旅の始まりだ。

今回は、前と違ってスムーズにいきそうな気がする。
スムーズに行くことも願って。

入り口ドアに貼り出される座席表。

自分の名前を見つける。
そこには11Aと書いていた。

車両に入り自分の席を見つける。
でも、そこにはインド人のおじさんが寝ている。

「座席間違えたかな」と思い、もう一度入り口ドアに行き、確認する。

明らかに僕の席だ。

「おっちゃん、ココ僕の席だよ」
「ごめーん」
てな感じで、あっさりと代わってくれて安心した。

間違いなく悪気のない確信犯だ。

そうして、2回目の列車旅が始まった。

今回の目的地はインド最西端の街コルカタ。
バラナシ〜コルカタ までの列車旅は約18時間

珍しく、列車は時間通りに出発した。

前回の列車旅でルーティンになったチャイを飲みながら、車窓からの景色をずっと見ながら列車旅が始まる。

なぜかインドの列車は進み出すときはすごくゆっくり。おばあちゃんの歩く速度と同じくらいの速さで進み出す。

そんなことを考えながら、夜になる。

前回は列車に乗る前に食料を買うのを忘れてずっと空腹のまま耐えていた。

今回は十分なくらいのバナナにグレープ。
ポテトチップスを買ったので安心だ。

こうやって少しずつ少しずつ苦い経験を経て学んでいくのが楽しい。

消灯の時間になり周りの人々は寝る準備をしている。

僕もそろそろ寝よう。
明日からはコルカタ旅が待っている。

確かこの時くらいから、寝台列車や寝台バスでの旅がすごく好きになった。
後に行くことになるアメリカ縦断の旅や、東南アジアを周る旅もほぼバスと列車だけ。
その時のことは、後に記そうと思う。

自分の中で自分と対話できる時間がそこにあるのだと思う。
例えば、何も考えずにジョギングをしている時。サウナに入ってる時。山登りをする時やスキューバダイビングをする時。夜眠る前に目を閉じている時。
どれも同じ状態に入っているし、アイデアもその時に浮かびやすい。

こんな理由で、"自分と対話できる時間がある" 寝台列車、バスの旅が大好きだ。
でも、寝台じゃないといけない。
普通の座席だと、この時間が苦痛でしかないので対話する余裕がない。


〜続く〜


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