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健康に良い家ってどんな家でしょうか

健康が大事なのは当然のことですが、
何らか家の数値が高くなっていけば自然と健康になっていくような風潮に若干怖さを感じます。

数値が高くなることで、家がどうなり、そこに暮らす人がどうなっていくから健康になっていく、という道筋、ストーリーはしっかりと理解しておきたいところです。


■健康のためには体に良くないことを止める

1 逆を考えていけばよい

健康になるためには、不健康になるようなことを避ければ良いとも言えますよね。
タバコ、暴飲暴食、運動不足、ストレスなどは健康の大敵と言われていますので、これらを解消していくのがまずは基本です。

では、住宅における不健康とは何でしょうか?

温度差、カビ・菌、化学物質、ハウスダストなどがありますので、これらを解消していくことが健康への道筋なのだと考えられます。

2 温度差の大きい家を止める

寒さ暑さと言った急激な温度の変化は体への負担が大きいと言われています。
実際に、自宅内での事故として、著しい温度変化によるヒートショックが引き金となった事故も多発しています。

温度変化は血圧を乱高下させることがあるので、注意が必要だということは色んなアナウンスがありますが、自宅では、特に水まわり、浴室・脱衣室で起こりやすいです。

理想的には家全体の性能が高いことが望ましいですが、
弱点となる箇所を重点的に補強するだけでも、だいぶ緩和されます。

浴室・脱衣室ならば、暖房機器を設置するか、もしくは、事前に浴槽のフタを開けて部屋を暖めてから使用することでも、効果が期待できます。

3 カビや菌の繁殖を抑える

最近では、何らかのアレルギーを持つ方が増えています。
そうした方々に限らず、
カビや菌の繁殖はそこに暮らす方々の健康を害する可能性がありますので、出来るだけ繁殖を抑えたいものです。

一日中、空気清浄機を稼働させることでも一定の効果は期待できますが、そもそもの要因を絶つのが一番です。

その要因とは湿気です。

特に、近年は、
ウイルス対策として過剰な加湿を行うご家庭が増えているようですので、カビや菌の繁殖が気になります。
加えて、加湿器を頻繁に清掃していないという話も聞きますので、カビの生えた加湿器でカビを部屋中に蔓延させていないか、心配になります。

湿度が上がり過ぎないよう、換気なども併せて行うことお勧めします。

4 化学物質を遠ざける

最近の建築資材では、接着剤などに使用される化学物質について制限されていますが、それでも人によって体調を崩すことがあります。

無垢材などの自然素材は化学物質は使用されていませんが、その上の仕上げ材などに化学物質が含まれることがありますので、注意が必要です。

家具など取替えが可能な物については、合わないと感じたら、すぐに使用を止めることをお勧めします。

また、床材などの住宅に設置されている場合には取替えはなかなか難しいので、可能なら、事前に確認して合う合わないを確認してから採用を考えるのが望ましいです。

■家で過ごす時間が変わっていませんか

数年前よりも自宅で過ごす時間が延びている方は多いと思います。
中には、ほとんど通勤せずに、ほとんどの時間を自宅で過ごしている方もいらっしゃると思います。

そうなると、自宅がご自身の健康に与える影響が増していると考えられます。
以前はただ寝に帰っているだけの場所だった家が、
1日24時間のほとんどを過ごす場になりますので、良いも悪いも家によって体調が変わる可能性が高まっています。

だから家の数値を上げよう!

と建築関係者がここぞとばかりに工事が増えるような事を声高に言ってしまうのはご勘弁いただきまして、

健康のために家のことを見直そう!

というのは少なくとも間違っていないと私も考えています。

それが、ただただ数値を追求するのではなく、
好きなインテリア、家具に囲まれた空間を作ったり、
こだわりの照明器具や音響設備を設置したり、
趣味の空間を造ったり、
身体だけではなく、精神的な健康につながることでも良いと思います。

長く過ごす家だから、少し関心を持っていただけたら幸いです。

■最後までお読みいただきありがとうございます