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ペットと暮らす家を考える

最近は家の中でペットと暮らすご家庭が増えましたね。
※ペットとは呼ばず、「家族」やその他の呼び方をお使いになる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは話しの内容を伝わりやすくするため、呼び方については「ペット」で統一させていただきますのでご容赦ください。

子ども、大人、高齢者など、住人の暮らしやすさを追求して設計をしてきた住宅ですが、これからは、一緒に暮らすペットたちの暮らしやすさも考えた設計が必要になっています。

私は動物の専門家ではございませんので、今最新の情報ではないかもしれませんが、これまで聞いたことなどをご紹介したいと思います。

人間が住みやすい家とペットが住みやすい家って同じなのか?

当然、違います。

そもそも、体の大きさも異なりますし、2足歩行と4足歩行など体勢も違う、食べる物も違う、など色んな事が異なります。

人間は自分たちに合わせた住宅を建てることが出来ますが、
ペットたちは人間の言葉が話せませんし、
お金を出して家を建てることも出来ませんので、
ペットたちのことを考えるのであれば、
飼い主がペットたちの暮らしやすさを考えた住環境を造ってあげる必要があります。

一番は温熱環境が違う

最近は犬や猫のような哺乳類以外の動物を飼っているご家庭も増えていますが、ペットたちと私たちとは、熱の感じ方が違うことが多いいです。

犬や猫たちは全身を毛で覆われていますので、
当然私たちよりも暑さを感じやすいのが一般的です。

冷房機器の設置、断熱性のアップ、
など基本的には人間と同じ対策ですが、
床をタイルや石、土間、などにすることで寝ころんだ際に冷たく感じられるようにするのも良いそうです。

爬虫類のペットたちは変温動物なので、住宅で対応する場合にはこまめな調整が必要になるなど、少し難しいかもしれませんね。
ケージなどで適切な温度に調整してあげた方が快適に過ごせるのではないかと思います。

ペットたちには床が滑りすぎる

フローリングが多くなった最近の住宅では、
犬や猫たちからとっては滑りやすい床が多くなったと言えます。

そうした環境にいると、腰痛になってしまう事もあるそうです。

また、爪による傷や生理現象による汚れ・シミ、などの事も考慮して、
床の素材を検討するのが良いと思います。

例えば、畳ですと、
歩きやすいですが、爪でイグサが傷みやすいですし、おしっこなどはしみ込みやすいので、衛生面の不安もあります。
一方で、畳は表替えや交換も出来るので、きれいにするのも容易です。

ちなみに、フローリングでもペット対応床材が販売されていますので、
人間にもペットにも住みやすい床材を探してみてください。

※参考床材
愛犬の足腰にやさしいペット用床材
大建工業 ワンラブフロア

ペットたちの寝床

人間と一緒にベッドで就寝しているご家庭もあるそうですが、
それが、人間とペットにとって良いことなのかどうかは様々なご意見があると聞いております。

別に寝た方が良いという方もいらっしゃるし、
一緒に寝た方が良いという方もいらっしゃいます。

ペットの種類にもよるのかもしれませんが、
人間とペットたちとでは、就寝時間の長さや暑さ・寒さの感じ方なども異なるので、工夫が必要になると思います。

別々にお休みなる場合に、
ペットたちの寝床をどうするかについては、
温度や湿度の管理はもちろんのこと、
直射日光を避けたり、
エアコンなどの風が当たらないようにしたり、
人の生活音などが気にならないようにしたり、
ペットたちがリラックスしてお休みなれるように、
ペットたちに合わせた環境 を整えてあげてください。

おおらかに考える

弊社がある地域(埼玉県富士見下南畑)は、
今でこそ住宅が増えてきましたが、
昔は田んぼの真ん中に住宅がポツンと立っているような地域でしたので、
犬は外で飼うのが一般的でした。

我が家もそうでした。
家の中で飼うという発想すらありませんでした。

農家さんの家は和室も多かったことも、
あまり家の中で飼おうという発想にならなかった要因かもしれませんが、
最近では、逆に、家の外で飼っているご家庭の方が珍しいように感じています。

ペットたちは、私たち人間とは異なる生活習慣で暮らしておりますので、
人間にとって不都合な行動、
例えば、
床や枠などで爪を研いだり、
襖や障子に穴を開けたり、
するかもしれませんが、
小さいお子さんがいるご家庭でも同じようなものですよね!

家は構造躯体を痛めなければ、
だいたいは私たちプロが何とか出来ますので、おおらかな気持ちでペットたちとの暮らしを楽しんでいただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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