見出し画像

「老後」なんて言葉はやめよう

気持ちだけの問題ではなく、日本人の寿命は昔よりも確実に延びておりますので、老後は一時のことではなく、人生の何分の一かを占める長い時間です。

「老いた後」ではなく、人生の後半戦です。

ですから、しっかりと家のことも人生の後半に向けて考えておきたいものです。


■人生の後半戦に考えておきたい家のこと

1 バリアフリーは考えておきたい

絶対的に考えておきたいのはバリアフリーのことです。
月日の経過とと共に、老いや病気、けがなどで体の衰えは確実にやってきます。

その時に、我が家とは言え、
若かったころと同じように使えない可能性はあると思います。

現代では、バリアフリーという言葉が普及したこともあって、バリアフリーへの意識は高まっている一方で、SNSなどの普及により、あちこちに段差を作るなど足腰に負担がかかるような見た目重視の造りも増えています。

また、平地ではない箇所を造成し、階段だらけの家も増えました。
昔のように終の住処ではなく、住み替えも気軽にはなったとはいえ、その時の事情によっては容易に住み替えが出来ない可能性もありますので、今の住処においても、将来に必要なバリアフリーについてはある程度考慮しておくのが望ましいと私は考えています。

2 他人の力を借りることを考えておきたい

工具や材料が簡単に手に入れられる現代では、器用な方はご自分で家の手入れや庭の手入れをしています。

しかし、慣れた作業でも出来なくなってくる時が来るかもしれません。

そうした時に、業者などに依頼する場合には大きく2点考慮しておきたいことがあります。

  1. どこの業者に相談するか、かかりつけの業者を探しておくこと

  2. 業者などが作業するスペースや駐車するスペースを確保すること

1は、必須ではありませんが、いるといないとでは安心感が違うそうです。

2は、業者が勝手にすればいいと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、作業環境について、土地選びや家づくりの際に全く考慮されていない家は将来の品質低下、施工性の低下などを招く可能性があります。

どちらも、最優先で考慮すべきことではありませんが、
考える余地や余裕あるのであれば、考慮しておいて損はないことです。

3 不動産をどうするか

土地と建物は所有者が無くなるとどなたが相続することになります。

  • お住まいになる

  • 賃貸住宅や貸店舗として貸し出す

  • 売却する

などの選択肢があります。
しかし、そのままでは住めない、貸せない、売却できない場合があります。

古すぎてリフォーム箇所が多すぎたり、
大きすぎて使いきれなかったり、
解体費用が嵩んでしまったり、
そのままでは、必ずしもプラスの資産になるとは限らないので、ご使用中からその後の使い道をご家族などとご相談しておくのが望ましいです。

4 住みながら住宅ローンが借りられる

「リバースモーゲージ型住宅ローン」
という住宅ローンをご存じでしょうか?

これは、
自宅を担保に資金を借り入れ、毎月の支払では利息分だけを支払い、元金は契約者が亡くなった時に一括(不動産の売却等)で支払う形の住宅ローンです。

月々の支払額が抑えられ、かつ、将来的に、持ち家をどなたも相続する予定がないのであれば、最終的には不動産の売却等で借り入れが亡くなりますので、返済の負担、不安が軽減されると考えられます。

ご利用例としては、
古くなった住宅を大規模リフォームして、亡くなるまで快適な住宅にお住まいいただくことに利用していただくことも可能です。

詳しくは、金融機関のウェブサイトなどでご確認ください。

■最後までお読みいただきありがとうございます