地域性は家にも必要ではないか
最近は、日本全国で同じような住宅が建てられているそうです。
実際に隅々まで見て回った訳ではないので、
勘違いもあるかもしれませんが、
台風が度々上陸・接近する沖縄地域で、RC造などではなく、木造住宅が増えているということを聞いて、驚いた記憶があります。
技術の進歩により、
選択肢が増えたことは喜ばしいことではありますが、
設計する上では、地域のことを理解した家づくりは変わらずに必要ではないかと思います。
雨の多い日本に建てる屋根
一年を通して雨が多い日本では昔から雨への対策が住宅にとって最重要とされてきました。
いかに雨をスムーズに地面へと流すかを考え、勾配のある屋根となり、
雨が壁や開口部に掛からないように考え、深い軒の屋根となりました。
一方、近年の住宅の屋根は、防水性能の進歩によって、
陸屋根(平らな屋根)やほとんど軒が出ていない屋根の住宅が増えました。
しかし、こうした造りは自然と雨が流れる構造ではなく、
防水性能頼りの造りですので、定期的なメンテナンスは必須となります。
標高の低い土地の間取り
田園地域などは、川に近く、標高が低い地域が多いですが、
昔でしたら数十年に一回発生するかどうかの大規模な災害が頻発する中では、低い土地に建てる住宅の間取りについても考えてみる必要があるかもしれません。
例えば、最近増え始めてきた平屋建てよりは、2階建て、3階建て住宅の方が高いので、いざと言う時に上階に避難出来るかもしれません。
屋上がある間取りも避難場所として活用できる可能性がありますね。
高台の住宅に設置する窓
逆に標高が高い地域の場合、
土の重量が軽く、風によって土ぼこりが吹き付けて住宅内に侵入してくることが良くあります。
窓の設置方位や気密性の高いタイプの窓にする、二重窓、など開口部について配慮が必要かもしれません。
家は造る場所で変わってくる
注文住宅を建てるということは、
ただ希望の間取りやデザインの住宅を建てるだけではありません。
その地域に合った住宅を造った方がより快適に、より安心して暮らせると思います。
出来れば、その地域のことをよく知る設計士、工務店、建設会社などにご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。