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床のリフォームは想像力が大事

床のリフォームをする際に注意が必要な点があります。

それは、
床の状態が正常であるかどうか?
と言うことです。

正常、つまり、異常が無いということですが、
これは、踏んでみてギシギシ鳴ったり、たわんだりすれば異常には気が付きますが、そうでなくとも、異常があるかどうかを見極められるかがポイントになります。


水まわりの床は湿気などにやられやすい

最も分かりやすい所で言えば、
洗面脱衣室、トイレ、台所の床は異常が発生しやすい場所です。

水道に関する設備が設置されているのと、
一般的に、日当たりがよくない方位に配置されていることもあって、
床下に湿気が集まりやすく、床に傷みが生じやすい場所です。

浴室は特にやられやすい

水まわりの中で断トツに湿気の影響を受けているのが浴室です。

浴室のリフォームをすると、
だいたい床の構造に劣化が見られますので、
リフォーム工事と合わせて補修しています。

床のリフォームの考え方

床下がのぞければ一番わかりやすいのですが、
見られない場合には既存の床の状況をよく観察します。

  • 床材に剥がれがないか

  • 床がたわんでいないか

  • 床が傾いていないか

  • 最後に床を工事したのはいつか

床は既存の上から重ねて張れば、工事は省施工となり、費用が抑えられます。
しかし、この方法では、異常に対する根本の解決にはなりませんので、状況を見て判断しなければなりません。

クッションフロアやタイルカーペットなどの薄い床材についても、既存をはがして張り替えるだけで済めば、費用が抑えられますが、床下地がしっかりしていない場合には、張り替えても、すぐにはがれてしまうなどの影響が出てしまうかもしれません。

現地調査をしない、出来ないと判断できない

もちろん、どうするかの判断は最終的にはお客様がすることですが、
現地調査を行い、適切なアドバイスをしてくれるプロの協力を得て、費用や将来的なことまで鑑みてご判断いただくことになります。

これが安さだけで判断してしまうと、不適切な施工へとつながってしまいます。

見積りに入っていないことはやってくれない

「床を壊してみたら、予想以上にひどかったが、見積りに入っていないので工事してくれなかった」
と言う事例が時々あります。

「見積りに含まれていないが、追加が出てもやってほしい」
というのであれば、きっと施工してくれるでしょう。

しかし、
「プロなんだから今更追加と言われても・・・」
と言われるのが怖くて、見て見ぬふりをしてしまう業者もいると思います。

注文が欲しいからなるべく安く見積りをして、
追加を多く取ろうとする業者もいらっしゃるでしょうし、
見積りしたこと以外は一切やらないと言う業者もいらっしゃいます。

もちろん、追加が生じたら、追加を請求するのは当然の権利ですし、
見積りしてご契約したこと以外を行わないのも当然の権利だと思いますが、
お客様と信頼関係を築きたいのであれば、
見積りの時点で、見えない床下の部分も想像し、適切なリフォーム内容の見積りを提出し、追加の発生を抑え、かつ、劣化部の見過ごしを極力無くすように努めます。

(セミ)プロが工事した家の直しはなるべくやりたくない

前述したような、施工不良、技術不足、劣化箇所の見過ごし、などにより、工事後、短期間で再工事が必要となってしまった現場に時々遭遇します。

なぜ、このようなことになったのかは分かりませんが、
間違いなく、初めに工事した時よりも状況が悪化していることが多いです。

しかも、一度直したはずの所を、以前よりも更に高額の費用を掛けて直さなければならなくなったお客様とのやり取りはとても辛いものがあります。

出来れば、かかりつけの工務店にいつもご相談いただき、
安心した家づくりをしていってほしいものですが、
どうしても、大手やローコストの会社が注目されがちなので、なかなか難しいのでしょうね。

床下をのぞく業者

床下点検口があれば、私はなるべく開けさせていただいています。
開けて床下をのぞくと、床下の構造、湿気の状況、土間コンクリートがあるか、など色んな情報が分かります。

これだけでも、工事方針が大きく変わることもありますので、
床のことを考えているならば、なるべく、床下を見ていただいた方が良いです。
また、床下を積極的に見てくれる業者を探すと良いと思います。

流石に、床下に潜って見て回ってもらうと調査費用がかかりますが、
まずは、床下点検口が開けられるようにしておくと良いと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。