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家づくりの第一歩は話し合い

今どき、亭主関白とか、かかあ天下、なんて言葉は死語になっていると思いますが、家庭内のパワーバランスはご家庭ごとに異なりますよね。

しかし、いくら一人の強い人がいたとして、その方だけが一人で家づくりを押し進めていって、成功する見込みはかなり薄いです。

例え家族だとしても、体も心も全く一緒ということはありませんので。


■家づくりは言葉にしなければ伝わらない

1 言わなくても分かるはず?

これはトラブル発生原因ですよね。
夫婦、家族、恋人、友人、親戚、
などちゃんと話してさえいれば問題にならなかったことも、
事前に伝えずに事が起こった後に
「何で言ってくれなかったの?」
と相手が憤慨するということが良くあります。

家づくりでも同様です。
お施主様側からの 「本当はこうしたかった・・・」 とか、
施工業者側からの 「こうなると思っていた・・・」 とか、
その時には言わないのに、
後になって言うそのセリフもお互いに事前に話し合っていれば、
もっとうまくいっていたかもしれません。

2 家族で話し合わないで良い家が出来るのか?

施主と業者の間は、
どれほど長いお付き合いだとしても、
どれほど関係が深いとしても、
お互いに完全に理解出来ているとは思っていませんので、
なるべく伝え合う努力はしていると思います。

たまに、故意に伝えるべきことを伝えずに家づくりが進んでいるケースが見受けられますが、話しを聞いているだけでも薄氷を踏むような緊張感があり、決してそのようなちぎれそうな輪の中には入りたくないです。

一方で、家族の場合、
誰か一人が主導権を握っているご家族があったとして、
独断で家づくりを進めているケースもあると思います。

こうして進んだ家づくりですが、
お施主様のご依頼通りの出来栄えだっとしても、全く意見を取り入れられなかったご家族はご満足いただけるでしょうか?

意見は取り入れられなかったとしても、せめて、話し合いだけでも設けてほしかったと思わないでしょうか?

ただし、
ご家族が住まいには全くご興味がなく、全て、主導者に任せてしまうというケースでは、どんな出来栄えでもご不満は出ないのかもしれません。

3 ご家族トラブル~こんな事例がありました~

戸建て住宅にお住まい方から自宅の不具合についてご相談があり、
「自宅に見に来てほしい」 とのご連絡がありました。

高所での点検も必要なことから、
後日、ご相談者様とアポイントを取り、
必要な道具や人員を揃えてお伺いしました。

現場到着後、いざ、道具をセットして点検を始めようとしたその時、
ご相談者様のご家族から
「何をするのか?何でそんなことをするのか?」
と言うような言葉で問い詰められてしまいました。

ご家族から依頼されて、ご自宅の点検に来たことをお伝えしましたが納得されないようでしたので、セットした道具を片付けて帰ることになりました。

ちなみに、
定期的なメンテナンスがされていない築30年以上経過した木造住宅でしたので、道具をセットした際に、チラッと見ただけでも不具合が確認出来ました。

その旨をご相談者様には一応ご報告しましたが、こちらもしっかりとは確認出来ていませんでしたので、修理等については、
「ご家族で良くお話しになってからご検討ください」
とお伝えするだけにとどまりましたが、
その際にお聞きしたお話しでは、私どもが帰った後に
「家のことを勝手に業者に相談するな!」 というような話がご家族で会ったそうです。

私どもに連絡する前に、まずは家族での話し合いが必要だったようです。

■最後までお読みいただきありがとうございます

お金を出す、出さない、
だから口を出す、出さない、
色々なお考えはあろうかと存じますが、
話しだけでもしておいた方が、うまくいくのではないでしょうか。