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ダウンしてアップするのはコスパが悪い

どんなこともコスパ・コスパ・コスパ・・・、
恋愛や結婚でさえもコスパがどうこう言われているのを聞くと、
若干「現代人って・・・」と、昔の人間ぶってしまいます。

家づくりもコスパは大事ですが、その家って本当にコスパが良いのですか?


■コスパって主観の影響が大きい

1 数字に踊らされたコスパ

〇〇値が高い、とか、低いとかで家を考えている方は分かりやすい家づくりが出来るので良いですよね。
ただ、数値の高さを追い求めればいいのですから。

なるべく、窓を小さく少なくして、壁などを分厚くして、空間を狭くしていけば、数値は良くなっていきます。

そして、暖房や冷房、換気機器などを回しっ放しにすると付けたり消したりするより電気代が下がるそうです・・・。

暗くて重苦しい雰囲気の家でエアコン付けっ放しと言うことですか?

2 ちょっと離れてみてみれば覆されるコスパ

暗くて、狭い空間がお好みならそれでもいいかもしれませんが、日中でも照明をあちこち付けていなければならないのであれば、LEDだとは言え、もったいないと思うのは私が古い考えだからかもしれません。

また、エアコンを付けっ放しにすれば電気代が下がると言っても、消耗が激しくなって壊れやすくはならないのか心配です。
使わないときは消したいのも私の感性によるものかもしれません。

しかし、電気代を下げて、頻繁に修理や交換をしていたらどちらがコスパが良いのか分かりません。

太陽光発電も同じく、元を取るつもりのコスパで設置しているのであれば疑問があります。
設置だけではなく、機器の修理・交換・処分費用、屋根への多大なる負担、その他影響への対処については別の話しのようです。

地球環境への配慮にしても、
あくまで、稼働している期間だけはCO2を排出することなく発電するのが太陽光発電ですので、製造時、解体時にかかるエネルギー、ゴミ、なども考慮すべきではあると思います。

3 引き算し過ぎてマイナスになるコスパ

  • 窓はいらない

  • 鏡はいらない

  • トイレは1つで良い

  • 2階はいらない

  • 各部屋に収納はいらない

最近、家づくりは引き算が目立つようになりました。
これでシンプルな家になっているのであれば、きっとコスパは良いのでしょうが、実際には、減らした分よりも何かがくっついており、
コスパが良いように見えない家が増えているように感じています。

引き算はいづれゼロを過ぎて、マイナスにもなります。

願わくば、誰かの口コミ、感想に踊らされるのではなく、
ご自分の感性、経験、などをもっと大事にしてほしいと思います。

4 取付けばかりでメンテナンスを考えていないコスパ

コストパフォーマンスって、
その瞬間だけが良かったら、それでいいのでしょうか?

コスパ、コスパ、と言っている割に、
後で多額の費用や手間が掛かりそうなことって多くありませんか?

どうやってメンテナンスするつもりなのか?
将来はリフォームは一切しないつもりなのか?

と思ってしまうこともあります。
舞い上がっているのか、そもそも考えたこともないのか、
その時のことが頭をよぎらないのかもしれませんね。

設計と施工との距離が大きく離れてしまった現代では、
造り手は依頼された通りに家を造ってしまうこともありますので、
「プロだからアドバイスしてくれるはず」
とか
「素人だから分からなかった」
とか後から言っても、どうしようもないです。

勉強不足は後から効いてきます。

5 アナログとデジタルはどちらがコスパが良いのか

何でもデジタルにすればコスパが良くなると思うかもしれませんが、想定する期間によっては逆転することもあると思います。

デジタルの方が数値化しやすいので、評価されやすいですが、一般的に、アナログって効果の期間が細く長く続きますよね。

短期的に評価するのか、長期的に評価するのかによって、変わってくることもあるのではないでしょうか。

■コスパに囚われすぎないで

こうして書くと、コスパ重視してはいけないような印象を受けるかもしれませんが、一切、そんなことはありません。

誰かが言っている一意見(主観)だけでコスパを評価するのはどうかな、と思うだけです。

でも、あまり、コスパに囚われ過ぎないで、使いたいもの、造りたいもの、やってみたいこと、を取り入れていっていただければ、
もっと家づくりって楽しいものになるのにな~、と思う次第です。

■最後までお読みいただきありがとうございます