脱カメラ初心者!単焦点レンズの罠
「やっぱりボカすなら、単焦点だよ。F値が小さいレンズ」
デジタル一眼を購入し、すぐに押入れに放置することなく、向上心を持ったときに必ず待ち受けているトラップ。
周りの友達、教えてくれる人、ネットの情報で目にすることになる。
そもそも初心者にとって分かりやすい、いい感じの写真。
それは「背景がボケている写真」
しかしそれはどうやって撮るのか?の疑問に応える形での情報だ。
しかし、それだけの情報と、まだ初心者ということから機材へかける金額の問題が絡み合い、僕の体感では半数以上の人が陥る罠。
ここ数日、カメラ初心者を脱出した方、今脱出したい方など数人と話をすることができた。
また前から同じ話を数人から聞いたこともあるし、実際僕も陥ったことがある。
メーカー名は伏せるが、あるメーカーのカメラを使っている方により多く見られる傾向がある。
「50mm単焦点問題」
おそらく最初の単焦点あるあるである。
50mmという焦点距離のレンズは昔から各メーカーが長年販売しているため、研究費が回収できており、他のレンズに比べて安く提供できると聞いている。
その中でもあるメーカーのいわゆる「撒き餌レンズ」といわれる、激安の単焦点レンズがある。
どう見ても安すぎる。
メーカー側は、ユーザーに出来るだけ安く、また写真の楽しみを知ってもらいたいためのレンズであるが、初心者はセンサーサイズと焦点距離と画角の関係をきちんと理解していないまま、単焦点購入の入り口に立つことになる。
「あのボケた写真を私も撮りたい!」
その思いが強ければ強いほど、急いで購入してしまいがちで陥ってしまう罠。
先ほども少し書いたが、まず最初に50mmを購入してしまう要因は二つある。
ひとつは、「安い」ということ。
もうひとつは、50mmという焦点距離は標準レンズといわれることがあるため、「スタンダードな焦点距離なんだ」と勘違いしてしまう。
僕がデジタル一眼を買ったときなどは、センサーサイズのことなど知ろうはずがない。
フルサイズにとっては標準でも、センサーサイズが一回り小さいAPS-Cにとっては、フルサイズ換算75mmというレンズになる。
もちろん、初心者の98パーセントはAPS-Cだろう。
まだ、僕のようにポートレートをがっつりメインで撮る場合はいいが、初心者カメラ女子は、まず目の前のスイーツをいかに映えるように撮れるか!が問題である。
50mmのレンズなんぞをつけていた日には、席を立ち、数メートル離れてスイーツを撮ることになる。
昨日お会いした方は、もちろん最初は50mmの撒き餌レンズを購入したが、今は28mmの単焦点を使っているそうだ。
またそのお友達は、50mmの単焦点のまま嘆いているらしい。
僕も最初に買った単焦点は50mmだ。
やはり何事も、何を自分は撮りたいのか。等の目的をはっきりさせ、目的から逆算して考えるクセをつけていかないといけない。
こうして、大量の50mm単焦点が中古市場でさらに安く流通し、また多くの犠牲者が生まれることだろう。