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子どもの虐待を考える2015 ~子どもとの関係が苦しくなる時 ~母親へのグループケア~~

2015年に受講した『児童虐待防止センター』主催の講座の5回目のブログになります。
ここに出てくるMCGの司会者の養成講座があったのですが、女性限定なんですよね・・
話し合われるのは子育ての悩みだけではないので仕方ないことですが・・
板橋区ではSGDsの話し合いが行われてる6地区で、このMCGが行われたらいいなと思います。
 
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児童虐待防止センター主催の講座に行ってまいりました。

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今回はセンターの相談員であります、芦野理子さんを講師に迎えて『子どもとの関係が苦しくなる時 ~母親へのグループケア~』がテーマであります。
 
課外授業などで高校生がセンターに来た時に、虐待について疑問に思うことがあるそうです。その代表的なのが二つ・・
 
①『子どもを虐待して、お母さんはこころが痛まないの?』
②『支援は増えているのに、なぜ虐待は減らないのでしょうか?』
 
特に①・・これは、母親に対する理想が高いために疑問に思うことのようです。これが逆に母親たちにプレッシャーを与え、結果的にそれがストレスになり、虐待を起こしてしまう負のスパイラスに陥ってしまうようです。
 

〇虐待問題のさまざまな背景
 
1、法律の整備、虐待通報の増加、様々な子育て支援
⇒児童虐待防止法の施工により、環境が変化
 
しかし!!!!
 
これが逆に母親にプレッシャーを与えてしまった!!
 
2、「虐待」という言葉の広まり
⇒センターに相談の電話でかかってくる内容で一番多いのは・・
 
母親本人が「子どもにこんなことをしてしまったんですが、虐待になるのでしょうか?」という問い合わせ!!
 
「虐待」という言葉が急激に広まり、周囲の目を感じることが増えたので、逆に子どもとどう接していいのか分からなくなってしまう。
 
3、母親の孤立、多忙な夫、高齢出産と不妊治療、発達障害、離婚、シングル、DV、精神疾患、依存性、厳しい経済状況、貧困、社会の不寛容さ(評価・効率・人と違わない・母性神話)など
 

4、乳幼児と関わる経験の少なさ
⇒これが近年激増している。自分が生んだ子どもが初めて乳幼児と関わる機会・・だから、子どもが何を欲しているのか? どう接していいのか? などまったく分からず、その為にストレスが溜まりやすい
 
5、自己実現、自己効力感と子育ての相容れなさ
⇒自分の時間はなくなるし、基本子どもは思い通りにならない。
 
6、わかってほしい
⇒誰にでもある願望だが、母親はプレッシャーが激増するのに孤立化しやすく、ストレスが溜まりやすい
 
これらのストレスを緩和するために企画されたのが・・
 
〇母親へのグループケア
MCG(mother and child group 母と子の関係を考える会)
(※これは児童虐待防止センターのグループケアの名称なので、別の名称で同じことをしている所はいっぱいあるそうです)
 
1、自分を気持ちを話す場・・・こころの奥にある気持ちを話せる場
 
2、MCGのルール・・・安心・安全
 
「言いっぱなし聴きっぱなし」
 
聴いた話は置いて帰る/批評や批判はしない/無理に話さなくていい
 
3、実施方法
 
〇時間は90分
〇輪になって座る
〇ただ順番に話す(話題はなんでもいい、しゃべりたいことを素直に・・批判や意見は述べない)
〇話したくなければ話さなくていい
〇友達つくりではない
〇帰りはバラバラに帰る
〇グループケア後にティータイムがあるが、ドアを出たら話したことや聴いたことは持ち帰らない
 
4、なぜグループなのか? 
⇒対等性(司会も含めて、優位性や上下はない。お互いに共感できればいい)
 
5、私だけではないという「共感」が大切
 
6、「自分をみつめる」
⇒自分の気持ちがわからないという母親が多い!!
子ども憎く思ってしまうが、私は異常なのか?? と考えてしまう人は圧倒的に多い!!
⇒仲間を鏡に、気持ちに言葉を与える
 
7、何もしないことの意味「Being」
 
8、「主体性」を大切にする
⇒私を悩む人になる・・ストレスが多い母親の特徴は、子どものことや夫のことなど、相談の内容が他人のことが多い。周囲に振り回され、自分を見失ってしまうからストレスが多くなっていく。自分の心と向き合えれば、心に余裕が生まれる。
⇒足がついて耳がついて口がつく
まずは、自分の足でグループケアに参加する行動を・・
そして、自分の耳で他人の話を聞いて共感を・・
最後に、自分の口で自分の悩みを話す勇気を・・
 
〇MCGに参加して
 
1、安心して不安を語る・・・・・・・・不安感の軽減
2、ひとりじゃない・・・・・・・・・・・・・孤立感の軽減
3、感情のコントロール・・・・・・・・無力感の軽減
4、持ってはいけない感情はない・・・自己肯定感
⇒子どもに対して「憎い」「殴りたい」など思うことがあるのは人間なら当然、その気持ちを肯定できれば行動に移さない!!
5、支援を求められる・・・・・・・・・・信頼感「ひとりで引き受けなくていい」「良いお母さんでなくていい」
6、自分に折り合いをつける・・・・「しょうがない」「こんなもの」「これでいい」
 
 
個人的な感想としては・・
 
やはり傾聴というのはもっとも大事なことなんだと思います。
自分に置き換えても、自分の話を真摯に受け止めてくれる方には好感を持ちますし、そういう人と話すと安心しますからね・・
これは育児でなくても悩みを抱えている方にはそういう人は必要なんだと思います。だから、私もそういう風に人の話をただただ親身になって聞ける人間に成長していきたいと思います。

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