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色々と微妙だった、ストⅡのテレビアニメを語る

スト6のアップデートが来て、新キャラエドで盛り上がっておりますがその他の調整も含めてプレイしての雑感は後日書こうと思います。

今日は、同じストリートファイターの話題としてYoutubeでの配信が始まった、「伝説のアニメ」について語ります。

ブームの残骸とも呼べる、迷作

ズバリ、1995年に日テレにて放送された「ストリートファイターⅡV」です。ストⅡのテレビアニメですが、前年に劇場用アニメ映画が公開されヒットしたのを機に、テレビでもやろう、と言わんばかりの勢いで制作された(と、いう風に見えた)作品です。
映画の方はゲームに忠実に、リュウがケンと力を合わせベガを打ち破るまでのストーリーでした。そしてそれはこのテレビ版でも同じなのですが…

どういう訳か、キャラの見た目や設定が大幅にアレンジされているんですね。上のサムネで判るように、リュウは鉢巻をしておらず髪も逆立っています。ケンはそのままなのですが。また年齢も17歳とかなり若めになっており、言動もそれに応じたものになっていたりします。
95年は、格ゲーブームも落ち着き始めた頃で、カプコン、SNKの両社が続編を出すだけの状態になっていたような時期です、それらは依然高い人気があったのですが、ひょっとするとこのテレビアニメの設定は、この年発売のストZEROを意識していたのかもしれませんね。
かの月刊ゲーメストでは、ストZEROとこのアニメの初報が同時だったことを覚えています。

とにかく、キャラの見た目も設定も違う、という有様では「アニメではこうなんだ」と納得する前に偽者感が強かった。前年に忠実な映画版があったのも手伝って、このテレビ版には疑問符しか付きませんでしたね。ケンやバルログなど、見た目が忠実なキャラとそうでないのが混ざっているのも、上手くなかったと思います。…中途半端だったんですね。
また、映画版で評判の良かったキャスト、ケン役羽賀研二、バルログ役塩沢兼人が続投しているのも少し話題になりましたが、要は映画版の人気にあやかろうとしている番組なのだな、と冷めた目で見てしまったのも確かです。

まぁ、映画版のリュウ、春麗はお世辞にも上手い方ではなかったので、辻谷さん、横山さんに変わったのは良かった部分ではありますが。

ファンのたしなみ、所有義務

そんな感じで、あまりゲームのファンからも好意的には見られていなかったこの作品、裏番組が始まって間もないクレヨンしんちゃんだったことも手伝い苦戦を強いられ、全29話というかなり微妙な話数で終了しました。月曜の夜7時というゴールデンタイムで戦うには、撃つのに何週間もかかる波動拳では力不足だった格好です。

私は、ストリートファイターシリーズのファンでもありますから、15年ほど前に発売されたDVDーBOXを持っております。

BOXの絵だけなら、面白そうですね(汗)

定価は9850円です。29話収録と考えるとかなりリーズナブルに思えますが、良心的というよりは「とりあえずDVD出しておくか」的なやっつけ仕事感があります。

少し中身を見ていきますと…

VHS版1巻の絵なんですね

ケースが2つ、それぞれディスクが2枚ずつ入っていて計4枚です。1~3枚目は7話収録、4枚目のみ8話収録の、全29話です。
…そう、滅茶苦茶詰め込んでるんですね。
当然リマスターなどもしておらず、画質はVHSと同じかそれより悪いくらいです。今、配信中のYoutubeの方が綺麗かもしれません、比較はしていませんが。
どうでもいいですが、このジャケットのケン、マノンの中デガジェみたいな体勢ですね。

今日はアーケードで、バーンアウト中の相手をこの技で削りKOしました
春麗ファン発狂ものの図です

これはビデオの何巻目の絵だったか忘れましたが、終盤春麗がベガに洗脳されてしまうんですね。それを示唆したジャケットですが、非常に胸糞悪かったのを覚えています。バルログに寝込みを襲われ唇を奪われたりしますし、とにかく受難の多い、17才春麗です。

ご覧の通り、単色印刷で質素なディスクです。
質素なのは中身もそうで、なんとメニュー画面がありません。当然映像特典などもなく、ノンテロップOP?ED?そんなの誰も見ないでしょと言わんばかりの手抜き商品です。言ってしまえば、海外製の海賊版と変わらない仕様なんですね…いえ、海賊版でもメニューくらいはあった気が…(苦笑)。

そんな感じで、アニメ自体も微妙なら商品化にもやる気を感じない、まさにブームの残りカスの様な作品ではあります。見方を変えればこんな珍品が世に出てくるほど、当時のストⅡ人気は凄かったことを物語っているんですね。

一応、良かった部分も伝えておくと、OP、EDの曲は前期、後期ともに良い曲でした。特に後期ED「LONELY BABY」は、たまに口ずさみたくなります。
しかしながら、曲が変わっても絵の方が使いまわしが目立っていた事も思い出されますね…いやはや。

伝説はここから始まったー。
その伝説、何処に行ったんでしょうね

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