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映画感想「Mr.Children GIFT for you」(Filmarksより)

今年の映画締めに、と観てきた。

今年30周年を迎えた記念ツアー「半世紀へのエントランス」の模様と、ファンのコメントで綴ったドキュメンタリーフィルム。
と、概要はこれが全てなのだが、ステージ上の50代男性4人の眩しいこと眩しいこと。

バンドなんて、アマチュアならまず10年も続けられない。プロになって成功しても、20年続いているグループはそう多くない。
ミスチルは日本でもトップのバンドで、音楽シーンの先頭に立ち続けている存在だが、だから30年続いたのだろうか?売れたから?
勿論それもあるだろうが、この映画でわかるのは4人が温かい人間だったからだという事。4人共控えめで、棘が無い。「暗いから売れない」と最初は思われていたほど。
でもだからこそ、調和の芸術と言われる音楽を続け、万人の心に届かせられているのではないか。
それにただ暗いのではない、激情も持っているし、明るい一面もある。それらはステージ上で音にして見せてくれているのだ。
30年、変わらないメンバーで名曲を奏で続けられる秘訣は4人の人間性の良さだと思った。

ファンの声は、「ミスチルに救われた、支えられた」というのが多かった。
そういうのを選んでいるのだろうが、やはりミスチルの曲はそれだけ人の心に入り込んでくるのだろう。桜井さんの詞と声は誇張ではなく魔法だと感じる。
先日、別のアーティストのライブに行って改めて感じたが、ライブはアーティストとオーディエンスで「作る」もの。今、会場で声が出せない分ファンのコメントを重ねる事で曲の背景を浮かび上がらせる手法は映画的で良かった。

私はほぼデビュー当初から知り、CROSS ROADでファンになった古株。曲ごとにその時期の思い出が蘇った…特にエソラ。イントロで瞳が潤んだ。

Mr.Childrenは、50周年に向けて進んでいく。
この時代の日本に生まれて良かったと思えた、2022年の締め括りでございました。

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