見出し画像

谷中七福神めぐりをめぐった話。

こんばんは、だだぐろです
ついに2023年になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

僕は普段ライフワークのごとくゲームをしており、最近はオリュンポスの神々の好感度を上げて遊ぶ「Hades」というゲームをプレイしては「徳を積んだぞ」と息巻いていましたが、そろそろリアルでも徳を積まねばと思い、ちょうど知り合いに教えてもらった「七福神巡り」という文化に触れてみることにしました。

七福神めぐり、とは。

「七福神めぐり」は、福をもたらす神様として、室町時代から信仰されてきた「七福神」を祀っている寺社を巡拝して開運を祈る行事です。
七福神めぐりをすると、七つの福運を受けられると言われています

https://www.kanko-shinjuku.jp/course/-/article_2809.html

噛み砕くと、正月シーズンに決められた順序で七つの寺社をめぐる開運スタンプラリーのようなものです。身も蓋もないな。

谷中七福神めぐりについて。

七福神めぐりは全国に数多くあり、東京にも調べただけで30近くの七福神めぐりがあるようです。
そのなかでも「谷中七福神めぐり」は江戸最古の七福神とのこと。

JR田端駅あたりからスタートしてJR上野駅周辺でゴールする、目安3時間程度のお手軽お正月コンテンツです。
例年、1月1日から10日ごろまで開催しているようなので、正月太りの気になる三が日にウォーキングをするいい口実になります。

最初の東覚寺で七福神が描かれた和紙製の台紙を買うことができ(1,200円・2023年1月現在)、そこから6つの寺社で御朱印を貰って(各200円・2023年1月現在)台紙のコンプリートを目指すシステム。

僕が教えてもらった七福神めぐりの中では、上野公園周辺の出店を通ったり大きめの商店街で賑わうルートがあって見どころが多いのでオススメとのこと。

実際にめぐった。

AM 11:13 JR田端駅到着

田端駅は山手線か京浜東北線で行けます。
時間帯によっては参拝や御朱印で混みあうので、午前中にスタートするのがベターかもしれません。僕はコンプ後に遅めのランチを取るぐらいのイメージで11時開始としました。

北改札口から出るのがよい。

北改札口から出るとそのまま七福神めぐり開始ですが、改札の駅員さんに話すと案内図がもらえました(たぶん駅員さんに話さなくてもどこかに置いてある)。手書きっぽくてほっこりします。

JRの駅員さんの手書きなんだろうか。ゆるめの謎の絵がとても好き。

田端駅を出たら向かって左へ進んでいきます。
アーチ橋の下をくぐっていくのでわかりやすい。

アーチ橋は田端駅を出るとすぐ見える。
同じく七福神めぐりをしている模様の仲睦まじい老夫婦を目撃。
特に三が日は七福神めぐリストが多いので、空気を読んで着いていくだけでもわりと行ける。

AM 11:22 東覚寺 着

一か所目は、"人望"を司る「福禄寿」さまを祀る、東覚寺です。

突然二体のムックが見えたら、そこが最初の目的地。

東覚寺は、真っ赤な赤紙で埋め尽くされた二体の像があるのが特徴。
これは「赤紙仁王」と呼ばれ、病を患った人がその部位に赤紙を貼ると快復するという謂れがあるようです。
治ったらお礼に草履を供えに来ましょう。

このお寺にはなぜか他にも多くの像が置かれています。
あまり統一感はないですが、様々な様式の像があるので見ごたえがあります。

境内にある像は多種多様すぎて、謎のテーマパーク感を醸し出している

他には、裏手にある立派な庭園もオススメです。
これから始まる七福神めぐりの一か所目で長居しすぎるのはちょっと気が引けますが、ほかの七福神ポイントよりも面白い見どころが多いので気にせず堪能しましょう。

隠れスポット感があってワクワクする庭園の入口。
デカイ錦鯉が泳いでおり、縁起がよさそう。
庭園全体も整然としていて、ほどよい映えにあやかれる。

庭園を堪能し、七福神めぐり用の台紙を貰ったら、2か所目のポイントを目指します。
ここからはしばらく閑静な住宅街を歩くので、飽きないように街並みの小さなおもしろポイントを見つけていきます。

意欲的な形の窓。

PM 12:04 青雲寺 着

二か所目は、"正直"を司る「恵比寿」さまを祀る、青雲寺です。

一か所目とはうってかわって、実家のような雰囲気。

東覚寺と比べると控えめでひっそりした印象を受けますが、昔は文人たちがよく訪れていたらしく、「南総里見八犬伝」を書いた滝沢馬琴の筆塚(使い古しの筆を供養)がありました。

筆が埋まっている?っぽい

昔は花見寺とも呼ばれていたらしく、春には桜が楽しめそうな雰囲気。

PM 12:13 修性院 着

三か所目は、"大量"を司る「布袋尊」さまを祀る、修性院です。
「大量を司る」とは、いったいどういうことなのか。

二か所目からかなり近く、2, 3分で着きます。

布袋さまにあやかろうとする攻めの姿勢が感じられる、ピンクの塀に迎えられる。
入り口もどこかセレブのお屋敷感がただよう

なかなか奇抜な塀のデザインですが、境内はしっかり厳か。
見晴らしもよくて気持ちのいいお寺です。

ここの個人的見どころは、御朱印の受付がやたら高い位置にあるところでしょうか。

PM 12:21 谷中ぎんざ 寄り道

しばらく住宅街を歩くと突然道がひらけ、人の賑わいに驚きます。

谷中ぎんざという商店街で、食べ物やお土産などの店がひしめいていました。
少し道は外れますが、商店街を一通り散策してみることに。

昔ながら感のある商店街の街並み。
NHKの連続テレビ小説の舞台にもなったみたい。

絵に描いたような下町の商店街の雰囲気で、正月のお祭り感を肌で感じることができました。
見どころも多く、特に総菜屋のコロッケは行列が目に付くほどの人気。買い食いしても特に変な目で見られなそうだったので、食べ歩きしながら4か所目を目指しました。

マッキーも大好き。

商店街を後にし、階段を上るとまたもや住宅街へ。

「夕ぐれだんだん」とよばれる階段。
上から商店街を俯瞰で眺めるのも気持ちいい。

途中に謎の彫刻館があったのですが、年始はお休みらしく入れませんでした。
開館していたらここでも寄り道してもいいかもしれません。

屋根の上に不穏な彫刻が覗いている。

さらに少し歩いて、4か所目の目的地を目指します。

今回のツアーで最もゆるい看板を発見しました。
犬のケツから虹が出ている。

PM 12:47 長安寺 着

四か所目は、"長寿"を司る「寿老人」さまを祀る、長安寺です。
こちらも住宅街の中にひっそりと溶け込んでいます。

ひっそり。でも趣深い。

建物の中に入って寿老人さまを拝めます。
個人的にはここの雰囲気が一番気に入っていて、建物の中、外ともになんともいえない静かで不思議な空気が漂っていました。

雰囲気のある風景その1。
雰囲気のある風景その2。
雰囲気のある風景その3。

PM 12:57 天王寺 着

四か所目を出るとしばらく広い霊園を通り、五か所目の、"威光"を司る「毘沙門天」さまを祀る、天王寺に到着です。
なんだかおしゃれな入り口と、そこそこ大きめの仏像のコントラストが不思議。

なかなか現代的な入口。

境内は広く、ここも春には花見ができそうです。

御朱印を貰うところが他とは比べ物にならないほど立派な建物で、お寺にも(主に金銭的な)いろいろがあるんだな。。と思いを馳せました。

こんなに立派な喫煙所もある。

PM 13:24 護国院 着

ここから歩く距離も増えてきて、少しずつ辛さが見えてきます。
六か所目、"富財"を司る「大黒天」さまを祀る、護国院です。

街中に急に現れる。

ここからは住宅街ひっそりコースを抜けて、都会の中に存在感を放つお寺エリアという感じです。
ここもわりと賑わっていて、開運グッズなどが充実していました。

PM 13:47 不忍池辯天堂 着

最後は上野公園近くの不忍池を目指します。
6か所目から7か所目が一番距離があり、目安時間は21分。
歩道も狭めで歩きにくいところが多かった。

さすがラスト。一番の賑わいを見せる。

ラスト七か所目、"愛敬"を司る「弁財天」さまを祀る、不忍池辯天堂です。
上野公園や動物園も近く、これまでで最も人が多くて活気があります。

出店やおみくじなんかも充実しているので、そういうのが好きな人は心ゆくまで楽しめます。3時間歩き通してまだ元気の有り余るタフガイタフガールは上野動物園も楽しんでしまえ。

人は多いが、ちゃんと趣深い。

ここまでで御朱印を貰い忘れていなければ、ここで谷中七福神めぐりのスタンプラリーはコンプリートです。
見るからに御利益のありそうな御朱印いっぱいの和紙を片手にほくほくで帰りましょう。

ほくほくの図。

ちなみに僕は最後に上野駅近くのハンバーガー屋まで行き、めいっぱいの欧米を感じてから帰路につきました。

「キープアンドタッチ」というハンバーガー屋のロコモコバーガー。
近くとは言ったが、上野駅から結構歩く。でもうまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?