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バケットリスト

更新サボりがちでした。後半の抗がん剤も
あと2回というところで
副作用の影響で足止めくらってます。
ただ、体はすこぶる元気です。

タイトルの通り、バケットリスト(棺桶リスト)を
作ろうとして若干断念しました。
(今のところは。)
いわゆる「死ぬまでにやりたいことリスト」
ってやつです。
今の冷静な状態だったら
俯瞰して整理できそうなネタなので。

⬛︎なんで作ろうと思ったのか

「最高の人生の見つけ方」という映画が大好きで、何十回も見返してます。
内容の解説は割愛しますが、
この映画でバケットリストが出てきます。
スカイダイビングをするとか、世界一の美女にキスするとか。

下手したら来年には死んでるかもしれない病気なので
例に漏れず僕も作ろうと思いました。
どこに行きたい、何が欲しい。書くだけならタダなのでいくらでも描けるはず。
ということで、とりあえずは思いつく欲望のままに、一通り書き並べてみました。

⬛︎冷静な状態でリストを確認

リストを書いてしまえば、あとは実行のための計画を立てるだけです。
ただし、ここで現実と照らし合わせることになります。

⚫︎経済的な実現性
例えばフェラーリが欲しいと言っても、数千万円レベルは一般人には無理です。
いくらやりたいことがあっても、やはりお金は必要です。
そう言った意味では、保険金は治療のためのお金というよりは
軍資金として見るようにしてました。(すげー怒られそうですが。)
ただし、限りはあるので
経済的にあまりにも非現実的なことは捨てることになります。

⚫︎時間的制約から脱却
僕は治療と仕事を両立することを決めてました。
ぶっちゃけ、ローンも終わったし、共働きだし、
わざわざストレス溜まる環境に居なくても
窓際社員としてそれなりの給料もらいながら
過ごす道も選べました。

ただ、自分の価値観に合わない生き方なので
それはしませんでした。
となると、時間は無限ではないので
例えば期間限定で移住するとか、一発で世界一周するとかはNGでした。
今までの生活をしながら、実現できることを残すことになります。
あとは時間をかける必要があるものもNG。アメリカかぶれの僕の場合
USA移住も夢見ましたが、英語習得に相応の時間かかるので
おそらくそんなに時間をかけられないと断念。

⚫︎自分の価値観
どうせ死ぬなら非現実的なことをやりたい。
って思い浮かべがちで
とんでもないことをやろうとリストアップします。

ただし、それを実行した時、自分は幸せなのか
後悔なくやり切ったと思えるのか?と冷静に見つめ直すと
大方、そうでもないなと気づきます。

他の誰かにネガティブな影響を与える事は特に。
誰かに仕返しする。女遊びに走る。(そもそもできない。)というのは
あの世に行っても後悔するとハナから思ったので書いてませんが
やりたいこと = 自分の大切にしている価値観に合う。とは限らないと思います。
そう言った意味で、自暴自棄になりかけて、自分を見失いがちの時期に
このリストを書くのは危険だなと思いました。

⬛︎リストに残ったもの

上述からお察しの通り、まぁまぁ現実的で
ちょっと背伸びしたぐらいのことが残ります。
これで「死ぬまでにやりたい事の中でも、できる事リスト」
の完成です。別に悪いことではないです。
僕の場合、このリストに書いた「ハーレーを乗り回す」に
背中を押されて、実行しました。

⬛︎僕なりに本当に大切なこと
(死ぬまでにできる限りやりたいこと)

シンプルに家族といつも通りの生活を送ることが
改めて幸せなことだなぁと実感してます。
平日は一緒にご飯食べて、土日はたまに遠出して
テレビ見ながらゲラゲラ笑ってと
そもそも特別なことする必要なんて、そんなにないんじゃない。
と思い始めてからバケットリストは考えなくなりました。
あと、腹括ってしまった感が嫌なので。

なので、病気がわかる前とほとんど同じ生活してます。
強いていうのであれば、変化は経済的に少し余裕ができたことぐらいです。

例えば、妻を後ろに乗せて江ノ島付近をツーリングした時の夕日を見て
また見にこようと言えたり、愛犬連れて遠出してみんなで撮った写真を見返したり
特別なことをドカンとするのではなく
コツコツと思い出を積み上げていくことを
やり続けたいなと思ってます。
来年なのか、5年後なのか、50年後なのか、いつになるのか
本当にわからない状態になってから、
お恥ずかしながら毎日噛み締めて生きてます。

そう言った意味で、「やり切ったら終わり!」と思えてしまう
バケットリスト作りは断念してます。

病気と判る前の消化試合として過ごす日が多かった自分に
蹴りを入れたいぐらい、適当に生きてしまった日を後悔しているので
改めて、1日を大事にしてくださいませ!!

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