無くなれない日々 (22)2020年3月前半

世界恐慌が1929年10月。そこから第二次世界大戦までが10年。

世界大戦になる前に、満州事変が1931年に勃発。第二次エチオピア戦争が1935年に勃発。スペイン内戦が1936年に勃発。日中戦争が1937年に勃発。いわゆる「大国」による戦争は、第一次世界大戦・対ソ干渉戦争以来なかったが、1930年代後半からは相次ぐようになる。その前の1933年には日本とドイツが国連から脱退している。

1930年9月にドイツの選挙でナチ党が12議席から107議席への大躍進を遂げて第二党になり、1933年にはヒトラー政権が成立している。1930年11月には日本で濱口首相が銃撃され(以後は首相の任を果たせず、翌8月に死去)、1932年には五・一五事件が起こって日本の政党政治が終わっている。世界恐慌から1年後には、世界一民主的な憲法を掲げていたドイツと、東洋随一の立憲国家であった日本が、壊れ始めた、ということになる。

新型コロナウイルスがこれから世界恐慌を引き起こしていくのかどうか、その深刻さはいかほどなのか、わからない。ただ、嫌な予感が何となくしている。NY同時多発テロの時とも違う、世界金融危機の時とも違う、妙なパニックが蔓延しているような気がする。

この1、2年の間に、おかしな政治的変動はあるのだろうか。トランプやプーチン、習近平、安倍などに驚き呆れている今を愛おしく感じるくらいの、恐るべき破滅が待っているのではないか。

おやすみなさい。