無くなれない日々 (24)2020年April Fools' Day

安倍政権は国民にマスク2枚を配布するらしい。マスクを配布すること自体は、3月28日の首相会見の質疑の中でも言っており、今更驚くべきことでもない。どんな素晴らしいマスクがくるのか、見届けようではないか。

「リベラル」は、正直、苦しい。今の安倍政権が行う愚策に立ち向かうのが難しい。

てっきり、さあ緊急事態宣言だ、さあ憲法改正だ、という流れを作るのかと思っていたら、そうではないのだ。

むしろ、大したことをやらない。

じゃあ、「もっとやれ」と批判できるか?

まあ、できるのだが、今まで安倍政権の強権を批判し、それどころか一般論として国家の強権を警戒する、いや、下手すると国家そのものを相対化する、ということまでやってきた「リベラル」としては、「もっとやれ」は言いにくい。

もちろん、「本来そんなことは言いたくないが、今は残念ながらあんたが政権を持っていて俺も税金払っているんだから、もっとまともにやってくれよ」ということを言うのは別段おかしいことではないのだが、どうにも調子が狂う。

今回の新型コロナで仮に安倍政権の命運が尽きるとしても、次に「リベラル」の時代は来ない。「次」が石破氏や岸田氏あたりであれば、ああ、その程度の傷で済んでよかった、と喜ぶべきだろう。

今回の新型コロナで仮に安倍政権の命運が尽きるとしても、その時に「リベラル」が、今までの7年間の選挙での未曾有の連敗を反省できなかったら、永遠に「リベラル」の時代は来ない。永遠に。もう少しまともな「右翼」が政権を取ってくれたら御の字だ、という話になってくるだろう。

おやすみなさい。