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父になるようです。

2013年2月

のバレンタインデーを過ぎたくらいのこと。

都内で同僚の結婚式に出席したその足で、地元に住む友人の結婚式二次会に直行するという強行スケジュールを終え東京への帰路についていました。

羽田からの直行バスの中で、何となく携帯を見たら奥さんからのメールが1件。

「いつ帰る?」
的なやつかな?と思ったら、普段それほど使わない写真付きのメール。おっ?と眺めると妊娠検査薬の写真。なんだか赤い線が2本見える。なんだか異常にくっきり。

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身体中に電流が走る。
普通こういうのって、もっとうっすら出るもんじゃないの?
「確認」のマークより濃い左側の赤線。

ご懐妊です。

月並みな表現になりますが、本当に、我が家にとって待望の子どもでした。夫婦共に30後半に突入し、テレビやネットで飛び交う「不妊」という2文字が次第に気になり始めていました。


婚期がどんどん遅くなっている現代、もはや社会問題と言っても過言ではないこの2文字。日々のほほんと暮らしている中で、子どもがなかなか出来ないという状況に直面し、それからというもの何をやっていてもなんとなく「不妊」の2文字が頭にチラついて、日を追うごとに重く、大きくのし掛かっていきました。

ほんの初期段階ですが、「治療」も始めていました。薬の処方やタイミング法。セックスの扱いが夫婦の中で徐々に変わっていく。快楽や愛情だけで語られていたものが、なにか事務作業でもこなすかのように。
この状況はいつまで続くのか…少しずつ、目の前が暗くなっていくのを感じていました。

そんな最中のこの写真。目の前の暗闇は一気に吹っ飛び、さっき駅のキヨスクで買ったタバコの箱を眺めてちょっと苦笑いをしたあと、自宅のゴミ箱へ未開封のまま投げ捨てたのでした。もう吸ってる場合でない。

ひとしきり浮かれたあと、奥さんが件の治療で通院していたため妊娠2ヶ月というスピード判明だったこともあっり、ひとまず落ち着いて経過を見よう、ということに。ひとまず、軽く深呼吸をしました。

そして先日、お医者さんが言っていた一言を思い出すのです。

「このタイミングだと双子あるかもね~…」

つづく

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父親目線で綴った三つ子の育児日記です。 奥さんの妊娠から出産〜退院までをまとめています。

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