「氷壁にアイスアックス」のオススメの本をKindleで探してみた
最近本を読んでない。
何か良い本はないかと探していたら、キナリ杯チャレンジのメンバーの「氷壁にアイスアックス」が書評を投稿していたのを思い出した。
1万4000字というイカれた文字数とマニアックな本の数々を自信満々に紹介するこの記事は狂気さえ感じる。もともとすごいヤツだとは知っていたが、文章もやはりすごかった。彼の記事で紹介されている本は1冊として読んだことはなかったし、このままではおそらく一生手に取ることすらないだろう。せっかく紹介してくれたのでKindle版があれば買うことにした(Kindle派なので)。
①『フィンランド駅へ』エドマンド・ウィルソン
「フィンランド駅へ」で検索したがKindle版はなかった。代わりに官能小説が出てきた。
Kindle版が無いあたりが彼の本へのマニアックさを伺わせる。そもそもKindleを使う人など眼中にないということか。
いや、頭の良い彼のことだから相手がKindleで調べるのは折込済み。狙った相手を「とろめきの終着駅」へ誘導し、ドキドキさせて吊り橋効果を狙っているに違いない。非常に良くできた「恋活」への導線だ。
②『都会と犬ども』マリオ バルガス=リョサ
Kindle版無し。
③『エウロペアナ:二〇世紀史概説』パトリク・オウジェドニーク
Kindle版無し。
④『Self-Reference ENGINE』円城塔
Kindle版があった。409円。安い。
早速読んでみた。
冒頭のプロローグから少し文章を引用する。
「昔々あるところに、男の子や女の子が住んでいました。男の子が沢山いたのかも知れないし、女の子が沢山いたのかも知れません。男の子はいなかったのかも知れないし、女の子はいなかったのかもわかりません。それとも全く本当に誰もいなかったのかもわかりません。ぴったり同じ数だけいたということは、とてもありそうにありません。もともと誰もいなかった場合だけは別ですけれども」
それは彼女と僕の初めての出会いだったので、それはつまり、お互いがもう二度と出会うことがないことを意味していた。僕は彼女がやってきた方へ進んでいるのだし、彼女は僕が来た方向へ向かっているのだから。そしてこれはちょっと重要なことなのだけれど、この歩みは何故か一方通行ということに決まっている。
(出典:SelfーReference ENGINE)
僕はそっとKindleを閉じた。
⑤『重力の虹』トマス・ピンチョン
Kindle版無し。高い。メルカリで中古が3,000円で売っていた。
⑥『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン
Kindle版があった。上巻を購入。ウェブ記事を読んでいても良く引用されているのを見る。読みやすい。
⑦『バーナード嬢曰く。』施川ユウキ
Kindle版あった。1巻を購入。
Kindle版があったのは以下3冊。
④『Self-Reference ENGINE』円城塔
⑥『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン
⑦『バーナード嬢曰く。』施川ユウキ
「氷壁にアイスアックス」、さすがのマニアックさである。確かに彼の本の趣味が会う女性がいたら激レアなのでマスターボールで確実に捕まえた方が良い。健闘を祈ります。
ただ、僕にはどれも難しくて『バーナード嬢曰く。』くらいしか気軽に読めそうな本がない。そもそもマンガだし。もうちょっとレベルのちょうど良い本はないものか.....。
ちょうど良い本。
あ。
本も人も偶然の出会いって大事ですよね。
サポートいただけたら幸いです。