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♦唯信:九坊院より言の葉だより♦
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《唯信:九坊院より言の葉だより》
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《和讃の時間;Time of WASAN 》
唯信◆2024(令和6)年8月号
宝林宝樹微妙音 自然清和の伎楽にて
哀婉雅亮すぐれたり 清浄楽を帰命せよ
{}-浄土和讃-♦親鸞聖人{}
唯信◆2024(令和6)年8月号
謹みて 有縁の皆様におかれましては、お念仏ご相続の事と拝察申し上げます。厳しい猛暑と突然の雷雨が続きますが、くれぐれもご無理なくお過ごしの事を念じ申し上げます。
*
宝林宝樹微妙音 (ほうりんほうじゅみみょうおん)
自然清和の伎楽にて(じねんしょうわのぎがくにて)
哀婉雅亮すぐれたり(あいえんがりょうすぐれたり)
清浄楽を帰命せよ(しょうじょうがくをきみょうせよ)
{}-浄土和讃-♦親鸞聖人{}
【意訳】浄土の樹々が奏でる美しい音はおのずから清らかに調和した音楽であり、そのやさしくうるわしい音色はあらゆる音楽に超えすぐれている。煩悩の汚れのない清らかな音楽を奏でる清浄楽に帰命するがよい。
(出典『三帖和讃』浄土真宗本願寺派編)
*
いつも申し述べていることですが、愚生にとりまして親鸞聖人さまは、本当に優れた、表現する言葉が枯渇することがない大詩人です。
阿弥陀さまの西方浄土という、まだ訪れたことのない世界の様子を経典を頼りに思い描き、いつか往生を遂げる瞬間に念(おも)いを馳ながら、縁ある方々との共感を願いながら言の葉をつむいでゆかれます。たくさんの御和讃を連作することで、より具体的により詳細に人々の眼前に彼の地の様子が鮮明に浮かぶよう、そして、誰をも迎え入れる阿弥陀如来さまの大慈悲心に救われ、智慧の光明に照らされて迷うことなく惑いなく往生浄土が果たされるように願い、ただただ弥陀の本願への帰命をお勧め下さっておられます。
お浄土の澄み渡った世界に響いている音は、俗世に満ちた騒音や不協和音とは違い、清らかな風が涼やかに奏でる音なので、おのずと調和がとれて、煩悩を滅してくださる音楽だと讃嘆されました。
少し脱線しますが、『微妙』を「びみょう」と読めば現代語です。岩波国語辞典には、「細かい所に重要な意味・味が含まれていて簡単には言い表せない様子」となります。今っぽく「ビミョー」と発声している場合は、「当たらずとも遠からず」的な気持ちを表しているのではないでしょうか。しかしながら、ルビにもありますように「みみょう」と読みますと、「奥深い、深淵(深遠)な」という意味でとらまえ、阿弥陀仏のお悟りを表し示す言葉となります。
同じように、『微笑』を、「びしょう」や「ほほえみ」と読めば、人の(時には動物の)表情に現れた感情が分かる言葉です。静かな笑いでも『嘲笑』『冷笑』とは違うと分かります。だが、「みしょう」と読めば、これはもう仏さまの笑顔です。感情を表す言葉ではありません。「私」がいかなる悲しみや苦しみにあっても決して捨て置かないという弥陀の願いと誓いをお示し下さる笑顔です。「私」の心を照らしてあたためて下さる有難く尊き笑顔です。
合掌称佛 住職 北條不可思
♦🔷唯信:九坊院より言の葉だより🔷♦
このメッセージレターは、北條不可思が住職をつとめる
浄土真宗本願寺派眞信山 蓮向寺
【相模原市当麻・九坊院】 有縁の方々にお送りいたしました通信です。
◇ひっそりささやく愚螺の牛◇
~「新しい領解文(浄土真宗のみ教え)」の幻影~
{御影向の眼差し}#2
親鸞におきては、ただ念仏して弥陀にたすけられまゐらすべしと、よきひと(法然聖人)の仰せをかぶりて信ずるほかに別の子細なきなり。
念仏は、まことに浄土に生るるたねにてやはんべらん、また地獄におつべき業にてやはんべるらん。総じてもつて存知せざるなり。 たとひ法然聖人にすかされまゐらせて、念仏して地獄におちたりとも、さらに後悔すべからず候ふ。そのゆゑは、自余の行もはげみて仏に成るべかりける身が、念仏を申して地獄にもおちて候はばこそ、すかされたてまつりてといふ後悔も候はめ。いづれの行もおよびがたき身なれば、とても地獄は一定すみかぞし。…
弥陀の本願信ずべし
本願信ずるひとはみな
摂取不捨の利益にて
無上覚をばさとるなり
正像末浄土和讃
夢告讃
無明長夜の灯炬なり
智眼くらしとかなしむな
生死大海の船筏なり
罪障おもしとなげかざれ
正像末和讃
願力無窮にましませば
罪業深重もおもからず
仏智無辺にましませば
散乱放逸もすてられず
正像末和讃
「本願を信じ念仏を申さば仏になる」
歎異抄第12章より
聖人(親鸞聖人)のつねの仰せには、「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。されば、それほどの業をもちける身にてありけるを、たすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」
歎異抄第18章より
~この逆謗の穢愚身、唯今ここに帰命尽十方無碍光如来~
南无阿彌陀佛
NAMOWAMIDABUCHI
NAMOAMIDABUTSU
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このメッセージレターは、北條不可思が住職をつとめる
浄土真宗本願寺派 眞信山 蓮向寺【相模原市當麻九坊院】
有縁の方々にお送りいたしました通信です。
九坊院より言の葉だより♦
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👉唯信◆2024(令和6)年8月号
唯信◆2024(令和6)年7月号{休筆}
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唯信◆2024(令和6)年 1月号
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❖和讃の時間;Time of WASAN❖
『浄土和讃』より
👉宝林・宝樹微妙音 自然清和の伎楽にて
哀婉雅亮すぐれたり 清浄楽を帰命せよ
☛南無阿弥陀仏をとなふれば 四天大王もろともに
よるひるつねにまもりつつ よろづの悪鬼をちかづけず
☛善知識にあふことも(ぜんぢしきにあふことも)
をしふることもまたかたし(をしふることもまたかたし)
よくきくこともかたければ(よくきくこともかたければ)
信ずることもなほかたし(しんずることもなほかたし)
☛十方微塵世界の (じっぽうみじんせかいの)
念仏の衆生をみそなはし (ねんぶつのしゅじょうをみそなはし)
摂取してすてざれば (せっしゅしてすてざれば)
阿弥陀となづけたてまつる (あみだとなづけたてまつる)
☛諸仏の護念証誠は (しょぶつのごねんしょうじょうは)
悲願成就のゆゑなれば (ひがんじょうじゅのゆえなれば)
金剛心をえんひとは (こんごうしんをえんひとは)
弥陀の大恩報ずべし (みだだいおんほうずべし)
☛清風宝樹をふくときはい つつの音声いだしつつ
宮商和して自然なり 清浄勲を礼すべし
☛平等心をうるときを 一子地となづけたり
一子地は仏性なり 安養にいたりてさとるべし
☛若不生者のちかいゆゑ 信楽まことにときいたり
一念慶喜するひとは 往生かならずさだまりぬ
☛たとひ大千世界に みてらん火をもすぎゆきて
仏の御名をきくひとは ながく不退にかなふなり
☛自利利他円満して 帰命方便巧荘厳
こころもことばもたえたれば 不可思議尊を帰命せよ
☛一々のはなのなかよりは 三十六百千億の
光明てらしてほがらかに いたらぬところはさらになし
☛染香人このその身には 香気あるがごとくなり
これをすなはちなづけてぞ 香光荘厳ともうすなり
『高僧和讃』より
☛尽十方の無礙光は 無明のやみをてらしつつ
一念歓喜するひとを かならず滅度にいたらしむ
☛本師源信ねんごろに 一代仏教のそのなかに
念仏一門ひらきてぞ 濁世末代をしへける
☛真の知識にあふことは かたきがなかになほかたし
流転輪廻のきはなきは 疑情のさはりにしくぞなき
☛濁世の起悪造罪は 暴風駛雨にことならず
諸仏これらをあはれみて すすめて浄土に帰せしめり
☛五濁悪世の衆生の 選択本願信ずれば
不可称不可説不可思議の 功徳は行者の身にみてり
☛西路を指授せしかども 自障障他せしほどに
曠劫以来もいたづらに むなしくこそはすぎにけれ
☛弘誓のちからをかぶらずは いづれのときにか娑婆をいでん
仏恩ふかくおもひつつ つねに弥陀を念ずべし
☛生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば
弥陀弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける
☛罪障功徳の体となる こほりとみづのごとくにて
こほりおほきにみづおほし さはりおほきに徳おほし
☛名号思議ふの海水は 逆謗の屍骸もとどまらず
衆悪の万川帰きしぬれば 功徳のうしほに一味なり
☛男女貴賤ことごとく 弥陀の名号称するに
行住座臥もえらばれず 時処諸縁もさわりなし
☛本願力にあひぬれば むなしくすぐるひとぞなき
功徳の宝海みちみちて 煩悩の濁水へだてなし
☛久遠劫よりこの世よまで あはれみましますしるしには
仏智不思議につけしめて 善悪・浄穢もなかりけり
☛無礙光の利益より 威徳広大の信をえて
かならず煩悩のこほりとけ すなはち菩提のみづとなる
『正像末和讃』より
☛自力聖道の菩提心 こころもことばもおよばれず
常没流転の凡愚は いかでか発起せしむべき
☛往相回向の大慈より還相回向の大悲をう
如来の回向なかりせば浄土の菩提はいかがせん
☛『弥陀智眼の広海に 凡夫善悪の心水も
帰入しぬればすなはちに 大悲心とぞ転ずなる』
☛『弥陀の本願信ずべし 本願信ずる人はみな
摂取不捨の利益にて 無上覚をばさとるなり』
☛『不思議の仏智を信ずるを 報土の因としたまへり
信心の正因うることは かたきがなかになほかたし』
☛ 如来大悲の恩徳は 身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も ほねを砕きても謝すべし
☛ 無明長夜の灯炬なり 智眼くらしとかなしむな
生死大海の船筏なり 罪障おもしとなげかざれ
☛末法五濁の有情の 行証かなはぬときなれば
釈迦の遺法ことごとく 竜宮にいりたまひにき
☛正像末の三時には 弥陀の本願ひろまれり
像季・末法のこの世には 諸善竜宮にいりたまふ
☛弥陀智願の広海に 凡夫善悪の心水も
帰入しぬればすなはちに 大悲心とぞ転ずなる
☛弥陀・観音・大勢至 大願のふねに乗じてぞ
生死のうみにうかみつつ 有情をよぼうてのせたまふ
☛弥陀大悲の誓願をふかく信ぜんひとはみな
ねてもさめてもへだてなく南無阿弥陀仏をとなふべし
☛他力の信心うるひとを うやまひおほきによろこべば
すなはちわが親友ぞと 教主世尊はほめたまふ
☛煩悩にまなこさへられて 摂取の光明みざれども
大悲ものうきことなくて つねにわが身をてらすなり
💎往還の船:OUGEN NO FUNE💎
『曇り硝子の四行詩』
{2021年作}
-親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年【2023年】を機縁に。
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『西路の船:sairo no fune』
{2020年作}
【西路は:西方浄土への船路の意】
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~この逆謗の穢愚身、唯今ここに帰命尽十方無碍光如来~
南无阿彌陀佛
NAMOWAMIDABUCHI
NAMOAMIDABUTSU
『心に阿彌陀如来様の慈慧の響きと平安を』
"Song & BowzuMan”
北條不可思
法名:釋難思