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エンドラインからの景色 vol.36 U18日清食品関東ブロックリーグ2023 サンロッカーズ渋谷U18の挑戦 松下湊人インタビュー

 エンドラインからは選手たちの熱く激しいプレーや、そこからしか見えない表情がある。ダブドリ編集部が撮影した中から厳選し、写真とともにゲームを振り返っていく。vol.34からvol.36までは特別編として、Bユースとして初めてU18日清食品関東ブロックリーグに参戦しているサンロッカーズ渋谷U18の森茂ヘッドコーチ(vol.34)、大森康瑛選手(vol.35)、松下湊人選手(vol.36)に初戦、拓大紅陵戦後(9月24日)インタビューをさせていただいた。歴史的一歩と悔しい敗戦から見えた彼らの挑戦の大きさとその中での葛藤に迫る。(写真・文 = 宮本將廣)

宮本 悔しい敗戦だと思いますが、初戦を終えてどうですか?
松下 すごく悔しいです。
宮本 今日はウイングポジションでのスタートでしたが、どんなことを意識していましたか?
松下 相手は大きい選手が1人いて、ウイングに関してはサイズがなかったので、(大森)康瑛さんにマークが集まると思っていました。だから、僕は空いた時に積極的にアタックしていこうと思って、ゲームに入りました。
宮本 ゲーム中にポイントガードをやる場面もあったけど、そういう意味でアタックする場面とコントロールする場面の出し引きに苦戦している印象を感じました。途中からは1番としてゲームをコントロールしていたけど、少しゲームの中で消えてしまった時間帯もあった。そこはどう捉えていますか?
松下 正直コントロールする場面では自分らしさを失ってしまうことがあって、それは自分としても課題だと思っています。コントロールする場面でガードがアタックしすぎちゃうと5人のバランスが保てなくなってしまうし、ガードが狙いどころを見つけて演出していかないといけない。コントロールと積極性は両立するべきものだと思っていますが、まだそこまで自分の力が達していないなっていうのが正直なところです。
宮本 両方はまだ難しいから、その場面でやるべき方に注力している感じ?
松下 そうですね。もっと成長してうまく両立していきたいとは思っているんですけど、今はまだできていないから、まずは任されたことをしっかりとこなそうと思っています。

宮本 実際にコントロールしていたときに、「ここで攻めればよかったな」とか、「もっとここを強調すればよかったな」っていうところはありますか?
松下 もっと効果的にピックを使う必要があったと感じました。チームとしてもそれがファーストオプションになります。今日はピックの時にアンダーされていたので、もうちょっとスリーポイントを積極的に狙って決めることができればよかったんですけど、あまりシュートが入っていなかったので打ちきれなかったという反省はあります。あとは体格差を活かしてそのままバックダウンしたり、ファウルをもらったりすればよかったかなと思います。
宮本 高校バスケとBユースはスタイルや歴史が違う中で、サンロッカーズ渋谷U18がこの大会に参加することはものすごいことだと思います。決してプレッシャーをかけたいわけではないのだけど、この大会へ向かうメンタリティとか考えを聞かせてもらえますか。
松下 高校バスケ界にBユースが挑戦するという構図の中で、もちろんプレッシャーはありますけど、あくまでもチャレンジャーという立場であることを忘れてはいけないと思っています。高校バスケ界にとっても自分たちがいい影響を与えられると思うし、逆に高校バスケ界に混ざることで見つかる課題もたくさんあると思います。毎試合スタイルの違う強豪との対戦になりますが、自分たちがやることは変わらないと思うので、相手に合わせるのではなく自分たちのスタイルで勝利していきたいと思っています。

宮本 このリーグ戦で松下選手が選手として見つけていきたいものとかはありますか?
松下 Bユースの中でアタックできても、高校バスケの選手とマッチアップした時にアタックできないとか、そういう課題が見つかってくると思っています。実際に今日できた部分とできなかった部分も見つかりました。高校バスケの選手は脚力が強みなのでそういう選手とマッチアップする中で、どうやってゲームをコントロールしていくのかを見つけていきたいと思っています。
宮本 ガードとしてのコントロールについてかなり考えてそうなので、ひとつ聞きたいと思います。最後に追い上げられて逆転されたゲームだったけど、その前の段階でポイントガードとしてゲームを決め切ることもできたんじゃないかなと思います。そこはポイントガード松下湊人としてはどう捉えてますか?
松下 そうですね。こっちが9点リードして、向こうがタイムアウトを取る前にインサイドのハイロープレーを多く選択していたんですが、そこのミスが多かったことは反省しています。僕としてはアウトサイドがあまり決まっていなかったので、インサイドで攻めたかったんですけど、もうちょっとバランスよくオフェンスを組み立てることができればよかったと感じました。正直終盤は疲労もあって、判断も悪かった。コントロールしなきゃいけない時にアタックしてしまったり、アタックしないといけない時にアタックできなくてターンオーバーしてしまったり……。終盤のゲームコントロールは本当に難しかったんですけど、任された以上はしっかりとやらないといけなかったと思います。最後のターンオーバーもそうですけど、その前までの僕のゲームコントロールがこの試合の敗因のひとつだと思います。
宮本 この大会でうまくいくこともいかないこともあると思うけど、色んな学びを得て、さらに成長していくことを楽しみにしています。
松下 ありがとうございます!

U18日清食品ブロックリーグ2023の日程はこちらから

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